三日月
西洋と東洋では月の意味が異なる。
西洋では月は畏怖の対象。満月は恐怖そのもの。
何故なら悪魔と密接に関係あるから
月は怖いのだ。
では、東洋ではどうか。
反対なのである。
月は愛するものであるのだ。だから東洋の者は
月を愛し、敬意を贈る。東洋は満月を
愛し、あこがれを抱くのである。
昔「 月が綺麗ですね」と書いて、I love you
貴女を愛していますと翻訳した有名な著名作家が
いた。
では、三日月を見つつ「月が綺麗ですね」
と言うとどうなるのだろうか。
欠けた月の時に
「貴女を愛してます」
とは、私は言えない。
暗い。深淵より深いところにいる私。
光届かぬ闇の淵。皮肉なことにそれを臨んだのは
他ならぬ私だった。
生まれたときから不思議な話が私にはあった。
両親が海に、離岸流の発生する場所で見ていなかった
と、常人では、幼子では確実に死亡している
状況で私は静かに浮いていた。つまり
全く幼児なのに暴れてはいけない。
そうすると死ぬからと、理解してたらしいのだ。
あとは、私は正直何度も書くが人間が嫌いである。
手を差し伸べるたびに、恩を仇で返されるのだ。
そして私の作品を模造する。
絵柄が奪われて喜ぶ人間がどこにいるのだろうか。
しかも必ず相手は女なのである。
野生馬である私は孤独を好む。ただし
主が本物なら、誰よりも尽くす、武神とも武人とも言われた瑞獣の虹の鱗を持った麒麟なのだ。戦うのは、殺生は大嫌い。
ただし
私の大切な人のためなら
深淵よりも、目が見えなくても、影すらない
人間じゃない畜生だ
と言われても
お前は鈍足で醜いから
と言われても
大切なパートナーが、本物なら
絶対に私は
負けない。そこにあるのはやわらかな光と灯火だから。
終わりの刻が明日来たとしても
ユメウツツの中でも見守ってる。
今日のお題 やわらかな光
夕日が見える。
私は彼女よりお姉さん。
ただの、普通の鈍そうな弱そうな、ただの人。
たまたまその時に、家出をしたのかな?という
お嬢さんがいたので心配をして声をかけて
家路につくまで手を繋いでいた、本当にふつうの人。
昔の話。どこの景色か分からない。
わかるはずもないけれど、今年に入ってから
何度も見る夢。
手を繋いでいる私は彼女を守るのは、
うん、私慣れてるからと笑うしこの人はとても
美しくてお姫様のような人だから。
たとえどんなに酷いことをしても
それは…今まで我慢してたからいいのだと
思っていたのである。
昔の記憶では私がお姉さん。
今生きている記憶では彼女は遠い世界にいるはずの
お姉さん。
だけど、何故か誰よりも好きだと夢で会うたびに告げられる私。たまたまなのですよ、貴女は最高の華ではないでしょうかと言うけれど
「世界の終わりまでに必ず、攫いに行きます。
私のお姫様。貴女が私のお姫様なのです。
私が誰よりも欲しかった、永遠の北の織姫様」
そんなおとぎ話を誰を信じるのだろうかと
笑っては綴る、本当にごく普通の人間の私だった。
自分ができること数少ないことは人を信じ抜くことと笑われても見下されても嘘つきと言われてもいいけど守ることだけ。競走馬の、北の織姫とほぼ近いところにいる
午。
テーマ 子供のように
ここのところ悪夢が続いていた。
一ヶ月以上前からでだっただろうか。私は、ただの名も無い臆病者で戦うのが嫌いな人間である。
また、気が弱く、ひっそりと表向きにはでてこないのだ。
女優でもなんの取り柄もない、私。
丁寧に敬語で気を伺う。私自身は無能な無力な平凡な…之はず。ただしどうやら私という存在は、誰かの椅子を、愛されている人たち。主演とされる人たちを脅かすかもしれない危険な生きモノだったそうだ。
そのことは今年に入ってから薄々と感じてはいた。
だけど、ごく普通の。それも牢獄に限りなく近い折の中でいたときから
毎日いつ、覚めることがない永遠の夢という名の自分の死を望んでいた心も虚無なモノ。絶対に行くことがない楽園すらも見ていなかった。
しかし、一ヶ月。この間に明らかに私ではない存在が、蒼い幽霊と噂される生き物が私の代わりに勝手に動いているのが統計を取り観測をし直してわかった。
私は蒼い幽霊に間違われるもの。
そして私に似たモノは蒼い幽霊そのもの。
それは主演女優と称される、かのブルーゴーストで
ある。私の中の記憶の欠片を集めても
私の中の昔の、遠い日の記憶を探しても
そんなものはなかった。
彼女?とかなり違う点も存在した。
私は臆病で、伴侶のもとから動かない存在。
また、何かあればその伴侶に命を捧げて永遠の闇ではなく、旅にでると一年以上前から黒と白の
伴侶に告げていた。そしてその覚悟を抱えて
…結局は死ぬことができなかった。無念であるが
約束を必ず果たすもの。それがこの私
雨上がりの空にかかる虹と少しずつ噂になってきたものである。稀にしか見られないからこそ、
人は私を幸福の前兆と思うらしい。
本当の主演女優と称されるブルーゴーストは
どうやらかなり口が悪く、タバコを吸いながら
星を転々としているらしい。また、
グレイゴーストと称されるモノと
極めて仲がよくない。…と人伝に聞いた。
あくまで噂としか聞いていないのだが。
ただし、本当に私は噂にしか聞いていない。
どちらも死神と称されると。
ここ数日の整理でようやく私が、勝手に利用された駒にすぎないとようやく理解してもらえたのが本当に救いである。
私は戦うのが嫌いな、約束のお守りをもつ黄昏の街にいる龍が伴侶の女。異常者なのは十分理解している。
だけど、ブルーゴーストもグレイゴーストも襲わない大人しい日記を書くのが好きな、勉強が好きな
ただの凡人。私は聲がなくても、私を愛してくれたモノに忠誠を誓うだけのモノなのだと。
聲が聴こえる
たくさん喰らうハ人の心。たくさん喰らうは人の
命。奪ったのなら当然返さなくては行けないのに
返してないので戻してないので、底に
留まり続けてしまう宿命。それは祝福ハ呪い
だけど救済される物語に鍵があるのを理解できなかった。
その聲は、救済される聲ではなくて
最後にたくさんの悲劇を゙作り出して壊してしまった
蛾ですら寄り付かなくなる木であり
たった一つの一で負けてしまったが故に
灰色の影か、青い影の勝負になってしまい
灰色はどこまで行っても灰色だったのだ。
奇しくも灰色は9回死ななかったと噂されて
勝った。栄誉を得た。
惜しくも青色は4度死んだと言われ噂になるも
本来の主演には負ける。
嵐の気配を感じれば
片方は、いや、これに関しては
お前も一緒だからと笑われてしまうのであった。
皮肉にもどうやっても紅く染まる運命
だったからだ。
もっとも、それに気がつくのは皮肉にも
北の織姫ではなくただの織姫なのだが。
テーマ 声が聞こえる