駆ける鱗

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暗い。深淵より深いところにいる私。
光届かぬ闇の淵。皮肉なことにそれを臨んだのは

他ならぬ私だった。

生まれたときから不思議な話が私にはあった。
両親が海に、離岸流の発生する場所で見ていなかった
と、常人では、幼子では確実に死亡している
状況で私は静かに浮いていた。つまり
全く幼児なのに暴れてはいけない。
そうすると死ぬからと、理解してたらしいのだ。

あとは、私は正直何度も書くが人間が嫌いである。
手を差し伸べるたびに、恩を仇で返されるのだ。
そして私の作品を模造する。
絵柄が奪われて喜ぶ人間がどこにいるのだろうか。
しかも必ず相手は女なのである。

野生馬である私は孤独を好む。ただし

主が本物なら、誰よりも尽くす、武神とも武人とも言われた瑞獣の虹の鱗を持った麒麟なのだ。戦うのは、殺生は大嫌い。
ただし

私の大切な人のためなら
深淵よりも、目が見えなくても、影すらない
人間じゃない畜生だ

と言われても

お前は鈍足で醜いから

と言われても

大切なパートナーが、本物なら
絶対に私は
負けない。そこにあるのはやわらかな光と灯火だから。
終わりの刻が明日来たとしても
ユメウツツの中でも見守ってる。

今日のお題 やわらかな光

10/16/2023, 1:00:57 PM