Rutu

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4/24/2023, 11:50:23 AM

ときめいてしまったら負け。というルールを勝手に作って私は彼と勝手に勝負を始める。


先輩だぁぁ…だ、だめだ。ここでときめいたら、私の負け。でもときめきを抑えるなんて無理だし!?なんでこんなこと…なんて思うかもしれません。なぜってそれは私ばかりがときめいていて先輩は1ミリも振り向いてくれないからです。先輩はこんな勝負してるなんて知らないくせに私の前でニッコニコしてるもんだからついむーっとなって…って全部私の言い訳か。私ばかりが好きになってしまうのはよくありません!先輩に私のこと少しでも知って欲しいのです!今日も今日とて先輩の後ろを軽やかに走ります。先輩はいつも真剣です。私が何をしてもきっと動じないんだろうな。先輩のサラサラの髪が風になびいてふんわりとやさしい匂いが漂います。先輩の匂い。控えめな声で笑う先輩はやっぱりいつ見たって切ないです。先輩の笑顔をあと何度見られるのでしょう。胸が締めつけられるのは良くないことだと体が学んでいて、私はまたときめいてしまいました。今は先輩と一緒に笑っておこう。

ルールなんて作る暇があったらもっと先輩と居れば良かった…かな。もう大会に行っても他の先輩のように会えないってわかっていたくせに。

4/23/2023, 11:18:20 AM

今日の心模様。心模様かー…ちょっとモヤモヤしてる曇りかな。
今日も幼馴染くんのことばかりだった。大会2日目。私たちの競技は終わったので応援だけ。昨日よりは早く帰れるし、午前だけなら午後は何をしよう。君はきっと寝るかゲーム。それくらいわかってる。それにしても昨日の君の顔の美しさを何度も思い出してしまう。

「えっ、ブラコンなの!?」

「…ん、え、はぁ!?」

なんの会話してるのかと思えば私のことかよ!?別にそこまでのブラコンじゃないけど、と否定したつもりなのに話は悪い方にエスカレート。止めようにも止められない私の話を君は必死に止めようと頑張っている。

「君たちやっぱり仲良いね 笑」

君といつも一緒にいる相方。君の言っている親友ではないらしいけど、仲良さそうじゃないか。いつもいつも仲良いねと言うけど、本当はちょっとモヤモヤしてる。君にそれがバレたのか私が周りにわからない程度にそっぽをむくと隣に座ってくるんだ。

「君たち、両想いなんだもんね」

私は君の耳元で嫌味ったらしく言った。ちょうど風が吹いてみんなには聞こえなかったようだ。

「は、はぁ!?」

ニヤッと私が笑うと君は握っていたカイロを私に投げつける。君のカイロはとても温かくて心地が良かった。昨日、試合前の緊張に死にそうになっていた私を必死で笑わせてくれてたよね。それに隣にずっと居てくれた。よみがえる記憶は全て優しかった。

「先生。ちょっと体冷えそうなんで散歩して来ます。行くぞ。」

私たちに嫉妬したのか相方くんが君を連れ去る。本当に困るなぁ。ホイホイついて行っちゃうんだから。私もまた仲のいい陸上部の男子と会話を始める。君と同じくらい仲が良くなった男の子。この子は本当に純粋で可愛い。私たちが笑い合う姿を見て悔しそうにして君は行ってしまった。

お互い少し心模様はモヤモヤしていたんだ。

4/22/2023, 10:41:31 AM

たとえ間違いだったとしても、君には私を好きでいて欲しい。


今日は人生で1番最悪で最高な誕生日だった。自分の誕生日と大会が被るなんて誰も考えやしないだろう。私は部活に命をかけている。だってもう…先輩の居なくなった今、ここでは私の命なんて必要無いもの。1週間前に調整メニューに入って1週間前からネットは使っていない。自分に縛りをかけていた。筋トレ、ランニング、スタート練習。当日へ最高のコンディションで。当日の勝利をこの手に。だが、去年と少しメニューを調整してしまったことによって今日はボロクソに殺られた。底辺まで叩き落とされ…でも、去年の最後の大会よりは記録が伸びて。周りが成長しているのはわかる。技術がはるかに上がっているのだから。
メンタルもボロクソにされてしまった私の最後の願い。今日を誕生日だということすら忘れていた私のことを祝って欲しい、幼馴染くんに。せめて、今日くらいはそれを華にさせてくれ。

「ねぇ、君。最後に1つお願いしていい?」

「ん?何?」

「私の誕生日。祝って欲しい。あと、メガネ外して欲しい笑」

「おめでとうございまぁす」

君の笑顔に私は救われてしまった。今日の記録のことも、君のおかげで許して貰える気がした。君は最後、車に乗り込む前に私を呼んだ。

「チラッ (てへっ)」

振り返った私に君はメガネを外しておちゃらけたんだ。

家に帰ると、私は家族からボロクソに言われる。1人。部屋で赤く染まった腕と痛むお腹を抱えながら私はまた君の名前を叫び続けるんだ。助けてなんて届きやしないのに。

4/22/2023, 7:38:55 AM

雫。それは水道から流れ落ちた水ではなく、空からこぼれ落ちた雨でもない。たった1人。今まで一緒にいた彼との日々を惜しんだ私から溢れた大粒の涙だった。

彼はもうこの場所にはいなかった。先輩の下駄箱には他の誰かの靴が。先輩が使っていた机には他の誰かが。先輩との楽しい日々は…時と記憶が塗りつぶしていく。もうこの苦痛に耐えられやしない。先輩の匂いに先輩の笑顔。全てが懐かしい。全てが切なく儚い。今でもきっと先輩の心の片隅にいたいと願ってしまう私と先輩のことを諦めたくないけど諦めたい私がいる。それは矛盾してしまうのだろうか。今でもなお先輩のことを考えてしまうというのに、先輩は私の事なんか忘れたに決まっている。
先輩の名前をつけたぬいぐるみ。先輩の生き生きとしている綺麗な目にそっくりで明日への予行練習を毎日毎日繰り返していた。

「先輩。忘れないでよぉ」

雫。私の涙はそんなに綺麗なものじゃないのに、ぬいぐるみを伝った涙はキラキラと輝いていた。

4/16/2023, 11:51:06 AM

ここではない、どこかで先輩は私のことを考えてくれているだろうか?

ここではない、どこかで幼馴染くんは本当に私のことを想ってくれているのだろうか?


今日は少しだけ、先輩の学校について調べた。別に先輩がいるからとか先輩を追いかけるためとかそんなんじゃない。ただ、私が持っているパンフレットで紹介されていただけ。元々、先輩の行く学校の名前は知っていた。結構有名だったはず。サッカー部のキャプテンがイケメンでテレビにも出たという噂も…。今日調べてわかったのは、その学校はやはり、陸上が強いらしい。特に長距離。…本当は今日調べてわかったわけじゃないのだけれど。長距離が強いってこともわかってた。でも、その学校は外国人を取り入れている。黒人が多いらしい。別に差別している訳じゃない。それでも、黒人と日本人だとどうしても黒人の方が有利になってしまう。そういう血なのだから。私は先輩に行って欲しくなかった。そんなの…勝てる確率だって、正々堂々と闘えるわけだってないじゃないか。だから私は止めたんだ。
先輩は笑った。そのまま、その学校に行ってしまった。先輩は闘いに…行ってしまった。

先輩らしいよ。私を置いて行ってしまうんだもの。

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