二面性

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9/29/2025, 12:55:36 PM

短いようで長い音が鳴った。

まるでそれは色褪せない絵画のように。

黒く、そして白く。

二極化した色は混ざり合わない。

色のある僕と色のない君。

僕は君を目に焼き付けた。

君は僕を歌って奏でた。

君はきっといつまでも変わらずに、

僕はずっと有限的に記録を残す。

[モノクロ]

9/28/2025, 8:38:00 PM

僕はいつだって誰かの中心にいた。

依存に近い愛情を注がれてきた。

僕はそれがどうしても理解できなかった。

なぜ?

僕は全く違う生き物なのに。

僕が生まれたのはここじゃない。

未来の遠い星に生まれてきた。

僕の見た目は異質だからこの星に送られてきた。

記憶もないくらい昔のことだ。

でも見た目はやっぱりここでも違うらしい。

何度も好かれた。

何度も“堕ちてやった”。

その度に捨てられた。

否、死んでしまった。

彼らや彼女らはとても脆く弱かった。

僕が心から愛している人もいつかは死んでしまう。

その時にはとびきり綺麗な花をあげよう。

それでも僕は愛する人と生きてみたかった。

でもまあ、僕にも___

[永遠なんて、ないけれど]

9/27/2025, 11:53:07 AM

彼は偉大だった。

全ての人が彼を崇め畏れ称えた。

彼はそれらを全く相手にしなかった。

どこまでも強く、

どこまでも脆かった。

彼はすぐに消えてしまうほど弱かった。

だが海を行き山を行き彼は見違えるほど別人になった。

もとの弱さなんてなかったように。

彼は弱かったが泣かなかった。

強くなり帰った時。

彼は泣いた。

感情的ではない。

まるで“そうあるべき”と教えるように。

そして空中に霧散した。

彼の匂いが地にこびりつき人々はあの一瞬を焼き付けた。

二度と忘れないように。

教訓を。

[涙の理由]

9/26/2025, 10:23:39 AM

あなたの好きなことはなんですか。

へえ、それはとてもいいですね。

ではあなたの趣味はなんですか。

なるほど、では今度いい所を紹介しますね。

あとは…あなたの嫌いな物はなんですか。

ああ、人でもなんでもいいですよ。

ふむ……なるほど。

最後に。

本当にそれはあなたが思っていることですか。

仮面なんて被らなくてもいいんですよ。

……ふふ、すみません、失礼でしたね。

気を取り直して。

あなたにピッタリの場所が分かりました。

でもあなたは否定するかもしれません。

そんなあなたを説得するのも私の役目。

あなたは私からするととても良い人間でしたよ。

では、そこのカフェで話しましょうか。

飲めないものやアレルギーはありますか。

…なるほど、ありがとうございます。

私は……コーヒーにしましょうか。

隣座りますね。

[コーヒーが冷めないうちに]

9/25/2025, 9:39:25 PM

いつか空を飛ぶんだ。

雲の上には海よりも青い空があるんだって!

その大空を羽ばたいて叫んでやるんだ。

真っ青な空に白と黒の僕。

モノクロがカラーに入るって面白いでしょ?

いっぱい海風の空気を吸って。

太陽にだって行けるんだ。

空の向こうの向こうのそのまた向こう。

そこには息を飲むほどの星があるってさ!

真っ白な雪景色だけじゃないかもしれない。

魚が沢山ある所まで行けるかもしれない。

南の奥の僕たち。

いつか空を飛べるようにってお願いしなきゃね!

[パラレルワールド]

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