名無しさん

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2/7/2026, 1:36:15 PM

『どこにも書けないこと』

日常物が書けない
日常に不満があるせいで、それより突飛なファンタジーのほうが書きやすい
かといってファンタジーや異世界とかに詳しいわけでもなく、結局よくわからなくなる
最初は自分の好きなものを作りたい、書きたいと思ってたはずなのに
書きたいものすらゴチャゴチャしていて、私は何がしたいんだとなる
書きたいものと出来上がったもののギャップで嫌になるし
かといって他に続けてきたことすらない
最初よりは書けるようになっても、書けない前のほうが楽しく書けてた気がする
自分で書くという行動自体が楽しかったはずなのに、いつの間にか面倒で辛いことになった気がする
忙しいとか理由をつけて、遠くに追いやって
ほんとに自分ってなにがしたいんだろう

ちょっとした愚痴でした、ごめんね

12/30/2025, 1:14:44 PM

『星に包まれて』

「天体観測してみない?」
望遠鏡なんて大層なものは持ってなくて
やすっぽっちな双眼鏡を首からぶら下げて、楽しそうに君は言った。
どこでやるのさ、と呆れ気味に返したら
「そりゃあもちろん君の家でしょ」
と、許可を取るとか考えもせずに言っていた。

仕方が無いので、君を家に呼んだ。
少し広いベランダには、ハンモックと折りたたみ式の椅子があって
ハンモックは私のーなんて言って、家主の僕を置いて乗っかってたよね。
君はハンモック、僕は椅子の上。
ふたりとも違う視点で夜空を見上げた。

空気が冷たいせいか、星が綺麗に光っている。
あれ、と指さす先には、流れ星が一瞬滑るように消えた。
本物だ、というよく分からない感想を
ふたりで顔を見合せて言ったよね。

金平糖が弾けるように、ぱらぱらと流れ星が通り過ぎる。
あっちに流れた
次はこっち
どこに流れるか分からなかったから、周りをぐるっと見渡してみたり
家のベランダからの景色なのに、広さを感じたりして。
最後は床に寝転がって、星に包まれたような気分になったりして。
楽しんでいたら、あっという間に夜は過ぎる。
さすがに心配になったお母さんがココアを2人分持ってきたから、その日はお開きに。
リビングでココアを飲みながら、流れ星の話をしたね。

最近は暇がなかったけど、今日久しぶりに夜空を見たんだ。
昔と同じ星が見えたよ。

12/25/2025, 10:08:02 AM

『遠い日の温もり』

「ほんと、今日は雨に降られちゃったよ〜」
濡れた髪を横に流して、楽しそうに君は笑っていた
寒い外から、暖かな室内に入る
雨で冷たくなった服を脱いで、ゆったりとした部屋着に着替える
部屋着だからとソファーでだらける君
いつもの光景だ
「そういえば、今日ってなんの日でしょうか!」
楽しそうに君はそう言って、鞄を胸に抱きしめている
何かサプライズでも用意しているのかと思いつつ、答えを正確に述べた
「クリスマスでしょ」
「せいかーい!」
楽しそうにそう言った君の手には、小さなプレゼント箱がちょこんと乗っている
赤い箱に、緑色のリボン
クリスマスカラーで彩られている箱は、可愛らしくて
写真を1枚撮ってから開けることにした
リボンを解き
丁寧に、端っこから梱包を剥がす
中から覗いたのは、小さな星の置物
「サプライーズ!」
そう言って、楽しそうに君は笑った



今日は一人きりでクリスマス
ぼんやりとストーブの火を見つめて、小さく呟いた
「メリークリスマス」
どこか寂しい室内で、あの時の温もりを思い出しながら

12/13/2025, 12:53:22 PM

『遠い鐘の音』

少し肌寒い季節
帰りのお誘いを受けた
珍しく君から声をかけられたので、嬉しくて
今日あるはずだった居残りの予定をすっぽかした

「それで、話って?」
枯れ木がこちらを覗いている、通学路
わくわくと待っている私と対照的に
君は気まずそうに目を逸らしてから、口を開いた
「明日、転校することになったから
最初に伝えたくて」

その言葉が
君がいなくなる現実が、すぐには呑み込めなかった
「え、転校って、なんで」
言葉が喉に引っかかる
ぐるぐると意味の無いことが頭をかき混ぜる
そんな私を見ないようにか、目を逸らしたまま
君は気まずそうに言葉を続けた
「家の事情で」

「家の事情って何
どうしてそうやって理由を話さないの!
友達じゃなかったの?!
なんでそうやって言うのが遅いの!」
言いたくないのに、君を傷つける言葉が口から漏れだした
1度言ってしまえば、ボロボロと出てくる
言葉の数々
「だいたい、君が早く言ってくれなきゃ分かりっこないし
いつもいつも言葉足らずで、私に理解を求めて
ほんと、友達なんかにならなきゃ良かった!」
言ってから、自分の口を抑えた

そんなこと言うつもりじゃなかった
友達だと言ったのは私なのに
君にそんな顔させるつもりじゃなかったのに

「ごめんね」
そう言って、君は悲しそうに笑った
夕方になって、近所の小学生が帰っていく
「もう行くね」
ひとりで帰る君を追いかけることなんてできなくて
その場で立ち止まった

遠くで、5時のチャイムが鳴っていた

11/18/2025, 1:31:18 PM

キラキラとした物が昔から好きだった
それは、屋台で見かける綺麗な照明だったり、夜の街並みだったり
もしくは、駄菓子屋さんで売ってたりする、光るおもちゃ
そんなキラキラと輝くものが好きになったのは、とある出来事のせいだったりする

とあるお祭りの日、私は迷子になった
五つにも満たない歳で、心細かったのだろう
しきりに、おとうさん、おかあさん、と言って泣いていた
宛もなく泣きながら歩いていると、どこか知らない森の中にでも迷い込んでしまったらしい
ちょうど祭りのやる場所は、山の中にある少し大きな神社
道をそれてしまえば、人はおらずけもの道しか存在しない
子供心に危ないと感じた私は、回れ右をして光る方に走り出した
そこがお祭りの場所だと信じて、必死に走った
あかりが近づくにつれて、人の話し声がする
大人の人だ、そう思った瞬間
どん、と人にぶつかる感覚がして、跳ね返されたように後ろに尻もちをつく
いつも間にか、私は両親の元へと帰ってきたらしい
先程まで遠くの人影であったはずの両親が、こんなに近くにいる
その安心感から、また泣き出してしまった

その後、お母さんにどうしてひとりで行ったのかと怒られてしまったが、森の方に行ったと言うと、危ないでしょ、とまた怒られた
その日は人が入らないようにと、テープが貼ってあったはずなのに
そう言って怒るお母さんには言えなかったが、私が通った場所にはテープなんてものは無かった
注意喚起のため、黄色いテープを端っこに貼っていたらしいが、そんなものを見れば気がつくはずだ
少し不思議な話だが、その時の灯りが今でも忘れられない
ここら辺の人には珍しく、ちゃんと着物を着ていて
簪も付けて綺麗に着飾っていたのは覚えている
顔はぼやけていたが、手に持っていたのは
……そうそう、和風のランタンみたいな
真っ赤な提灯

お題『記憶のランタン』

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