NoName

Open App
10/17/2023, 2:51:29 PM

今日も「カノンちゃんと遊んでくる!」そう言って僕は出かけた。お母さんは悲しそうな顔で僕をみてる。それでも毎日カノンちゃんと遊んでいる。毎日同じ時間に同じ場所で。砂遊びをしたり、おままごとをしたり。カノンちゃんはあんまり触れられたくないようで。あんまりさわれなかったけど楽しい時間だった。カノンちゃんのお母さんは見たことがなかったから一眼見ようと解散した後ずっとみていた。でも、暗くなってもお母さんは現れなかった。その時後ろのおばさんが何か言って言っていた「忘れられないんだね。かわいそうに」僕には理解ができなかった

10/16/2023, 2:12:01 PM

私はずっと光に育てられてきた。くらい部屋の中で私は唯一光の当たる場所が好きだった。そこだけは暖かったから。いつも冷えたご飯を食べ、何にも触れずに何もわからない私にはそれがただただ心地よかった。ずっと扉の向こうには何があるかわからなかった。外に出てみたかった。暖かい光に直接触れてみたかった。それは叶わなかったけれど。それでも暖かい光に包まれた私は幸せな気持ちで目を閉じた。「おやすみなさい」

10/14/2023, 2:49:29 PM

私は毎日人を羨んで生きている。私がダメなんじゃない。他の人ができすぎているんだ。そう思わないとやっていけないから。でも、そんな考え方は高校3年生になり、進路も固めなければいけない。やりたいこともない。なりたいものもない。何にも希望を持てなくなった。そんな状況になり、もう人のことすら気にできないくらいに追い詰められた時に変わった。先生や親に圧をかけられ、自分がダメなんだと認めざるを得なくなった。もう終わってしまおうかと考えたこともたくさんあった。それでも勇気が出なくて。また落ち込んで。生きてきたことを後悔した。誰かに共感して欲しかった。安心させて欲しかった。でもそんなことを考えていても何も変わらないことはわかっていた。私は何かに優れているわけでも、何かに恵まれているわけでもない。どん底に落ちた時、急に自分を客観視できた。そして、人生なんて死んで仕舞えば終わりだ。もし次耐えきれないことあったら死んでしまおう。と考えた。そこから必死にもがいた。もちろん悩んだこともあった。今思えば死にたくなかったのだろう。私は上にいる人たちを眺めて、上に行こうともがいていた。でも上に行く必要はなくて。誰の目にもつかないくらい高く羽ばたいて仕舞えばいいのだと知った。誰の影響も受けずに誰からの視線も気にならないくらいに。高度が高ければ高いほどたくさんの星と空が広がっているから。

8/1/2023, 2:16:41 PM

僕の母は病気だ。僕は晴れの日だけ会いにいく。雨の日は母の調子が良くないからだ。今まで僕を守って、支えてくれたのは母だった。本当は今僕が支えてあげないといけないはずなのに僕の心の中はまだ元気な母のまま止まっている。だから弱っている姿など見ていられるわけがないのだ。でも母の最後が近いことくらい僕にもわかる。受け入れなきゃいけないんだ。どれだけ辛くても今一緒にいないと後悔するのは僕だから。でもこう思うのも何回目だろう。結局は母の生命力を信じてしまう僕がいる。受け入れられる日は来るのだろうか。明日、もし晴れたらこの気持ちを伝えてみようか。                

7/23/2023, 3:20:46 PM

花は咲き、少々暑い季節に差し掛かった頃、僕たちの思い出作りに拍車がかかる。この決して長いとは言えない3年間を特別な思い出で埋め尽くしたいから。暑ささえも忘れ、大勢で騒いだ花火や、夜中に忍び込む学校の屋上。学校の放課後に涼むために寄る本屋とか。僕たちが平然と何も考えずに生きていたその時間が青春なのだ。青春とは少しずつ大人になっていく為の心の拠り所なのではないだろうか。来年過去を振り返って、戻りたくあるような思い出になるかもしれない今日を僕たちは必死に全力で生きるしかないのだ。命の花が枯れるまで。

Next