夕暮電柱

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9/24/2024, 10:59:29 AM

ジャングルジム

私情クライマー

都会の住宅街に挟まれた狭い敷地に公園が出来た。

オーソドックスな滑り台や砂場はなく、二人掛けの木製ベンチと手洗い場、そしてジャングルジム。
数多ある遊具ひとつとしては珍しい。
見かけるのは小学校や大きな公園がせいぜいで、こんな狭い土地で広い面積を取る遊具など何をどう考えても候補から外れるに決まっている。
子供に好かれそうな黄色や橙などの塗料がされている訳でもなく、鉄本来の光沢ある棒を掛け合わせた物で、世間一般のジャングルジムより一回り大きい。
何より価格も相場の約四倍の三桁万を超えている。

こんな遊具を施設したのは中小企業の社長で、委任されているのを良いことに自身の案を押し通し現状の公園が在る。

幼少期の頃、ジャングルジムの頭頂から望む景色と登りきった達成感に強い感動を覚え、遊具に携わる会社を立ち上げた。偶然とはいえチャンスが巡ってきたのなら当然推していきたい訳で、詰まるところ私情による設置だ。

彼の意見に反対した人達の考えを裏切るように、意外にも人気はあるようで。珍しさからか若者から社会人、女子高生に老人まで訪れては登頂した。

登頂した人々は大きな賞を取ったり優勝したり会社を立ち上げるなど成果を挙げる中、当の本人は忙殺により立ち寄れず仕事を送る毎日。
束の間の休憩でネットニュースの人物が快挙を達成した見出しを眺める。まさか自身が関わっているなど微塵も思ってはいないのだが。

強い願いは物にも宿るのか、まるで都市伝説のような噂がちらほらと囁かれる頃、一人の子供が自分の背丈よりも何倍もの遊具を見上げている。
登るか立ち去るか二つに一つ、何を思うのか。

次に公園に訪れた時、巨大なジャングルジムを見上げているのはあなたかも知れない。


終わり

7/7/2024, 6:52:51 PM

七夕

陸の孤島

大型ショッピングモールの一角、即席で作られた壁紙には沢山の長方形の紙が張り出されていた。

『七夕祭り、お願い事を書いてみよう』

明朝体で書き出された機械的文面、A3用紙の白い余白に飾り毛のない黒が印字されている。イベントにも関わらず簡素でシンプルなデザイン、文字も一つ一つ切り出してもっと適切な書体を使えば映えるだろう。
せめてお願い事を書く紙も色紙を使えば良いのに白い画用紙を長方形に切っただけの、本当に遊び心のないつまらない物だ。

それでも、その短冊には様々な思いが書き連ねていて。幸せを願う人、応援する人、目標を掲げる人、そのどれもが筆跡に感情を発している。

照明が落ちた店内に陽の日差しが入る、思いを繋ぎ止めている透明なシールは光を受け、着実にダメージを与えた。その幾つかは剥がれ今にも落ちそうな短冊すらあるが、今の所床に落ちた短冊は一つもない。

併設された飲食店、紳士、婦人服から子供服まで揃った服屋。異様な空気漂う食品スーパー。動力を失った動かないエスカレーターと正面入り口、そして右奥にある老夫婦が営む雑貨屋。しんと静まり返った店内は当時のままそこにある。

去年と同じ七月七日、午後四時頃大きな爆発が全てを変えた。その日からこの土地に人の、生物の侵入を許さない過酷な場所へと形を変えたのだ。
どんな優秀な機械でもメンテナンスが必要であるように、人間もまた同じ過度なストレスはミスを誘発する。

フッ と一枚の短冊が音もなく剥がれ落ちた

「家族みんな元気でありますように」

再びこの土地に人が訪れる日は早くとも数十年先、先の見えない未来でも、希望を見出し今を生きる。
家族を案ずる思いに陽の光が当たる、
その一枚の短冊の願い事を聞き届ける様に。

おわり

7/1/2024, 5:56:23 PM

窓越しに見えるのは

窓から望む一世紀

白い一軒家があった
壁、玄関、屋根、敷かれた砂利道から塗装されたコンクリートの床、そして郵便受けも例外なく白に染まっていた。
色以外で特筆することはあまりない、強いて言うなら二階建てで、都会にあるモデルハウスをそのままコピー&ペーストした量産型の産物と呼ぶだろう。

若い男女が荷物を運んでいる、段ボールだ、数がとても多い。時おり抱き合いお互いに言葉で愛を交わし、他者が見ればため息をつきたくなるほどに密接だ。
二人はやがて家の中へ、きっちりと揃えられた革靴と、脱ぎ散らかされた赤いハイヒールが玄関に転がる。
若さと勢いで浮かされた下の心が止まらない二人
悩ましい声が薄らと聞こえている。幸いに周りに住宅が無いのが救いか。
白い雨戸が隅に寄せられて大きなガラスの扉が現れたのは夕方になってからだった。

ガラス窓の向こうはリビング、そして離れた島、アイランドキッチン。
沢山の手料理が並ぶ、どれもこれも彩り豊かでオシャレな、そしてそれを口に運ぶ男の破顔が出来栄えを表していた。

季節が巡る

お腹を膨らませた女と愛おしそうにお腹を撫でる男。
リビングは既に子供専用のおもちゃがいくつかある。

月が変わる

夜中にサイレンが響く、空いた窓から女が男らに車へと運ばれていく、あの男の姿はない、代わりに縁側に残る小さな水溜まりが月明かりを照らした。

日が暮れる

木製のイスにかけた男が隣の女を宥めている。
足元に壊れたガタクタとボロボロの絵本。
目を腫らして泣いていた、お腹はもう膨らんでいない。

年が経つ

カーテン越しに映る二人と小さな影が二つ、暖色に照らされた家族の一時。同年に追刻された表札には二つの名前。

時を経る

壮年夫婦と若い夫婦、元気な幼い男の子がくたびれた男にまたがりおもちゃの剣を振り回す。適度な動きで馬を再現しつつも落ちないように気を配る。

針が進む

壮年の夫婦が喪服を着て中年の男と会話をしている。
家の外壁は傷だらけで、柱には車がぶつかった跡が残っている。何もなかった近所は似たような家が立ち並び、五十メートルも歩けば商店街があり、キラキラと光る光化学の小さな電球が夜の街を華やかな場所へと変貌させた。

一世紀を迎える

もうそこに白い一軒家は無かった。
大きな企業に土地ごと買収されたからだ。
ガタが来たボロボロの家を誰が使うものか、結局は取り壊され立体駐車場の一部がそこに在る。
形ある物は自然に淘汰される、人が作りし物もまた人の手で淘汰されただ消えていくのみ。

その歴史を見守っていた大木は物言わずに今日まで生きている。明日切り倒されるとも知らずに。また一つ大切な風景が、何かが消えていく。
なにも悲しいことばかりではない、何かが終わればまた何かが始まる。世の中の輪廻。
そして新しい世代へと進むのだ。

おわり

5/25/2024, 12:30:01 PM

あの頃の私へ
パラレルディレイレター

未来の自分から過去の自分に送れる便箋在中。
今、手元にある封筒の中身はそれらしい。
封がされている訳でもなく下駄箱の上にポンと置いてあった、ちゃんとした便箋とかのアレじゃないATMの横に刺さってる奴。だけど俺が使ってる銀行名とは違う。しかも年季を感じるし、なんなんだ。
封筒の小さなメモ欄に書いてある筆跡は間違いなく俺で、俺の名前と冒頭の言った事が記載されている。イタズラなのか知らないがかなり疑いの目で見ているのは確かだ。やるとしても異臭騒ぎで一度叱った隣人しか思いつかんが部屋に入れる時点でこんな回りくどい事するかなとも思う。

やる事も無いし、まぁ興味本位だ、見てやればいい。
材質は紙で変な重さも無い、安っぽい安価な紙で作られました感のある封筒から出てきた一枚の三つ折り便箋。
それ以外は封入されていないみたいだ。少しお香の匂いがするだけで何の変哲も無さそう。

普通に手紙を開いて内容を確認する。

《俺へ 早くそこから出ろ。あいつはこのアパートを燃やす気だ、玄関から出るな、気がついたら窓から出ろ早く!!》

書かれたその内容を咀嚼する間も無く、玄関からビシャビシャと何かが掛けられる音がする。
恐る恐るドアスコープを覗くと赤いポリタンクが転がっていて、広がる液体にチャッカマンを向ける青年、そう今まさに火を付ける瞬間であった。

カチッ

燃え上がる火柱と閃光と轟音。爆発したんだと理解するのに少し時間を要した。痛みもなく遠のく意識の中俺はーーー


「はっ!!!。、、ゆ、夢か」

自分の部屋のベットで目が覚めた、妙にリアリティのある夢だった。まだ心臓がバクバクする。

「生きてる、良かった」

さっきの夢で確実な死を覚悟したからか生を実感する。
しかしあの夢は何だったのか、鮮烈過ぎて忘れられない。
一息ついて起き上がる、朝一番による場所はそうトイレだ。そう言えばあの夢もトイレから出た後にあの封筒に気がついて。。

「まさか、ね?」

部屋のドアを開けて廊下の電気を点ける、トイレは玄関のすぐ右で下駄箱は左。そして下駄箱の上にはあの封筒が、そして静かに液体の流れる音とほんのりガソリン臭。

「嘘だろ!?、クソっ」

半ば本能だった、窓を力任せにこじ開け、エアコンの室外機を踏み台に高いベランダを乗り越える。
硬いアスファルトの上に転がり落ちると同時に、炸裂する爆発と黒煙。命かながら危機を脱した。


それから消防と警察がやって来てアパートの消化活動が行われたがほぼ全焼。幸い俺と隣人しか居なくて、唯一の被害といえばコレクションのフィギュア達が犠牲になった事くらいか、地味にきつい。
それから判明した事だが、犯行に使われたのは火災に使ったガソリンだけじゃなくて、手製の爆弾が使用された形跡があるとか、そりゃそうだあんな爆発をしたんだものマッチとガソリンだけでああはなるまい。

俺個人としては事情聴取と家の書類やらでもうてんやわんやで目が回る目が回る、人間どこで恨みを買うか分からないものだ本当に怖い。
もう深夜一時を過ぎている、もう色々疲れたしコンビニで済まそう。

気だるげな店員の掛け声と、太めな男性が二カゴ目一杯に積まれた即席ラーメンをレジに置いていた。
今日は適当な惣菜パンでいいかもう、お財布も全部消失したし今のライフラインはこの携帯だけ残高も残り少ない。
手に取るは半額のツナマヨパンと2個入りの渦巻きチョコパン。それとお茶。めんどくさいけど袋も。500円差し出しお返しは百円と少しだけ。

あの時の手紙が無ければ今の自分は居ない、だけどどうやって未来の俺があの便箋を手にし、どうやって届けたのかは不明だ。なんとも不思議でならない。

遅い遅い夕飯をコンビニの外で済ませる、ある種の立ち食いだが税が余計にかかるのを防ぐための策だ。
ゴミを袋にまとめてふたたび店内へ、今度は店員さんの声は返ってこずレジはがら空きだ。

曲がれば目当てのゴミ箱と近くにATMがある。現金を引き下ろすカードは無い、でも別の物は何となくある気がした。
そして俺は見つけた、手を伸ばして一枚抜き取る。
利用した事も聞いた事も無い地方銀行の。
夢にまで見た赤いお花が描かれた封筒を。

終わり

5/24/2024, 2:57:52 PM

逃れられない
ペンネーム 韻を踏む推本読専少女は「名探偵シリーズ」およびその作者を応援しています


二月十四日、今日は待ちに待ったミステリー小説の発売日。私の大好きな(◯◯すぎる、名探偵)シリーズその続編で、基本変人ムーブを素で出しつつも決めるところはビシッと決める主人公アルバス、彼の奇想天外な行動に振り回されても手掛かりを見つけしっかりアシストする助手のハッチンソン。犯人から突きつけられる難攻不落の難事件に彼らの奇怪なコンビネーション推理が炸裂する。時に鮮やかに華やかに、時に滑稽にひょうきんに、鋭くエグるように追い詰めるように。
コロコロと変わる主人公の機嫌と情緒で私達読者すら振り回して来るのだ。

映像化もコミカライズも展開してない小説であるにも関わらず、関連アイテムが充実していて前作は黒猫のラバーストラップが付録として付いて来た。まさかこれが真相の大きな手がかりと同時に主人公のーーってネタバレになるから黙っとこう。ファンの間で凄く盛り上がった事だけは伝えとく。

待望も待望のその新作が世に解き放たれる、その瞬間を出待ちする気分は芸能人を取り囲む記者のようだ。特設のウェブページを下にスワイプしては再読み込み、分針が進むたびに一回、また一回。今月のギガ数がミリ単位で削り取られていくのも厭わない。揺れる電車の中液晶をひたすら擦り続けている女子高生が居たらそれは私です、そっとしといて下さい。
あわよくば冒頭だけでもと期待していたのに無情にも駅に着いてしまう、乗り過ごしてサボってしまおうかと一瞬心の悪魔が囁いたのは秘密だ。

ようやく購入出来たのはお昼休みの終わりで、チャイムとほぼ同時にアクセスが可能になった。いいでしょうヒーロー(楽しみ)は遅れて登場するモノだから、あ違う、楽しみは後に残して置くタイプだから。。。。。。何の話?
全ての授業を終了したとスピーカーから鳴り響く、必要最低限の荷物をカバンに詰め込むと、一目散に教室から抜け出す、もちろん行き先は図書室だ。
手の中に収まる文明の利器を両手で慈しむように持つ、この中には私が望む物語が綴られている。そう思うだけで胸が高鳴り今すぐにでも読んでしまいたい。
家まで待てない、小躍りする気持ちが足に出ないようにしないと、ここは学校、スキップは目立つ。

ウキウキで階段を駆け降り、別棟に向かえば真新しい図書室、早速中へと駆け出せばその前を塞ぐように壁に追い込まれた女と金髪男。
私の完璧な計画に暗雲が立ち始めた瞬間だった。

口説き文句告げてそうな男とそれに応える頬染め女の図、声こそ聞こえてこないけどコレ壁ドンよね?
いや普通に邪魔。ニコニコしてた私の表情筋を返して。
男が肩を抱き寄せ二人はそのまま図書室へ。
無理。

気を取り直して屋上!自販機の横に置いてあるようなベンチが一つ置いてあったはず。
さあ扉をあけたら広がる青空、転落防止用のフェンス、地味そうな男とかわいい女、これは告白直前!二人と目と目があった!気まずいよ!失礼しました幸せに!

めげずにどんどんいくぞー。
今度は公園、飛び交う鳩達、餌やりシニア、サッカー大好き少年群。スマホに夢中の母親と、ボールで遊ぶ幼い子、座るとこ無⤴︎い↓落ち着けな⤴︎い↓、さっきの子供がボールを追いかけ赤しnまてまてまてまて!!!

続いてファミレスお礼の折り紙ポッケの中、踏み出す前足、満員御礼パンパン店内、パーティピーボー、そもそも落ち着けないし集中できない、あさっきのお客同じ制服しかも男女で複数組、さようなら。。。イエイ。


どこに行っても大体カップル、もしくは人生の分岐点に立つ人達に出会い、おちおち読書も出来ない。
そしてここは本当に最後の砦、ベイド珈琲店。
自宅から遠ざかるし価格設定も割高、本当は避けたかったけど家の鍵忘れてて結局家に入れないし、親遅くにしか帰らないしで本当に仕方なく来た。

ある意味で正解の場所なんだけど、今日の流れ的に上手くいかなそうで正直かなり不安だ。
待ち時間も無くすんなり通され、アルバイトバリスタの導きにより私の居住地は二人用の小さな席、その隣にはテーブル席が見える。念の為長居するかも知れない期待を込めて、ホットのマンデリンしかもでかい奴をオーダー。

私は今日何度目かの溜息を吐き出してスマホの電源を入れる。書籍アプリのアイコンをタッチ、さらに件の推理本に指を重ねて触れると二人が描かれた表紙が現れた。
読む前に精神統一をする、深呼吸だ。目の前の作品と向き合う心構えの一環。
横からアルバスがクソデカホットコーヒーを差し出す、と同時に大学生くらいの男女が隣の席へ座った。

私は反射的に二人を注視した、様子を伺う為に。
男性はちょっとモテそうなイマドキ男子のただ住まいでチラチラと向かいの女性にチョコをねだっている。
女性はというと無に近い表情で丁重に断る仕草をしながら、A4サイズより大きなトートバックを片手で大事そうに抱えている。

あ、そうか今日はバレンタインデーだったわ。あまりにも無縁の行事すぎて存在すら忘れていた。

男性が切り出す、話ってなに?
女性は微笑んで勿体つけるように言う
わかってるでしょ?

男性はわからないよと返すが私には何と無くわかった、これはおめでた案件でしょ。
あのバックに入ってるのはエコー写真、二人の右手には指輪があるつまりはデキ婚コースまっしぐら。
大体予想が出来てしまえば後の流れは分かる、イチャイチャラブラブの濃厚惚気空間発生。つまりは読めない。

後は若い二人でどうぞゆっくり、小説は結局一文も読めなかったし明日にしよう、私は次の電車のダイヤを調べる為に別のアプリを開いた。

「ねぇ、わからないの?」
「えぇ?わかんないって」

二人の声が隣から聞こえる、もう、私の視線には入ることはない。

「じゃあそうね、別れましょう、私達」
「はぇ?」

。。。。え?

「浮気、してるでしょ?」
「な、何の事だかわからないよ、ハニー?」

店内の小さな談笑さえもピタリと止んだ。
視界を隣に移せば目が泳いでいる男性と、先ほどとは打って変わって無表情の女性。

「正直に言いなさい、浮気してるわよね?私の他に三人も」

おもむろに彼女はバックから何かを取り出した。テーブルの上に広げられた写真を前に男は震える声で反論する。

「ち、違うって、これは、何かの間違いd」

「何も違わない、この証拠こそが正しい、真実よ、認めなさい」

さながら鬼を滅するアニメのようだった。

それからずっと彼女のターンだった。
言い訳を重ねれば重ねるほど締め付けられ追い込まれていく被告人と、淡々とアリバイを崩していく彼女、さながら探偵のような鋭く相手の心を仕留めんばかりの言葉の槍。傍聴席の私たちの前で罪を明らかにされ、この状況から逃れられない彼は終始項垂れており、まさにこの世の終わりを堪能しているに違いない。

数時間の答弁の末の結末はこうだ。
男は言葉のアッパーカットを喰らい戦意喪失満身創痍、見事、彼女の完全勝利で幕を閉じた。

あんな事が起きたっていうのに私の関心はもうそこには無くて、彼女トートバックにつけている黒猫のキーホルダーを見つけ、私は再びテンションが上がったのであった。

終わり

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