浜辺 渚

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3/14/2025, 6:49:33 PM

山を超えて、谷を超えて、絶壁の崖を登り、それでも君はいなかった。薄い滲んだ白インクのように、それはその存在を仄めかしている。一体どこにいるんだ。

3/13/2025, 3:22:47 PM

その歌声はあまりにも透明だった。頭が冷たい水の泡に包まれたみたいに、その歌声だけが頭の中で強く響いた。1音1音がそれぞれの美しさを最大限放っていたし、それらは前後の関係でさらにお互いを高めあっていた。僕はその流麗な声を聞き、湖のほとりでハープを弾く姿が頭に浮かんだ。

3/12/2025, 4:35:20 PM

今日がある意味での終着点だ。僕はここまで来たし、時間だって後を追ってきた。別にそれは大事なことでは無いのだけれど、それでも駆け馬に鞭で何とかやってきたのだ。ここが、転換点。明日からは、また違う景色が広がっているだろう。それは壮大だし、同時に具体的な1日になる。また、一からやっていこう。僕ならそれが出来るはずだ。

3/11/2025, 3:22:35 PM

ベランダを出ると、夜風が急ぎ足で僕の肌をかけていった。今夜はしぶんぎ座流星群の極大日であり、さらにニュースでは1時間に20個ほど観測できる好条件だと言っていた。こんな真冬に1時間もベランダに居る訳にはいかないが、10分ほどは耐えてみようと思った。確率では3個は見えるはずだ。
5分ほど経っても、流れ星は見えず、ベランダから見える範囲で空の見る範囲を適宜変えて見ていた。そして、もう1分待っていると、目の端で光の尾を捉えることが出来た。瞬時に目線を向けた時にはもう光ってはいなかったが、それは紛れもない流星群だった。
その流星群を見た後の数分間は呆然としていた。風が興奮した頭を撫で、乾いた目は寒さで赤くなっていた。その時僕は、確かに自然に含まれた存在だった。

3/10/2025, 3:42:08 PM

願いが1つ叶うならば、僕に情動を抑え込む自制心と衝動と理性を判別する知恵をお授け下さい。私はもう自分がするべきことと体が欲することへの乖離に耐えられそうにないし、今の自分が衝動によっているのか、理性によっているのかも分からないのです。人が他の動物と異なる点は理性だと言いますが、私にはいまいちそこが欠けてしまっていて、時々自分が何によって突き動かされているのか分からないのです。

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