皆大好きよ

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8/10/2023, 3:03:35 PM

春風にそっと背中を押され

学舎の屋上まで来た

希望も自信も 全て失った瞳から 雫が落ちた時

自分自身の心の終わりを感じた

体を少し傾ければ

進んでいく私の時を止めることが出来る

でも 私ね 後悔しそうな事がひとつだけあるの。

もっと皆と同じように普通の生き方をしたかった

私なりでいいって あの人は優しいから

そう言うけれど。

まだきっと壊れてない この心は

まだもっと頑張れたんじゃないかしら

時は止められない。 戻りもしない。

呼吸ひとつする度に後悔が増えていく

それでも その日が来るまで

生きていたいと思った

私が思い描いた未来は

どれもファンタジー作品の様で

叶うわけが無い夢ばかり集めているけれど

それでも 笑う時間があるだけで

それだけで

私の旅の終点は まだ まだ 先にあるの

5/12/2023, 10:05:05 AM

冷たくなった私の身体

横には啜り泣く貴方の姿

私はもう遠目から見つめることしか出来ない

あともう少し子供で居られたら

貴方ともっと笑い合えたかしら

5/11/2023, 10:37:11 AM

いつからか今までの記憶の殆どを

忘れてしまうようになっていた

これからのことも、今までのことも

きっと全て忘れてしまうのでしょう

嗚呼。何故こんな上手く生きられないのか

呼吸一つで涙が出た

毎日パソコンを見つめては

疲れた心を置き去りに、時間だけが過ぎていった

ある日全てを捨てる勢いで

山へ登って身を投げようとした

引き止める人影をよそに

崩れ落ちていく私の全て

そして何年も前の記憶が

疲れきった私の心に鞭を打つように蘇らせた

いつかの貴方の泣き顔

彼は山に向かって私の名前を呼び続けていた

何度も、何度も。

もう触れることも

話すことも出来ない貴方に向かって

こう叫んだ

「貴方だけは忘れたくなかった。
ずっと、ずっと愛してる。」

5/10/2023, 10:08:40 AM

白い翼を持った少女は

太陽が輝く広い舞台で優雅に飛ぶ日を夢みていた

「傷だらけで飛べるわけないじゃない」

亡き姉が最期に残した言葉

嗚呼、もし私が奇跡を願う天使様なら

いつかその願いを叶えに

王子様が来たのでしょう

羽ある人間が飛べないなんて

なんの為に生きているの

地に足をつけて生きることで

前世の罪を償っているとでも言うの

光るライト 輝く月

まるで漫画のヒロインに用意された舞台のよう

私を見て、綺麗だと

最後列から叫んだのは貴方一人だけ

モンシロチョウのように

小さな翼はためかせ貴方のもとへ飛んでいくの

それが私に出来た新しい夢

5/9/2023, 10:30:55 AM

煌めく夜の街に沈んでいく月を眺めながら

内に籠った熱を夜風で冷ます

季節外れの雪が僕にだけ降り積もり

寒さを感じたかのように

真っ赤になった顔を手で隠す

遡ること5時間前…

「私、好きな人ができたんです。」

「好きな人…。誰か聞いてもいいかな」

目の前の少女が顔を近ずけこう言った

「私の目、見て。」

「かっこいい人写ってるでしょう。その人です」

勿論、後ろを振り返ったって誰も居やしない

その瞬間から顔は火照ったままだ

何時間、何日、何年経とうと

忘れられるはずがないだろう

僕も彼女のことを好いているのだから。

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