たーくん。

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2/3/2026, 10:09:43 PM

"1000年先も緑が残るように、自然を大切にしよう"
壁に貼られていたポスター。
1000年先も緑が残るように……ねぇ。
1000年後は緑なんか残っていない。
1000年前の人類が自然を大切にしないから、1000年後の俺達は苦労しているんだ。
未来を変えるために過去へ来たのだが……何から手をつけるべきか。
政府に未来のことを言っても信用されないだろう。
「やはりこれを使うしかないか」
数日で木が生える種。
世界中に巻いて、緑を増やすしかない。
早速世界中に種を巻いて木を生やしたが、すぐに伐採されてしまう。
木が邪魔だと言って伐採する奴ら、土地を売るために伐採する奴ら、ソーラーパネルを置くために伐採する奴ら。
……この時代の人類は、とんでもない奴らだった。

2/2/2026, 10:02:33 PM

高原一面に広がる白い花畑。
全て、勿忘草だ。
白い勿忘草の花言葉は"私を忘れないで"
白い勿忘草と花言葉だけを頼りに、ここへ来た。
いつの記憶だろうか。
前世だったかもしれないし、前前世だったかもしれないし、前前前世だったかもしれない。
俺には大事な人がいた。
その大事な人から「生まれ変わっても私のことを忘れないで」という想いを込もった白い勿忘草貰ったのだ。
だから俺には、ずっと大事な人の記憶が残っている。
きっとこの白い花畑のどこかに彼女が……。
花畑の中を進んでいると……自然と足が止まる。
白い花畑の中に溶け込むように、白いワンピースを着た女性が立っていた。

2/1/2026, 10:08:08 PM

小さい公園に置かれた二つのブランコ。
小さい頃はどこまで高く漕げるか試したり、立って漕いだりして、空を目指していた。
すごく楽しい遊具なのに、今ではボロボロで錆びついてしまい、使用禁止になっている。
新しくするってなると、やはり金が掛かるから無理なのだろうか?
今の子供達にも、小さい頃の俺と同じ気持ちになってほしいのに。
まぁ、公園自体が少なくなっているから、これも時代の流れかもしれない。
とはいっても、このまま何もしないのも歯痒いな。
俺はダメ元で、市にブランコ修理と子供達の遊び場を増やすよう要望を出すことにした。

1/31/2026, 11:13:34 PM

目の前に広がる、初めて見る色鮮やかで美しい景色。
この景色を見るために、ここまで来た。
長い長い旅を終え、達成感と感動の波が一気に押し寄せてくる。
この景色を見に来て、本当によかった……。
さて、家へ帰ろう。
この感動を、家族の皆に伝えるために。
回れ右し、一歩踏み出す。
だが、すぐに足が止まる。
……帰り道はどこだ?
家へ帰るまで、ここまで来る時より倍掛かってしまった。

1/30/2026, 11:23:01 PM

ふわふわでキラキラに輝いている卵焼き。
今まで一番上手く焼けた。
この卵焼きを……大好きなあなたに届けたい。
今の時代だとスマホで写真を撮って送ればいいけど、やっぱり直接届けたいよね。
タッパーに卵焼きを入れ、彼氏の家へ向かう。
インターホンを鳴らすと、彼氏が出てきた。
突然家に来た私を見て、すごく驚いている。
「ど、どうしたんだ?急に来て」
……驚いてるというか、焦ってるようにも見える。
私は持ってきたタッパーを開け、卵焼きを見せた。
「見て見て!今日焼いた卵焼き!今までで一番上手く焼けたんだよ!」
「そんなのスマホで写真撮って送ってくれたらいいじゃないか。わざわざ来て見せなくても……」
「そんなのって……ひどくない?」
「用が済んだら帰ってくれ。今日は忙し――」
「ねぇ、誰よその女」
彼氏の後ろに、私と同い年ぐらいの女が現れた。
「と、友達だよ友達!なぁ!」
イエスと言ってほしそうな顔で私を見る彼氏。
「友達じゃなくて彼女よ!」
もちろんイエスと返事するわけなく、女に私と彼氏の関係をハッキリ言った。
彼氏は「あー……」と気まずい顔をする。
「はぁ?私が彼女よ!何言ってるのよ!」
女も自分は彼女と言い張り、一歩も引かない。
「私とあいつ、どっちが彼女よ!」
「「ねぇ!」」
私と女は、同時に彼氏に問う。
彼氏はしばらく黙り、ゆっくり口を開く。
「こっちが、俺の彼女だ」
彼氏が指を指したのは……彼氏の後ろにいる女だった。
悲しいよりも、怒りが沸いてくる。
「なによ!私の知らないところで浮気して!タンスの角に小指ぶつけて痛い目に遭え!」
彼氏にそう言い放ち、立ち去った。
帰り道、持ってきた卵焼きを食べながら自宅へ戻る。
彼氏への想いも、卵焼きも、すっかり冷めてしまった。

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