迷衰

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12/16/2025, 12:57:23 PM

君が見た夢
私は精神的な病と闘いながら夢を追いかけている君の夢を応援していた。
私と君が出会ったのはまだ、高校生のときだった。
君は昔、線路に飛び出しそうになったことがあって私が止めたこと、いまでもそのことを私は忘れられない。
君は音楽の道を志していたな、高校の演奏会では、練習でも本番でも過度な緊張で何度倒れたって、立ち上がって決して音楽を辞めなかったね。君が辛いときはたくさん私は寄り添った。毎晩の寝落ち電話を欠かさず、時には一緒に学校をサボり、色々なところに出かけた。

やがて私たちは一緒に上京した。新しい生活に君と一緒のワンルーム。
そんな日々は長くは続かなかった。私は君の夢に自分を費やすことに疲れた。
それから半年して、君の初めての音楽のライブが決まった。もちろん私にはもうそのライブに行く資格はないのかもしれない。
ただ私は最後に一目君をこの目で見納めたいと思ってしまった。それでも私の歩みは止まってはくれなかった。
私は君の夢であった、ライブ会場に来てしまった。君以外にもたくさんの演者さんがいて、観客よりも演者さんが多いくらいだった。
君はとても一生懸命に歌っていた。私はとても安心した。もう私がいなくても君は、もう自分の人生を生きている。
私の夢は君の夢が叶うことだった。だからすごく安堵し、落胆した。