駆ける鱗

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夕日が見える。
私は彼女よりお姉さん。
ただの、普通の鈍そうな弱そうな、ただの人。
たまたまその時に、家出をしたのかな?という
お嬢さんがいたので心配をして声をかけて
家路につくまで手を繋いでいた、本当にふつうの人。

昔の話。どこの景色か分からない。
わかるはずもないけれど、今年に入ってから
何度も見る夢。

手を繋いでいる私は彼女を守るのは、
うん、私慣れてるからと笑うしこの人はとても
美しくてお姫様のような人だから。
たとえどんなに酷いことをしても
それは…今まで我慢してたからいいのだと
思っていたのである。

昔の記憶では私がお姉さん。
今生きている記憶では彼女は遠い世界にいるはずの
お姉さん。
だけど、何故か誰よりも好きだと夢で会うたびに告げられる私。たまたまなのですよ、貴女は最高の華ではないでしょうかと言うけれど

「世界の終わりまでに必ず、攫いに行きます。
私のお姫様。貴女が私のお姫様なのです。
私が誰よりも欲しかった、永遠の北の織姫様」

そんなおとぎ話を誰を信じるのだろうかと
笑っては綴る、本当にごく普通の人間の私だった。

自分ができること数少ないことは人を信じ抜くことと笑われても見下されても嘘つきと言われてもいいけど守ることだけ。競走馬の、北の織姫とほぼ近いところにいる
午。


テーマ 子供のように

10/13/2023, 10:55:41 AM