Hikarumori

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2/13/2026, 9:41:12 AM

お題:伝えたい


 思えば、伝えたいと思って文章を書いたことがない。私の文章は「書きたい」という欲求から始まるからだ。困った。

 まぁ、お題はお題だ。
 不慣れだが「伝えたい」を書いてみようと思う。




 匿名で流れてゆく文章の数々から、ふと足を止め、
 これを読むことを選んだ君へ。

 本当にありがとう。君の目が文字という記号を認識し、君の中で言葉になり、君の思考が意味を与え、私は初めて文章になるのだ。君がいなければ私は存在しない。

 だから常々思う。
 私は君に生きてほしい。願わくば健やかに。

 『誰だよお前』と思われるかもしれないが、こちらも必死なんだ。より多くの人に、多くの君に、私を顕したくてこれを書いている。つまり君がいなくなると、君の人生ひとつ分私の文章がなくなるんだ。そんなことしてくれるなよ。

 私が伝えたいことなんてこれくらいだ。また、これは、
『伝えたいこと』であって、『お願いごと』ではないことを留意してほしい。君自身のことを私がどうこうできるなどとは全くもって考えていない。

 私は数秒でいいから足を止めてほしいだけだ。
 私の文章が足を止める理由になればいいと思うだけだ。


 読んでくれて、ありがとう。
 誰かに伝える文章というのは少し、気恥ずかしいな。
 

2/11/2026, 4:33:58 PM

お題:この場所で


 何も変わらない顔をするこの場所で、これ以上何も変わってしまわないように笑った。今できる最善だったから、やらない選択肢はなかった。「きっと、大丈夫」自己暗示を繰り返せば、悲劇も蜃気楼のように遠くなっていく。過去になるのだ。どう、足掻いても、戻らないのだ。

 奇跡があってもいいじゃないかと思う。瞬きしたら本当に何も変わらない日々が続いていて、悲劇はただの悪夢で、
「怖い夢を見た」
 と、弱音を吐くだけで済むなら、あいつが俺を揶揄って、あの子は俺を心配して、最後はみんなして笑って、思い出で終われる。そんな奇跡があったらいい、と思う。

 責任逃れだ、それは。

 浅はかな空想を握り潰すように拳を握った。後悔はしてもそれに浸ることは許さない。今のために動かない脳みそならいっそ動くのなんてやめてしまえ。

 今を生きているのが全てなんだ。

 何も変わらないでいてほしかったこの場所で笑う。それは虚栄でも責任でも罪でもなく、生きることを選んだ俺たちの特権だ。




◯☀️の話

2/10/2026, 1:15:57 PM

お題:誰もがみんな


 誰もがみんな、「私と同じように考えている」
 と、自惚れていたことがある。

 一人で物を運んでいる子がいたのなら声をかけ、笑って半分を持つのが普通だと信じ込んでいた。落ちた消しゴムはすぐさまに拾って相手の机の上にそっと置くのものだと、信じて疑わなかった。

 それが「偽善者」と、
 それが「良い子ちゃんぶっている」と、
 言われることを知らなかった。


 あまりに無知であったと過去を想起する。思えばあの頃の自分の思考は常軌を逸していた。

『自分がされて嫌なことは他人にしてはいけません』
『自分がされて嬉しいことは他人にもしなさい』

 幼少期からの教えから「全人類自分」だと思っていた。

 馬鹿馬鹿しい。誰かは誰かでしかない。こんな簡単なことが何もわかっていなかった。お前は私ではないから、私の嫌いな悪口で笑う。お前は私ではないから、私がされて嬉しい優しさを「偽善」と罵る。それだけの話だ。

 みんな一緒が良かったな。せめて、この孤独感は誰もがみんな感じるものであってほしい。

1/15/2026, 12:07:32 PM

お題:この世界は


 あまりに主語が大きすぎる。
 「この世界は」それを語れと言うのか、無謀だ。

 しかし、私は問いに対して、何かしらの答えを出さずにはいられないタチである。この悪癖は時に誠実と言われるが、その本質は自己顕示欲だ。また厄介なのは他者からの評価を求めないということである。私は、誰かに拍手を送られるのも指を指されるのもごめんだ。

 私が書いた言葉は私だけのもので、読まれた言葉は読者のものだ。だから評価するなら己を評価したら良い。

 私にとって世界もそういう構造をしている。世界が与える事実はそれでしかなく、様々な側面があり、一概にこれだと断定できるようなものはないが、その日の私が楽しいと思えば楽しいのだ。逆も然り、私が苦しいと思えば苦しいのだ。

 だから世界は無数にある。もしかしたら、文章とは数多の世界を覗き見ることなのかもしれない。私の世界や貴方の世界が記号で表され、読まれ、読者の中で意味ある言葉になりまた新たに世界が生まれる。

 大袈裟だ。神様にでもなったつもりか。神秘的に捉えるのはやめたまえ。言葉も世界も、それでしかないさ。意味や意義を見出さずとも人間は人間だ。それらは必要なものにとっては必要であって、資格じゃない。


 全く、こんな難しいお題は偶ににしてくれ。
 こんな文章は見るに堪えない。

1/14/2026, 3:47:37 PM

お題:どうして


 人間は死ぬ、それがどうしても受け入れられない。
 なぜ、どうして、死ななければならないのか。

 最悪のネタバレだと思う。生まれました、生活しました、いずれ死にます。なんだ、この映画は。レビューすらつかない駄作じゃないのか。やめてくれ、まだわからないじゃないか、不老不死かもしれない、それか長命種でこれから1000年生きるかもしれないじゃないか。

 そんな物語なら、良かったのに。ここは現実だった。

 受け入れ難いが人はいずれ死ぬ。生きる他にそれに抗う術はない。だから生きることでしか生きれないのだ。こんな文字も言葉も本当は何の意味もない。所詮、娯楽でしかない。

 何も残らない。何も残せない。だから生きることをしなければならない。悲しさを無理矢理流し込んだら、目眩や吐き気に襲われた。その残響みたいな頭痛に生を見出して安心する。馬鹿馬鹿しい。こんな気持ちになるのも、人間が死ぬ構造をしているせいだ。

 どうして。君は、俺は、死ぬんだろうか。

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