迷衰

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1/7/2026, 4:24:24 PM

僕と君は雪を一緒に見たことは無い
いつか君と見たいねと約束したのに
今では地面に吸い込まれる雪よりも儚く散った
君は言った
不満があるのなら私に教えてと
僕は言った
不満などないと
僕は君に負担をかけたくないと思い
不満を言えぬまま
時は流れ
やがてお互い不満を言わなくなった
それは不満が無くなったんじゃない
言えなくなっただけなんだって
今更気付かされた
そしてやがて僕たちは
静かに距離ができ
いつの間にか
消えてなくなった

やがて僕は1人になった
君と一緒に出た都会
今は一人で帰るかつて捨てた故郷
故郷では今日もしんしんと雪が降っています
君といつかみたいねと約束した
雪が降っています 音もなく

12/20/2025, 3:56:05 PM

私は、高校生のとき自分を壊すような恋愛をした。
私は、私という自分を信じきれない節がどうにもある。よく自分を大事にして生きなさいとか、自分は1番の資本であって壊れてしまったら、何も出来ないとか世の中ではそう言われることが多い。
しかし、私は壊れるほどに君を愛した。自分を信じて愛するよりも、他人を信じて守ることが大切だと思っていた。
君は、自殺願望があった。私は、君の死にたい気持ちを否定はしない。しかし、死んでほしくないとは思っていた。
君が幸せでいるには、私はどう立ち回ったらいいか、君にとっての理想の自分とはなにか、それだけを考え、君に自分の全てを捧げた。
やがて、君は幸せを掴み始めた。私はどんどん自分の夢やしたいことを、君を支える時間の中で失っていった。
そして突然、この関係を私は終わらせてしまった。
もう、私はこうする他なかったんだと思う。
しばらく自分を責め、どんなに色彩が失われた日々よりも、重く苦しい毎日を過ごした。
私は、君を背負う重さにもう耐えられなかったけど、君を失った日々も耐えられなかった。
君を壊れるくらい愛せた私は、きっともう未来に進む強さだって持っている。
誰かを思える力は最後に君がくれた、私への未来の贈り物なんだ。その贈り物を包むリボンは決してほどけることはない。君がくれたものだから。
君はもう私の贈った全てを忘れてもいい。君はもうそのリボンをほどき、私の支えたあの日々を無駄にしないよう生きてほしい。
記憶の隅に、そっと置いて仕舞おう。

12/19/2025, 5:42:03 PM

ずっと支えてきた恋人がいた。手を繋ぐくらいもう当たり前くらいの関係だ。お互いが気づかないうちに無意識に手を繋いでいる。
でもそれは、決して無意識でも意味の無いことでもない。
手のひらのやわらかさや、温もり、手のひらだけなのに、まるで私の全てを包まれている感覚。
何度でも握り返したくなる、君の手のひら。
ああ、それに永遠に包まれていたなら。きっとそれほど幸せなことはなかっただろう。
単純なんだけど、何にも変えられない君のやわらかな手のひら。
手を繋ぐというのは、君のことを知る第1歩であり、さようならをするときもまた、手のひらである。
君に包まれたあの頃。君を包んでいたあの頃。

12/18/2025, 4:45:15 PM

心の片隅に、君の影にしがみついてた
君は硝子よりも脆く、私がいないと割れてしまう人だった
もう支えられないとわかっていながら
自分から消えたのに
それでも心は君でいっぱいだった

心の片隅に、君はもういらない
私は君との日々にひびを入れた、あまりにも脆い関係だった
もう支えられない 支えたくない あの日々に疲れたんだ
自分から消えたんだ
それなのに君を想う資格は私には無い

心の片隅に、君がいなくなったとき
君も私も脆かったことを忘れ、強く生きているだろうか
支えのない日々を、自分の愛し方を見つけ生きていけるだろうか
自分はいつの間にか支えてるはずが、支えられてもいたんだ
もう君を想なくても、なんだか私は幸せだよ

君を心の片隅の奥深くに仕舞おう
君も私も、もう別の道を歩み始めたのだから

12/17/2025, 5:39:15 PM

私と君は雪を一緒に見たことは覚えている限りでは数回しかない。
高校生の頃、君と東京の音楽の専門学校に見学しに行ったとき、初めて君と一緒に雪を見た。
東京に雪といえば、まさに奇跡だろう。
君は楽しそうに、路肩に切なく寄せられた雪の名残を蹴散らしていた。最初は私はただそれを傍観していただけに過ぎなかった。ただ次第に君につられ私も雪で遊んだ。
ザクッザクッと散らされた雪は刹那に地面に吸い込まれていく。
楽しむ私たちと、消えていく雪たち。
それこそが雪の切ない思いであり、静寂に何も無かったかのように消えゆく運命にしかないものである。
それがまた、愛であったりもするのかもしれない。

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