kiliu yoa

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3/20/2024, 3:42:53 PM

夢とは、美しい。

夢とは、その人自身の核を現すもののように思う。

それは、個々がそれぞれ描く、多くの悩みと多くの幸せの結晶。

さあ、今日はどんな夢をみるのだろうか。



3/18/2024, 10:31:17 AM

もうすぐ、聴取が始まる。

我(わたし)の主君が謀反を起こしたからだ。

我ほど、最悪な腹心はいないだろう。

主君の無実を信じる事も、主君を庇い弁明することも、

我は、何もしなかった。

否、何も出来なかった。

それは、悪手だと感じたからだ。

だから、我はこう述べた。

「我は、我ら腹心は…何も知らなかった。」

例え、主君を侮辱されても反論せず、こう述べることしか……、

その手法しか、我ら腹心が生き残る道は無かった。




3/17/2024, 11:07:49 AM


「見事に、憚られたな。」

我(わたし)は、左手で目元を覆い、苦笑した。

皆、呆然と立ちすくむ。


それは、あまりにも突然訪れた。

「王弟が謀反を起こし、国が派遣した討伐軍により、敗死した。

 謀反に加担したものは、皆、斬死された。」と、いうものだった。

王弟、それは……我ら腹心が忠義を尽くしてきた、主君だった。


主君が謀反を起こそうと考えている事すら、我ら腹心は知らなかった。

我ら腹心から見た主君は、そんな……お方では無かった。

兄君たる王を支えるため、日々、努力を重ねられていた方だった。


政敵など、両手では数え切れない。

しかし、裏で糸を引く人物には、検討がついた。

そして、主君は……その人物の政の手腕で敗れたのだった。














3/13/2024, 10:55:47 AM

「きれいな顔ね。そして、冷たい目は彼を彷彿とさせる。」

貴女は、私の顔の輪郭を両手で覆い、優しく微笑みながら、

私と一瞬、目を合わせてそう言った。

「こいつで間違えないか?」

鋭い目つきの男は、ぶっきら棒に貴女に問う。

「ええ、彼で間違えない。」

貴女は微笑み、満足そうに青年に答えた。

「金は?」

「いつも通りよ。」

「分かった。」

そういうと、男はこの場を去った。

再度、貴女は私を見て言った。

「今日から貴男は、わたしの夫になるの。」


ふと、目が覚める。

昔の記憶の夢か…。

あの頃は、まだ私の方が背が低かった。

今も変わらぬ、穏やかで美しい、魅惑な貴女。

今日も、貴女は私のとなりにいる。







3/12/2024, 2:31:42 PM

初めて、貴女様にお会いした時のことは、今でも鮮明に憶えています。


その日は、とても麗らかで、

日陰はまだ肌寒く、日なたはもう暖かい日でした。

そして、貴女様の門出を祝うように、

我が家の庭にある、花蘇芳が見事に咲き誇っていました。


正直、私は不安でありました。

なにせ、私は卑賤の生まれであり、本来の婚約者では無かったからです。

貴女様の兄君の性分を、私自身よく存じて居りましたから、

貴女様の本来の婚約を勝手に破棄し、貴女様の意に添わず、

私と勝手に婚約させたことが、容易に想像できたからです。

当時の婚姻とは家の為にするものでしたから、

こういうことが罷り通る時代でした。


婚姻の儀の後、堅い面持ちの貴女様に、私はお声を掛けました。

「おなごだからと、妻だからと、私に無理に付き従わないで欲しい。

 互いに手を取り合い、支え合い、生きて行きたい。」と。

すると、貴女様は涙を流された。

「なにか、貴女様を傷付けることを述べたのなら、申し訳ありません。」

急いで、絹の手ぬぐいを差し出す。

柄にもなく、内心、かなり動揺してしまいました。


貴女様は少し涙ぐみながら、ゆっくりと仰れたのです。

「いいえ、違います。傷付いた訳では、ありません。

 兄…いえ、当主からは貴男のことを何も聞かされませんでしたから、

 長らく、不安だったのです。

 今の貴男の言葉をお聞きして、安心してしまって……。」

「そうだったのですね。それなら、良かった。」


この時から、私は貴女様のことを知りたいと想った。


 


 

 







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