君が紡ぐ歌
合唱の練習が始まった。
パート練習を重ねて、自分の音程がとれるようになっても全体練習になると自分の音が途端に分からなくなる。はじめは耳を塞ぐように回りの音を聞かないように必死に覚えた音程を腹から出した。
そのうちに、耳を塞がなくても全体の中で歌えるようになり、まとまりがでてくる。
次は表現だ。盛り上がるところ、感動させるところ、音をそろえるところを仕上げていく。
さぁ、本番だ!と気合いをいれる。
舞台に立って歌い終わると、ものすごい達成感がある。ホールいっぱいに響く自分の声。
やばい、目立ちすぎてないかなと不安になる。
こういうとき、不思議なことに収録動画を聞き返すと全く私の声が入っていなくてガッカリする。
あれ、あんなに声出したのになんで??
音楽の先生が、ホールは大きいからいつもより声を出さないと声が響かないというが、本当にそうなんだなと感じた。
光と霧の狭間で
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砂時計の音
砂時計に音はするだろうか?
鳴き砂海岸に行ってきた。
丸みを帯びた形の均質な砂でできた砂浜で、踏みしめて歩くとキュキュと音がなるらしい。
石川県の能登にある鳴き砂海岸では震災の影響で崖が崩れ、磁鉄鉱などの角ばった砂が混じり鳴らなくなっているらしい。
全国の鳴き砂海岸も600ほどが鳴らなくなったとき聞く。これはマイクロプラスチックの流入による不純物の影響もあるのだそうだ。
あまり普段は気が付かないけど、環境は静かに変化している。
愛ー恋=
一途で純真な片思い
梨
「宿題は梨です。」
担任の先生が言ったあの言葉と衝撃は今でも忘れていない。
小学一年生の4月。
新しい連絡帳が配られて、毎日ここに予定を書くのだと丁寧に教えられた。
1行ずつ「お」「も」「し」を書いて丸でかこみ
「お」はお知らせ
「も」は持ち物
「し」は宿題
だと説明を受けた。
そして、はじめての宿題は、と頭の中でドラムロールが鳴り響き、担任の先生が発した言葉は「梨」だった。
梨???!
クラス中のみんなが頭に?を浮かべた。
「なしです!」と担任の先生が笑顔で発音を変える。
「なしかぁ!」とクラス中から納得の声が上がった。
なんと単純で純真な小学一年生。
はじめての宿題がないのは残念だったけど、一生忘れられない瞬間だった。