Rutu

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ときめいてしまったら負け。というルールを勝手に作って私は彼と勝手に勝負を始める。


先輩だぁぁ…だ、だめだ。ここでときめいたら、私の負け。でもときめきを抑えるなんて無理だし!?なんでこんなこと…なんて思うかもしれません。なぜってそれは私ばかりがときめいていて先輩は1ミリも振り向いてくれないからです。先輩はこんな勝負してるなんて知らないくせに私の前でニッコニコしてるもんだからついむーっとなって…って全部私の言い訳か。私ばかりが好きになってしまうのはよくありません!先輩に私のこと少しでも知って欲しいのです!今日も今日とて先輩の後ろを軽やかに走ります。先輩はいつも真剣です。私が何をしてもきっと動じないんだろうな。先輩のサラサラの髪が風になびいてふんわりとやさしい匂いが漂います。先輩の匂い。控えめな声で笑う先輩はやっぱりいつ見たって切ないです。先輩の笑顔をあと何度見られるのでしょう。胸が締めつけられるのは良くないことだと体が学んでいて、私はまたときめいてしまいました。今は先輩と一緒に笑っておこう。

ルールなんて作る暇があったらもっと先輩と居れば良かった…かな。もう大会に行っても他の先輩のように会えないってわかっていたくせに。

4/24/2023, 11:50:23 AM