※お題の「これからも、ずっと」とは関係のない内容になります。
皆様、こんにちは。 中学3年生になりました。
沈溺(しずれ)つろと申します。
いつも「もっと読みたい」ボタンで応援していただき、本当にありがとうございます。
皆様のおかげで、日々の創作を続けることができています。
これまでに、120人以上の方に「もっと読みたい」と言っていただけたこと、心から嬉しく思います。
今年は受験生のため、更新頻度は少し落ちてしまうかと思いますが、 気長にお待ちいただけますと幸いです。
また、過去に投稿した作品の中で、まだ読まれていないものがありましたら、そちらも手に取っていただけると嬉しいです。
小説を書き始めてからまだ約3ヶ月ですが、
これからも「沈溺つろ」として言葉を紡いでいきます。いつも温かく見守ってくださっている読者の皆様、
今後ともよろしくお願いいたします。
時間になり、いつも通りアプリを開く。
「今日は…愛か…」
頭の中に浮かんできた物語を言葉に書き換える。
「こういうのもいいな、あーっ!でもでも!ここから
雰囲気変えるパターンもめっちゃいい…!」
殺風景な日常の中で、唯一心の底から楽しめるものがそこにはあった。
沈む夕日を横目に主人公の最後のセリフを決める。
誤字脱字などの最終確認を終え、「OK」のボタンを押す。
「あっ、やばっ、あれすんの忘れてた…」
雲のように柔らかいのベットの上にスマホを置く。
スマホの画面の左上が、3本線からハートのマークに変わった。
テーマ「沈む夕日」
作品名「ここで煌めく君達のこと」
※本作品には、暴力的または刺激の強い描写や、
身体的苦痛を想起させる表現が含まれます。
苦手な方は閲覧をお控えいただくことを強く推奨いたします。
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「いや、むしろ…」
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高校2年生の4月。
「え、てか桜咲いてんの?えぐ〜…」
桜見て口をぽかーんとあける楓(かえで)。
楓の横で歩きながら私はこう言った。
「まぁ…もう4月入ったし、桜くらい咲くでしょ。てか、うちらまた同じクラスとかおもろくね?」
「確かに笑」
そう言い、楓は少し汚れたローファーで小石を蹴った。
当然楓は声を大きくし、
「ねぇ聞いて花梨(かりん)!!Sereinの新曲聴いた!?」
「いや、まだだけど…そんなに良かったの?」
「がちで過去一レベルで神曲だったから聴いた方がいい!!」
そんな他愛もない会話をしていると楓が鼻歌を歌った。Sereinの新曲だろうか。
私は黒色のスクバからスマホを取り出し、YouTubeを開く。「Serein 新曲」と検索をかけるとMVが出てきた。「後で見るに保存」 のボタン押し、スマホを閉じた。
すると楓がこんなこと言い始めた。
「てかさぁ、もし死ぬならどの死に方がいい?」
「何…突然。病んでる?笑」
「別にそういう訳じゃないけど…そういうの考えちゃわない?」
「まぁ、わからなくもないけど…」
楓がスマホをいじりながら、
「私はまだどんな死に方がいいってのは決まってないけど、溺れて死んじゃうのは1番無理、苦しいのとか嫌じゃん?」と言った。
「確かに、死ぬときぐらい楽に死なせてほしいよね」
私がそう言うと、
「あ、わかってくれる?笑」と、彼女は微笑んだ。
太陽の光が届きにくくなってきた頃、いつも通り土手を通った。
「ねぇ…楓。ちょっと土手の方行かない?」
「え?どしたの花梨、なんかすんの?」
「ちょっと最近悩んでることあってさ、今しか話せないから話したいんだよね」
そう言い、私はポケットに手を入れた。
「花梨がそういうの言うの珍しいね、でも私家帰ってもどうせ暇だから全然いいよ」
私たちは靴で草を踏み潰しながら、川へ向かった。
「スクバどこ置く?」
「あ〜…ここに置いとこ」
中3の修学旅行のときに買った、ご当地キーホルダーが太陽に照らされ光っている。
少し緊張している私を見た楓が優しく微笑み、まるで小さい子に接するかのように言った。
「花梨、どうした?なんか嫌なことでもあった?どんなに話が長くても、花梨の悩み事ならいくらでも聞くよ」
「ありがとう、じゃあ…言うね」
「うん、ゆっくりで大丈夫だよ」
「正直さ、」
「うん?」
「邪魔なんだよね。お前。」
私に睨まれ、声を出せずにいる楓に向かってビンタをした。
「痛っ… ちょっと、花梨っ、何すんのっ…」
私の履いている黒色のローファーで楓を渾身の力で何度も蹴る。
「痛''っ!!花梨っ、なにして…」
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私は昔から何事も楓に負けていた。
勉強も、運動も、恋愛も、才能も、私には楓に勝てるものが何もなかった。
私が今通っている高校は偏差値が61。
楓が通っている高校は偏差値が68。
本当だったら私は楓と同じ学校に行く予定だった。
今は''私だけ''第1志望の高校に落ち、滑り止めで受けた高校に通っている。リュックにつけていた「合格祈願」のお守りはちぎって捨てた。
私と楓は中学生のとき、バレー部に所属していた。
大会で優秀な結果を残すのも楓。
みんなからちやほやされるのも楓。
バレーを誰よりも楽しめていたのも楓。
中学3年生の頃、当時私が好きだった同じ部活の男の子がいた。今までずっとアピールしてきたが、すぐ他の女のモノになりそうで怖かった。
とある日の放課後、好きな人を呼び出し告白をした。結果は「今は楓のことが好きだから花梨とは付き合えない」と言われ振られた。
楓は昔から私よりも顔も可愛くてスタイルも良くて、
性格も良くて記憶力もいいし、歌が上手くて絵が上手くてピアノが弾ける。卒業式の伴奏者を担当するくらいに上手い。
何もかも、全部、全部私より上手いしできている。
そんなお前は私からしたら邪魔でしかないんだよ。
いつもいつも私の邪魔ばかりしやがって。
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「あ''ぁもう…!!黙れ!!うるさい!!!!」
「っ……」
初めて見る私の姿に動揺しつつも足を抑える楓。
楓の手を掴み、川に入る。
冷たいが、今はそんなのどうでもいい。
早くこいつを、消さないと。
「かりっ…落ち着い…」
「落ち着けるわけねぇだろ!!さっさと死ね!!」
楓の長い髪の毛を掴み、思いっきり底へ沈める。
じたばた暴れていても、一生懸命押さえつける。
早く、早く死ぬように、ずっと、ずっと力を込めて押さえつける。
数十秒ほど経つと静かになり、口から出ていた泡は出なくなった。
押さえつけていた楓の頭を離す。
髪の毛を掴み、顔を確認する。
「………」
私はやり切った。
邪魔なものを消した。
楓だったものを引きずりながら川を出た。
草の上に放り投げ、顔面を蹴り上げ、殴った。
私のスクバからカッターを取り出し、楓の腕、足を思いっきり切った。私のワイシャツの裾に楓の血が付いた。脂肪まで見えてきたが、そんなのもう知らない。
そして、最後に顔面に切り傷を付け、川へ放り投げた。
疲労でふらふらしてきた。
すると頭の中から「それでいいの?まぁ…もう選び直せないけど」と聞こえてきた。誰の声なのかすらわからない。
「変な幻聴っ… 気持ち悪っ…」
口から、お昼に食べたお弁当の中身が出てきた。
「お''ぇっ…ゔぇ……」
嗚咽が止まらない。
だけど、早くここから離れないと、私が殺したことが誰かにバレる。黄色い吐瀉物が口についたまま、びしょ濡れのスカートを持ち上げ、上へ駆け登った。
上から川を見下ろす。
楓がうつ伏せになり、水に浮かんでいる。
辺りは赤色で染められていて、髪の毛は絡まりぐしゃぐしゃになっている。
「これで、いい…」
「いや、むしろ…」
テーマ 「それでいい」
作品名「これがいい」
「今日はとても天気がいいなぁ…」
スマホを確認すると11時40分。
今日は親友の家に久しぶりに遊びに行く。
「よし、ついたぞ…!」
インターホンを押すと、親友の一華(いちか)が出てきた。
「紬(つむぎ)?もう来たの?笑いらっしゃい、入っていいよ」そう言い、私を家の中に入れてくれた。
何回も来たことがある家なのに、未だに新鮮な感じがする。でも友達の家ってそんなもんか。
「あれ、一華ママは?」
「…んー?なんてー?」
「一華ママはー?」
数秒間沈黙が続き、窓を開けた音が家中に響いた。
「…えっ!?紬!!虫!!虫はいってきた!!」
「はっ!?待って無理だよ!?私何も出来ないよ!?」
「紬!なんとかして!!私が一番無理!!」
そう言い、入ってこっちへ向かってきたと思ったら、
漫画の一コマを切り抜いたかのような転び方をした。
「えっ…ちょ、一華っ…だい…w大丈夫っ…?w」
「何笑ってんのよ!笑」
2人で爆笑しまくったあと、虫が居るか確認をしたら、
既にいなくなっていた。きっと窓から逃げたのだろう。
手を洗い、2階へあがる。
部屋の中へ入り、他愛もない会話をする。
今日はエイプリルフールだから、一華に嘘をつく。
きっと私のこの素晴らしい嘘に騙されるだろう。
演技力には自信がある。
「ねぇねぇ一華ー?」
「どうした?」
「実はね?私宝くじ当たったの!」
「へぇ…笑いくら当たったの?」
まずい。金額を決めていなかった。
「えーっと…1億!!」
「そっか、それは嬉しいね笑」
うんうん、いい感じに騙されてる!!
現在時刻は11時59分。
エイプリルフールは午前中しか嘘をついてはいけない!!あと1分…!まだあと1つくらいならいける!!
「あとね!私昨日彼氏できた!!」
「ふふっ…笑いいね、どんな子?」
「うーんと…めっちゃ背高くてイケメン!」
「いいねぇ…今度会わせてね?本当に紬に相応しいか私がチェックしたい」
「…もちろん!」
スマホを見ると11時59分。
あと数十秒くらいしかなさそう、あともう1つくらいなら…!
そう思い、視線を一華の方に向ける。
するとスマホを見ながら一華が口を開いた。
「私ね、今日の朝お母さん殺しちゃったんだよね〜笑」
「…えっ、えぇ!?」
「お父さんが持ってるネクタイで首絞めたの」
「…そっ、そっかぁ…!あ、ねぇそろそろお菓子食べない?」
「…あぁ、食べよっか」
びっくりしたーー!!一華ったら突然変なこと言わないでよね!!
「ねぇ…一華」
「んー?」
「エイプリルフールって午前中しか嘘つけないの知ってる…?」
「えっ、さすがにそのくらいは知ってるよ笑」
「だっ、だよねー…笑」
スマホの時刻を見ると12時3分だった。
テーマ 「エイプリルフール」
作品名 「嘘になれなかった」
泣いている子がたくさん居るこの教室の中で、最後の会話をしている卒業生達。
「はぁ…まじで卒業したくないよぉ…ほんとに大好き、ずっと一緒にいてくれてありがとう…」
汚い涙を流しながら下手なスクールメイクを崩している一軍女子達。
「あはっ!お前ガチえぐいって!…こうやってお前らとふざけられんのも今日が最後かー、マジで今までありがとな!笑」
最後までふざけながら阿呆面を晒すように下品に笑っている一軍男子達。
ブレザーに付いているネームプレートの「3-1」の文字が赤く刻まれている。
対して思ってもないような感謝の言葉を次から次へと口に出しているお前らに寒気がする。
窓側の席に大人しく座り、外を眺めているあの子。
胸元に付いている赤色のコサージュが太陽に照らされ、少し光って見える。ポリエステル…の生地だろうか。外なんか眺めて…きっと儚い系女子にでも憧れているのだろう。勘違いも大概にしてほしい。
教室の隅で小さく笑いあっている陰キャの男子達。
もっとハキハキ喋られないのかな。何を言っているのか聞こえない。社会に出たらすぐ潰されて終わりなんだろうなぁ。可哀想。
メガネを外し、静かに泣いている教職員の人達。
''お気に入りの''生徒と話して感極まっているのだろうか。こんなんで泣けるんだ。
そんなことを思っていると、顔も名前もわからない、というか、存在感がない先生が黒板に何かを書き始めた。
「最後の課題 幸せになりなさい」
それを見たみんなが目に涙を浮かべ、手に持っている卒業証書をぎゅっと力強く握りしめた。
「先生からは以上です。みんな、幸せになるんだよ」
そう言い、笑顔になった。嘘笑いだろうか。
ネットで拾ってきたであろうテンプレートすぎる言葉。
幸せになりなさいだなんて、無責任なことをよく言えるなぁ、その左手の薬指に付けてる指輪も2つ目だろうに。1回女に捨てられているところを想像すると気分が良くてにやけがとまらない。
この空間にいる全員、泣いたり笑ったりしていて本当に馬鹿馬鹿しい。
みんなを鼻で笑い、自分の机に座った。
目の前には……なんだっけ、これ。
名前が思い出せない。白色と桃色の…ひらひらしたもの。透明なガラスの容器に反射した私。
胸元にコサージュはなかった。
まぁそんなものつけたくないからちょうどいいけど。
首あたりが何故か苦しい。呼吸がとてもしずらい。
ワイシャツのボタンを1つ外したのだが、まだ苦しい。
首元にきつく巻かれている季節外れのマフラーを少し緩めた。
雲一つない天気のせいで太陽がよく出ている。
光のせいで目が痛くなりそうだったから右を向いた。
目を開けると、みんなの横にある影が私にだけなかった。
あ、そっか。私ってもうこの世にいないのか。
テーマ 幸せに
作品名 独り言
※本作はフィクションです。
※登場人物の思想は作者の考えを反映するものではありません。