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3/12/2024, 2:39:20 PM

顔も名前も住んでいる場所も知らない人、そんな人とこの時代では簡単にやりとり出来てしまう。
手元のスマホを開けば一瞬で繋がりが出来てしまう。
今はそんな事が当たり前。
学生時代の友人、家族よりも話しやすい人で溢れている……こんな世界が私にとっては居心地の良い場所になっていた。
何でもない事を話して、どうでも良い事を連ねて。
その短い言葉の羅列に誰かしらが反応してくれる。
そんな中ふと目に入ったアイコン、その時初めて自分の中で何かが弾けるような不思議な感覚に陥った。
特別目立つような人では無い、特別何か凄い事をしてる訳でも無い。
だけどすっと心の中に安寧が広がるような感覚を覚えてしまった。
柔らかな物腰で優しい言葉で埋め尽くされた君の文章に私は恋をしてしまったのだと気付いてからはひたすらに君を見ていた。
君と仲良くなりたかった、あわよくばなんて考えもしなかった。
毎日が明るく輝いていた、君を見るのが楽しみになった。
だけど君は煙のように居なくなった。
あぁこんな事ならもっと君に話しかけるべきだった。
君が何故居なくなったのかを私は知らない。
今となってはもうそれも過去の思い出でしかないけれど。
だけど、もしあの頃に戻れるのなら。
私はもっと君を知りかった。

3/11/2024, 5:45:18 PM

当たり前、なんて案外高望みなのかもしれない。
隣で大粒の涙を溢れさせる君を見ながらふとそんな事を考えた。
いつも隣には僕が居るのに、君は僕のよく知らない人に恋をして、僕の気持ちなんて全く知らずにそれを打ち明けてきた。
その日から当たり前だと思っていた毎日が一変して、僕の心は何処かざわざわ、もやもやとしていた。
僕が君の特別だったら、今この時間も抱き締めて安心させられていただろうか。
君のその涙を生み出さずに済んだのだろうか。
無責任に大丈夫だと言って傷付ける事も無かったのだろうか。
全て彼のせいだと僕は言える立場に無い。
全て彼のお陰だと僕は言える立場に無い。
彼が君を振ってくれたから、僕はまた心を平穏に出来たなんて。
あぁなんて最低なのだろう。
なんて幸運なのだろう。
君には申し訳無いけれど、僕のこの席は誰にも渡したくないから。
この平穏を、当たり前を続けられるのなら僕は鬼にもなってやろう。

3/8/2024, 5:34:18 PM

君の寝顔を見つめて早数分。
寝息が近くで聞こえて彼からの柔らかな温もりをずっと感じている。
好きだって想いが日に日に強くなるのに彼は決まって私に楽しんでもらおうと色々とお金をかけてしまう人。
そんな事必要無いのになんて言って彼を悲しませたくはない、それに私の為にやってくれてる事を無碍には出来ない。
だから彼に出来ない事を私がやってあげなくちゃ。
お金なんかでは代えられないもの。
いつか私の為じゃなくて私達家族の為になるように。

3/7/2024, 10:55:59 AM

鼻先がつんと痛む、ふと空を見上げるとぼやけた月が見えた。
霧が濃いのだろうか、雲が濃いのだろうか。
吐息が空に消えてゆく、もう冬かと身を震わせる。
星は月の光によってあまりよく見えない、僕は星の方が好きだ。
星を見ていれば、自分の苦悩なんてちっぽけだって思えたから。
だから今日の月夜は僕にとって残酷とさえ思う。
また月がぼやける。
頬が冷たい。
あぁ。

君と別れたのは、こんな日の夜だった事をまた僕は思い出す。

3/6/2024, 7:56:16 PM

友達だろなんて、そんな軽々しく言わないで。
このぐちゃぐちゃな糸を更に絡ませないで。
君は僕を友達だなんて言うけど僕はそう思ってなんかない。
そう思ってなんかいないんだ。
何度も何度も糸を切ろうとしても君はすぐ繋ぎ合わせてくる。
あぉもうやめてくれよ、そんな風に扱わないでくれ。
優しくしないで、構ってこないで。
……この糸が赤色じゃないって自覚する度に胸が痛むんだ。
君と僕を繋ぐこの糸は『絆』、『愛』なんかじゃないって事初めから気付いてたのに。
それでも嫌になる程君が好きなんだ。
だからどうか、僕が繋ぎ合わせようとするこの赤色に気付かないでくれ。

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