ある古い書物の一節にて。
女性は鏡を覗き込んだ。そこには鏡の中にいる自分。
たわいのない風景だ。
ところが、暫く髪の毛を解いていたら、鏡の中の女性は独りでに動き出した。
自分と同じ女性はこちらを見つめながらも、ニヤつく。
そして、手を伸ばした。「美しい、私はもっと美しくなりたい。その体がほしい。」そう言って、女性は鏡の外にいる女性の腕を掴んだ。
女性は鏡の中に引き込まれてしまった。
その後、この女性がどうなったのかは誰もしらない。
なんと不気味な話なのだろうか。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
もう1つの物語。
想像してみるといい、それだけで存在しし始めるのだから。
ロッチヴァン・ウィアーは1つの本を開いた。「フルーツ・ウェルカム」。
本を開くと、1ページが光る。ロッチヴァンはそのページへと入った。
目をパチクリしながら、辺りを見渡すとそこにはフルーツ食べ放題の国だ。
ロッチヴァンはその国で、奇妙な体験をする。
もう1つの物語。
ある古い書物の一節にて。
テレノ・セコという場所がある。ここは土地全体が旱魃にあり、乾燥している場所。
テレノ・セコというのは、「乾燥の地」という意味だ。
とくに「ノパル」という国ではその旱魃が凄く、水は手に入らない。
すると、動物も植物も育ちはしない。ただ、唯一サボテンだけは自生してくれているので、そのサボテンを原始的な方法で調理をして食べ物を確保していた。
その国は雨も雪も降らない。近くに川や海もない。
あるのは乾燥した場所がただ広がっているだけ、どこを見渡してもあるのはそれだけだ。
ある少女はこう思った「きっと明日も……」。
悲しい現実だ。
川は近くの国にある、ラクダに乗って1週間はかかるほど遠い場所だ。
だが、この暮らしは1000年で、終止符をうった。
あの日までは。
きっと明日に現れるのかもしれない、奇跡がある。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
ある古い書物の1節にて。
少女は涙を流しながら、お願いをした。
「お願いです。明日もし、晴れたら」
この少女の国は雨が降り注ぐ国。晴れは1年に1回のみ。
この少女のお母さんは王賊に囚われた。助ける方法はこの雨を終わらせること。
「明日もし、晴れたら、お母さんの命は救われます。どうか……」
そう、願いを込めた。
これは「雨々物語」というお話だ。
晴れなければ母は救われぬ。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
ある古い書物の民族・種族欄1ページ目の一節にて。
その昔、ある種族が存在している。
種族は「アイ・アイ族」と呼ばれた民族だ。
「アイ・アイ族」の特徴として、瞳が宝石で出来ていること。綺麗で澄んだ瞳、「アイ・アイ族」にはまだ知らざる驚きを隠せない秘密の行動をする民族。
ハンターたちはその「アイ・アイ族」の瞳を求め、瞳を盗るハンターがいた。
あまりにも非情で、残酷だ。
民族は減って、いまでは「幻の宝石民」と語り継がれるようになった。
この世界には色々な種族が存在する。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー