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1/9/2024, 10:20:55 AM

三日月…

まんまるのお月様も好きだけれど
まんまるから次第に欠けてゆく様子が好き。
とりわけ形が一番好きかもしれない。三日月。

我が家には三日月のオブジェがある。
昔、住んでいた家のトイレの壁に飾っていた。

目をつぶり口元はちょっと笑っている。
ハンサムな顔。
どうしてだろう…女性には見えない。
ちょっと、済まし顔だからかな。

今は同じくトイレに住んでいるが、棚に置かれている。
まるで寝ているように。

壁にいた頃は光の加減で表情が違って見えていた。
そうかな…
見る日の自分の心情に左右されていたのかも。

トイレの扉を開ける度に壁の上から問われている気分だった。
お?今日は機嫌がいいじぁねぇか!
ん?どうした?困り事か?
おいおい…飲みすぎだろ、大丈夫かよ
何…嫌な事でもあったのか?…泣くなよこんなとこで

勝手に妄想してたりして。
話せたならいいのに…と思ったりした。
トイレだけは個室で密室で秘密の自分だけの空間だから、ついつい本音が本心がだだ漏れてしまう。

三日月は正面も
斜めからも 横顔も とてもハンサム。
空に浮かんでゆ〜らゆらしてるんでしょ。
誰も見てない時に。
どんなに細い三日月でも私の心を灯す光が届いている。

いつか、そんな姿を見てやるぞ〜。
なんてね。



*読んで下さり ありがとうございます*

1/8/2024, 10:50:19 AM

色とりどり…

カラフルは楽しい。
気持ちが踊るような弾んだ色味は明るい。
服?靴?メイク用品?鞄?指先?
着物や帯?和装小物?
身の回りのカラフルは気分をアゲル魔法かな。

心が…気持ちが…
落ち込んでいる時こそ無理にでも明るい色を見たほうがいいのかもしれない。

でもね、そんな気持ちに到底なれない時もある。

それじゃあ色とりどりのスープを作ろう。
トマト、ピーマン、キャベツ、パプリカ、ナス、大根、人参、豆、玉ネギ、じゃがいも、ズッキーニ…
目についた野菜をザクザク切って鍋へ。

とびきり美味しいベーコンを奮発して細かく刻んで一緒にコトコトグツグツ煮込むだけ。
放ったらかしの色とりどりスープ。
勝手に美味しい出汁が出て、勝手に美味しく仕上がるから、ポトンとコンソメキューブを入れちゃう。

私は常備してあるカムチミ(韓国の牛肉スープのもと)を一包ポンッ!
どっちでもあるほうで、いいのだ。
そういうところは、頑張らない。
まだ、元気が足りないと感じたら、ドスンとトマト缶を投入すれば、出来上がり。

元気を取り戻す簡単放ったらかし色とりどりミネストローネスープが、湯気を立てて目の前に!!

熱いうちに、体の中に色とりどりを取り込もうか。
今日も頑張ってる自分に…
ずっと頑張ってやりきったあなたに…
ご褒美、ご褒美。



*読んで下さり ありがとうございます*

1/7/2024, 11:25:41 AM

雪…

雪が降る表現は、とても多い。
正月に降る雪を三白という。
私の好きな雪は、泡のように溶けやすい雪、淡雪。
粉のようにサラサラとした雪、粉雪。
細かい雪、細雪。
灰のように舞いながら降る雪、灰雪。
雪片が綿のように大きな雪、綿雪。
名前の可愛い、花弁雪、牡丹雪。

見た状態や景色と合わせて名付けられたのだろ
うか。一体、誰が?…
どれも、とても素敵。

木の枝から雪が滑り落ちることを垂雪という。
雪の別名というのもある。
銀花、青女、不香の花、深雪、六出、雪の花、六花、六華。

今日の雪はどれに該当する雪かな。
耳慣れしているのは、初雪や名残雪。

その冬の最後に降る雪を…忘れ雪というそうだ。
まだまだこれからもっと降り積もる雪。
春が待ち遠しいけれど、寝静まった夜に音もなくシンシンと降る雪が外を明るく照らす。
その雪あかりは、なかなか素敵だ。

外灯の下を真面目に空から振り降ろしていく夜中の雪。
明日はどれくらい積もるのか…。
ドキドキわくわくしながら、朝を待とうか。




*読んで下さり ありがとうございます*

1/6/2024, 10:48:23 AM

君と一緒に…

向かい合って座って色んな事を話したね。
手を繋いであちこちをのんびりゆっくり歩いたね。
沢山の美味しいものや珍しいもの、流行ってるもの、面白そうなものを食べ歩きしたね。
図書館も行ったね。
美術館も行ったね。
大きい所も小さい所も、公園を巡ったね。
キャンプもしたね。
動物園も行ったし。
海や山にも行ったね。
笑って笑って涙が出るくらい大笑いもしたよね。
映画も観たね。
釣りにも行ったね。
演劇も付き合って観てくれたね。
カラオケも行ったね。

いつでもそばには君がいて、
横に並んで歩いたり
ちょっと後ろから遠慮がちに歩いたり
話をしながら、横を向くと頷いている君がいたね。
そんな時間がいつまでも続いて、このまま時間が止まればいいのに…と何度も思ったよね。

君と一緒に、いつまでも。どこまでも。
いるのを当たり前と思っていちゃ駄目だと解っていたつもりだったんだけどね。

まだまだ君と一緒に、いたかったんだな。

もう、君を探しても、何処にもいないのに。
そうか、もう、君はいないのか…。



*読んで下さり ありがとうございます*

1/5/2024, 1:16:52 PM

冬晴れ…

樹枝六花・角板・広幅六花・角板付樹枝・樹枝付角板・十二花…天から送られた手紙と言われる雪の結晶の種類だ。

ひとつとして、同じものが存在しない。

空気がキーンと冷えて窓の外に霜が張る…それもとても芸術的な模様で毎日、違う柄になる。

冬晴れの空から雪が降りてくる。
吹雪じゃない限り、手袋の手のひらを伸ばして待つとそっと降りてくる。
顔を近付けて見ると、見えるのね、結晶。
じーっと凝らして見つめた先に、か弱く脆い結晶が一枚だったり、固まっていたり、どれも全部形が違う小さな宝石。

ちょっとした山へ軽くスノーシューをしに行く。
本格的にするわけじゃなく、ぐるりとコースをゆったりと歩く感じで。
冬晴れの気軽な運動かな。
しーんとした真っ白な雪の景色の中で、時折さぁーっと風が吹くと、サラサラと雪が舞う。
光が照らされるとダイヤモンドダストが見れる。
はっと、思う。
これ、ダイヤモンドダストって名付けた人…素敵だなぁと。ほんと、その通りなの。

流石にもっと極寒の時にしか見られないサンピラーは見たことが無いけれど、きっとそれも神がかった様子なんだろうな…と想像できる。

冬は寒い。
でもその寒さは沢山のことを教えてくれる。
どの季節の晴れも嬉しいけれど、冬晴れにしか得られない沢山のことがある事を知って欲しい。
まだ知らないことを、もっと知りたい。

結晶は手袋だけじゃなく、コートの腕でも見ることが出来るのよ。
雪が降りてきたらチャンス!
二度と見ることが出来ない天からの手紙、読んでみてね。 是非。


*読んで下さり ありがとうございます*


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