私と君は雪を一緒に見たことは覚えている限りでは数回しかない。
高校生の頃、君と東京の音楽の専門学校に見学しに行ったとき、初めて君と一緒に雪を見た。
東京に雪といえば、まさに奇跡だろう。
君は楽しそうに、路肩に切なく寄せられた雪の名残を蹴散らしていた。最初は私はただそれを傍観していただけに過ぎなかった。ただ次第に君につられ私も雪で遊んだ。
ザクッザクッと散らされた雪は刹那に地面に吸い込まれていく。
楽しむ私たちと、消えていく雪たち。
それこそが雪の切ない思いであり、静寂に何も無かったかのように消えゆく運命にしかないものである。
それがまた、愛であったりもするのかもしれない。
12/17/2025, 5:39:15 PM