謎い物語の語り手

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11/17/2024, 8:42:51 AM

はなればなれ


昔、マイナーな同じゲームで何度も遊んだ仲間たちはみな、はなればなれになってしまった。

諸行無常。いつかはそんな日がくるのを分かっていた。

その世界に飽きた者。他の楽しみを見つけた者。
喧嘩別れになった者。人間関係に嫌気が差した者。

約束していただろう。まだ弱い自分らが敗北を繰り返し、そして最後の敵まで辿り着くと。

そのゲームでは最後の敵もプレイヤーだった。
一番強いとされたプレイヤーが最後の敵になるのだ。

自分だけが残り、何度も何度も戦った。
かつての仲間たちの面影を感じながら。

思い出を握りしめて、魔法を打っていたんだ。

何年待ったろう。やっと再会できたね。
また前と同じメンバーでパーティを組んでさ。

我らのいた世界も、ずいぶん有名になった。
今じゃ大人気のゲームだ。

一つ違うことは、自分が頂点にいること。
もう弱い自分ではない。そして、群れることもない。

旧友らが一番始めに俺に辿り着いた強者の一団か。
面白い。あの時と同じように、笑って戦ってくれ。

11/12/2024, 9:44:37 AM

飛べない翼(あとで書く)

11/10/2024, 8:54:48 AM

脳裏


「私とまた、付き合ってください」
優しい声が庭を包んだ。私の許嫁もとい同盟を結んだ王子が、悪女の姉に告げたのだ。

姉は悪女と呼ばれていた。メイドたちをいじめて、愛馬を虐待し、私を陥れ、王子にわがままを働いていた。

王子は堪忍袋の緒が切れ姉に婚約破棄をした。
同盟を結ぶために、代わりに私との婚約が決まった。

私は王子に長年恋煩いをしていた。
この気持ちは隠しておくはずだった。

だから、とても嬉しかったの。嬉しかったのよ。

姉様、あなたがある日、人格が変わったように善人にならなければ。
私には分からぬ、何かを思い出さなければ。

私が生まれたことで黒に染まったらしい姉はよく私に言っていた。
「あんたさえいなければ幸せだったのに。」

憎々しい顔が脳裏をよぎる。

姉様、良かったわね。私から全てを取り返せたわ。
悪行を挽回して、今じゃ王国一の善人なんでしょ?

あは、あはははは。こんなの酷い。私、悪くないじゃない。
「ハッピーエンドだったのよ。あなたさえいなければ」

きっと私、今脳裏に浮かぶ姉様と同じ顔をしているわ。

11/9/2024, 6:46:54 AM

意味がないこと


淡い青の、果てしなく続く空間の中でただ呼吸を繰り返す。私が何なのかも分からぬままに。

時を追いかけていたら、何かが違う壊れた世界にいた。いや、ここではこれが正常なのか。

行く宛もなく彷徨えば、私を見つけた。

ただ無邪気に笑って、友達と歩いている。

そのあどけなさも、幸せそうな笑顔も憎らしい。

あの時壊せなかったなら、今消してしまえばいい。

自分の中で黒い感情だけが疼いている。

次の瞬間、カァカァと声を出して、そんな黒い気持ちを具現化したような色の鳥が飛んでいった。

茜色の空間に変わっていた。

ああ、馬鹿な考え事をしている内に1日が終わってしまう。

私に似た学生はもう下校しているようだ。

思っていたよりもずいぶんと早く大人になるよ。

そうして、時が過ぎて私の世界は、私の人生は壊れて逝くのだから。

そんな世界の中でただ息を吐く。意味がないことを繰り返す。

11/7/2024, 10:31:10 AM

車視点のCM

あなたとわたし、どんな物語がありますか。

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