風雪 武士

Open App
3/10/2026, 5:43:51 AM

月夜。

サバトラ猫編3

2ヶ月後。
僕は部長の指示に従い、サバトラ猫にエサをやらなくなった。
すると、僕が駐車場に現れるとサバトラ猫は車の下に隠れたり、逃げるようになった。
皮肉なものでこっちが会いたいと思ったら避けられるのだ。
僕はサバトラ猫に対して何もしていないが、駐車場でカラ−コ−ンを移動させたり、お客様に呼ばれて急に動いたりするのが不快なのだろう。
仕事なので仕方ないのだ。
そんなある日、僕が勝手口から出ると不意にサバトラ猫に出会った。
「ニャーーー!!」🙀
とサバトラ猫は叫んで逃げて行った。
(僕はお腹が空いているんだよ!あんたら人はいつでも食事できるじゃないか!)
僕にはそう言ってるように聞こえた。
そうか…。
野良猫は現代社会では生ゴミを漁ったり、ネズミや虫を狩りで捕まえるしか方法がないよな…。
僕の中で何が崩れた。
月夜。
僕がホテルの自動ドアから出ると、サバトラ猫は車の下に隠れた。
僕はその車の下に潜った。
サバトラ猫と目が合った。
僕はゆっくりと瞬きをした。
これは私は貴方に敵意がないですよ。危害は加えませんといった友好の行為である。
「サバトラちゃん、お腹空いてるだろう?お食べ」
と言ってエサを置いてその場を立ち去った。
これなら、監視カメラからや人からも見られない。
こうして僕とサバトラ猫の関係は改善した。

続く???

※サバトラ猫は去勢された保護猫です。
近隣の方の事を考慮し、少量のエサしか与えていません。








3/9/2026, 6:00:24 AM

同情。   本日は2本立てです。

サバトラ猫編

とある朝。
僕が駐車場の様子を見に行くと、猫が何処からともなくやって来た。
よく見るとサバトラ猫だ。😾
近づくと猫は「シャ−」と威嚇してきた。
僕は猫を不憫に思い、サバトラだけに弁当に入っていたサバをあげた。
野良猫生活は大変だね、頑張って生きれよ!さよなら!
僕はホテルに戻った。
その日の夜10時。
僕はいつも通り出勤した。
すると、ホテルの自動ドアの前でサバトラ猫が行儀よく座っている。
僕はびっくりした!!
もしかして僕を待ってたの!?
オイオイオイオイ、君には警戒心がないのか?
大胆過ぎる…。
人間を警戒して隠れろ!!忍者みたい潜め!潜め!
僕はサバトラ猫を無視して仕事した。
しばらくしてサバトラ猫はいなくなった。
駐車場の管理時間になり、外に出るとサバトラ猫が近づいて来た。
ニャー、ニャー、ニャーと甘え声で鳴いてきた。
(お腹空いたよ、エサちょうだい)とおそらく言っているのだろう。
「仕事があるから、あっちに行って」
僕は猫に言った。
だが、猫はニャー、ニャーと鳴いて近づいてくる。
「忙しいだよ!こっちは仕事が溜まってるんだから!いいかい?ここは車の往来が多い。危険な場所だから君は港町へ行きなさい。そうすれば美味しい魚が毎日食べられるよ」
とサバトラ猫に説教したら何処かに去って行った。
どうやら分かってくれたようだ。
前半の仕事を終了。
午前2時に仮眠して午前5時に起床した。
そして、大浴場のスイッチを入れる為に外に出た。
ニャー、ニャー、ニャーと鳴いてまたサバトラ猫
が近づいて来た。
ええ!勘弁してよ!
もしかしてここに住みついた!!
野良猫に同情して損した!!
続く?

※この件で野良猫に興味を持ちました。


絆。

サバトラ猫編2

サバトラ猫はあの日以来、ホテルの駐車場を縄張りにした。
困ったな…。
どうやって平和的に出て行ってもらおうかな…。
と僕は思案していた。
サバトラ猫は僕だけでなく、お客様に近づいてエサをねだるようになった。
ああ、お客様からクレ−ムがくるよな…。
と思ったら、エサをあげたり、スマホで写メを撮る方もいて気がつけば人気者になっていた。
また、サバトラ猫が己の力で人間からエサを獲得する姿を見て、尊敬の念を抱くようになった。
同じホテルに住む者同士。(ホテルに住んでます)
人間と猫だが、種族を越えた絆を感じるようになった。
だが、部長がホテルに訪れた時にサバトラ猫を見かけた。
「猫にエサをあげるな!!以前野良猫が駐車場で子猫を産んでお客様が車で轢いて嫌な思いをされたから」
と指示された。
なるほど、部長の言う事は理解はできる。
だが、集客力のないタレントをイメージキャラクターにするよりも、野良猫をホテルで飼い、猫の支配人として話題にした方がいいのではと思う。
世間には猫の駅長や猫の店長で売上アップした例は何件もあるのに…。
今まで僕は、皆に内緒で猫にエサをあげていたが出来なくなった。
駐車場は監視カメラで撮影されているので難しい。
ああ、世の中上手くいかない!!

続く??

※サバトラ猫は去勢された保護猫です。
近隣の方のご迷惑を考慮し、少量のエサしか与えてません。








3/8/2026, 4:59:40 AM

ひな祭り。

洋子はシングルマザー、朝から晩まで仕事に追われている。
3月2日、とあるアパ−トの一室。
洋子と娘の幸穂がTVを見ている。
「明日はひな祭だね」
幸穂はくるりと振り返り、笑顔で言った。
「そうだね」
洋子はふわりと微笑んで応えた。
「どんなひな人形さんがうちに来るのか楽しみ」
幸穂は無邪気だ。
「そ、そうね…」
洋子は焦った。
うちは貧しいの…。
とてもひな人形を買う余裕なんかないわ…。
かと言って幸穂を悲しませたくないし…。
一体、どうしたらいいのかしら…。
心中穏やかではなかった。
翌日。
テ−ブルの上に白い布が掛けられている。
「幸穂、今日はひな祭りよ、見てお人形さんよ」
洋子は白い布を取った。
すると、可愛らしいお内裏様とお雛様が出てきた。🎎
顔はゆで卵、髪、眉毛、目、鼻、口は海苔、体はおにぎり、着物はだし巻き玉子、帯は三つ葉で作った。
「うわあ、かわいい!」
幸穂は大喜びだ!
創意工夫で2人は楽しいひな祭りを過ごした。





3/6/2026, 5:53:23 PM

今回は「枯葉」と「0からの」2本立てです。

0からの。

1995年、兵庫県で阪神淡路大震災を直撃した。
その影響で、僕の自宅兼食堂は一瞬にして瓦礫と化した。
住居も仕事も失ってしまった。
もう終わりだ。
なぜ生きているのだ…。
もう死んでしまいたい…。
僕は瓦礫にもたれ、ただ沈黙の中、座り込んだ。
絶望に打ちひしがれている。
その時、前方で自衛隊員達が犬を連れて瓦礫の山を捜索している。
「誰かいませんか?誰かいませんか?」
自衛隊員が救助活動をしているのだ。
僕はその姿を見て自分を恥じた。
命あれば人生なんて何度もやり直せるじゃないか!!
取り敢えず、落ち着いてきたらラ−メンの屋台から始めるか…。
0から始めよう。
僕は立ち上がり、自衛隊員に避難所の場所を尋ねる事にした。

枯葉。

枯葉とは、まるで50代の自分の事を言われてるようだ。
人を葉に例えればそうなるだろう。
我ながらよく生きれたと思う。
人生、何度か死んでたかもと思う場面があった。
運が良かったのだ。
ある女性が30歳で白血病で亡くなった話を聞いた。
その人には幼い子供がいるのに…。
さぞかし無念だっただろう。
なぜ、そういう人が病死してしまうのだ?
僕は今後、結婚も、子供を授かって育てることはないだろう。
つまりそんな大した役割はないのだ。
なのに生きている。
悪人も沢山生存している。
世の中は不条理。
数年前、コロナウィルスが猛威を奮っていた頃にワクチンが日本に輸入された。
ある市役所に、ワクチン欲しさに大勢の老人が殺到してる様子をニュースで見た。
あんたら十分生きたんだし、子供や若い人達に譲ってやれよ!みっともない!と思った。
僕が亡くなったら海に散骨してもらいたい。
今まで生物の命を散々飲み食いしてきたのだから…。
枯葉は風に吹かれて静かに散る。







3/6/2026, 6:22:57 AM

欲望。

ビルの最上階、太陽の沈む時刻に二人の男女が視線を交わしている。
「沙彩ちゃん、話って何かな?」
僕は聞いた。
「風雪さん、大好きです。私と付き合って下さい」
沙彩ちゃんは唐突に告白した。
まさか女性から告白されるなんて想像もしてなかった。
彼女は後輩で、仕事を優しく教えたのが功を奏したのだ。
ついに僕の良さが分かってくれる人が現れた!
辛い事が多い人生だったが本当に生きてて良かった。
だか、、僕には淑恵という妻と生まれたばかりの赤ちゃんもいる。(テ−マ:小さな命を読んで下さい)
不倫はまずい!
こんな自分と結婚してくれた妻を悲しませる事になる。
二人の女性と付き合えるほど器用じゃない!
それに浮気がバレたら淑恵に殺される!
結論が出た。
「沙彩ちゃん、とても嬉しいんだけど、妻と子供がいるからごめんね。あと2年早く出会えたら付き合えたんだけどね…。さよなら…」
僕は泣きながらその場を走り去った。
沙彩ちゃんはポカンとして、立ち尽くしている。

Next