風雪 武士

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ひな祭り。

洋子はシングルマザー、朝から晩まで仕事に追われている。
3月2日、とあるアパ−トの一室。
洋子と娘の幸穂がTVを見ている。
「明日はひな祭だね」
幸穂はくるりと振り返り、笑顔で言った。
「そうだね」
洋子はふわりと微笑んで応えた。
「どんなひな人形さんがうちに来るのか楽しみ」
幸穂は無邪気だ。
「そ、そうね…」
洋子は焦った。
うちは貧しいの…。
とてもひな人形を買う余裕なんかないわ…。
かと言って幸穂を悲しませたくないし…。
一体、どうしたらいいのかしら…。
心中穏やかではなかった。
翌日。
テ−ブルの上に白い布が掛けられている。
「幸穂、今日はひな祭りよ、見てお人形さんよ」
洋子は白い布を取った。
すると、可愛らしいお内裏様とお雛様が出てきた。🎎
顔はゆで卵、髪、眉毛、目、鼻、口は海苔、体はおにぎり、着物はだし巻き玉子、帯は三つ葉で作った。
「うわあ、かわいい!」
幸穂は大喜びだ!
創意工夫で2人は楽しいひな祭りを過ごした。





3/8/2026, 4:59:40 AM