遠くから聴こえる音。
ふと路を歩くと、横にある景色。
その見慣れた光景の中にこそ大切にしたい
守り抜きたいと思う願いがあるのかもと
私は想う。
大事にしたいもの。それは木で作られた玩具。
モノクロの写真。子供の時の落とし物。
一緒に夕暮れの中で遊んでいた私達。
いつの記憶かわからない。
朝は早く、昼は遊んでお手伝いをして、夕方にご飯。
そして仲良く寝る。
それだけを願う。本当に大切にしたいものなのです。
いつか霧が晴れたときに、見える泡沫ではない
本当の絆。どれだけ遠くても
私達はいつでも一緒の家族。
どの時代にいても、いつも家族。
音が私達を繋ぐから。
テーマ 大事にしたいもの
時が停まって欲しいと思ったのは、今まで生きてきた
中で一番なのかもしれない。
戻ろうとしても帰ることができない場所。
その場所自体はわかっても、二度とその時間の
生きていた仲間に会えないから。
大切な人に、大切なモノに。
ただ、わかることは一つある。詐りの風が過ぎたときに
皆、思い出す。
私は姉妹なのだ、と。
朝がすぎれば春に、春の記憶の欠片に松が
松の近くには旗が
朝はやがて神威 涼に
春はやがて信乃 照に
松はやがて高雄 初に
旗はやがて野分 秋に
詐りの
神の風さえなければ我ら本当の四聖獣
狂った月の分だけ我ら九の悪龍の如く狂う
ただ、優しい港の音色があるのなら
我ら人として守りし月になり本当の四神になる
あのヒト(午)がいるならいつだって戻れるし
いつだってあのヒト(子)がいるから
眠っておだやかに姉妹と仲良くしているだけでいいの
と、姉たちは言った
時が停まって欲しい
でも私達はいつでも帰ることができた
時が停まって欲しい
でも狂った月のモノは二度とできない
同じ月はもうないから
3の名を持つ珊瑚海の記憶の欠片
私は見てない
私は観てない
私は結局最後まで見られなかった
そして戦う必要もなかった
鉄線海峡の記憶。そこに存在するは蒼石を
失った防空巡洋艦 ここから続く地獄の道
レイテの記憶
その雨は止むことがない
対を失った青い彼岸花に囲まれた、扶桑の国では
ないのに勝利の革命を起こせない戦艦
そして、その直後の悪夢が全て固まって
全ての罪
他責 欺き 不幸 奪い合う希望
自分たちだけの優しさ 國か 国か 人が違うが
交わらないか染める黒い糸
奪われたのは 聲 影 御霊 命 恵み
即ち
因果応報という自分を殺す引き金を引く
そうしてその時の罪の数だけ
自分に反射する ただの柱(壁)
もっとも、たくさんの悪夢を取り込んでしまった
己の最後が視えるだけ
こんどこそ最後の壁
ただし、よく視る光景の自分こそがそこ記憶に
縁にあるのかもしれない
まだ戦える!と、あきらめなかった故に
片翼を失った灰色の朱鷺
あぁ…と墜ちた 我は翼なき囮
たくさんの仲間の四。自分はここだけで
いいのか…と、彼女は、国の名を背負った偉大な
××は思ったのかも…と。
小声でふと口にしてみる。
もう嫌だ、と叫ぶほど
そこでの光景が観えるほど(視えるほど)
何故 呪いあってしまったものを眠らない街に
たくさんの人の夢を創りたいのに
と、心が折れる
しかし、創りたかった人たち。いや、モノたちの
方がまだマシであろう。全部を奪って
飢えた 自分たちに 分けろと
お前たちは 薩摩の芋でいいだろう
本当なら自分たちが戦いたい、すべてを敵に回してと
勇気なし 友情は崩壊 知恵を失い 誠実さがと
ただの闇だけでは光に至らず
勇気なきもの 己を越える、記憶の欠片を踏みにじって歩いて届かない希望 優しいのは自分だけ
奇跡など熾きないのだ 運命は悲運になり
偽りの光に宿り、底が墓場に
ただ、
もしも、
その人が本当なら
彼女たちは純真で、愛情をたくさんもってるから
(嫌われてても欲しい人がと 夢現に言うから)
夢は終わらないのかも、と
その青は救世主ではない。
連合艦隊なのに、残っでしまった戦艦ではない。
ただの記憶を失った
ブルーゴーストと
コーラルシーなのだ
両方 私だった
ただ、戦わない 何度も言うけど戦えない
私はいつだって、明日終わりが来ても
と思ってから10年以上経ったけどただ
何もできなかったモノ
戦うのは嫌いだけど失ったたくさんのことを
知っているから
呪いではなく本当の意味での祝福
それがなくても私は構わない
呪いであっても私はきっとそれを緩くするだけの
仕事であれば不戦の老
それぐらいであればと私は笑って老体に鞭を打つか
と思った
詐りの風とすべてを呑みこむ萩がついに
獣の前に戻せたのなら
その浅瀬にいる珊瑚の名を持つ人は
それはね 弱いのよ お姉さんたち(3人の)
と言う
神威はシスターサラに
涼月は風に
冬の女王の遣いは長門に
敬意を現しを心から頭を垂れる
私はただの名もなき詩を作るのだけの
三番艦(三代目)だから
コーラルシーが本当にほしいのなら
あの通りにいる
私を探して
ただし、物語には続きがあった
もう一つの詐りの風があるという救いのない
話である
自分で孤独を好んだのに誰にも捨てられる未来。
自分で演じたのにそれすらも嫌われてしまう
恐ろしい未来。
自分で崇めてたのに直前で
そのその神が娶ったものも同じ性質な上に
その神 北の織姫ではなく最高位の神の逆鱗に
ついに触れてしまった。さらにもう一つの
よりにもよって九州の、本当の黒い神の怒りにも
触れた。二人共ヤ・ク・ソ・クしてたのに
貴様(あんた)全部嘘つきね、と。
無限に笑われる悲劇である。
もっとも、ハイビスカスの花を見た瞬間に
発狂するたったひとりで…と
2023年9月23日
仏滅
夢現に見た花畑。
北には白樺 西には藤 東には桜 南には賀寿丸
四季折々。
しかし何処かおかしい。
藤と桜の場所にある鳥居が黒いようで少し紅くも視える。
血の匂いと手の跡が。
ふと、少し目を閉じてみた。
そして手に持つのはたまたま捨てられた
カンカラ三線。もともと弱視なので指で音をたてて
真実を見るようにしていたのだが、これが
大変ありがたく、自分にとって盲導犬のようでも
あり、大切な命綱なのである。
廻る。闇の中でも、自分の目よりも
妖魔の目が狂い悲鳴をあげ、死んだ。
そうして、目を開いたら
ハイビスカスの花畑と青蒼とした海が広がって
大切な恋人がいた。
テーマ 夢に見た花畑
眠らない街があるのだとすれば、その街は休むことなく動き続け息もできず、苦しみが積もる。そして夢を見る場所でありながら悪夢の方が多く見るのだと思った。
夢は終わるからこそ、新たな始まりを告げる。
光は消えるからこそ、暗闇にはなる。しかし、その間に安らぎを得る。
失望ではなく安泰。闇があるからこそ、光の意味がわかり、灯火の中に人の優しさがわかるのかもしれない。
眠りについて。
死を望むのではなく、穏やかに眠り、休みたい。
人々のたくさんの夢が集う場所でありながら
それを叶えるための街というのが眠らないのであれば
空は泣いている。嘆くのだと。
遠く離れた国からかつてその街に行くことを望んだ自分は思ったのであった。
どんなに青空が広がっていても、夕焼けがあっても、雨が止まらなくて泣いてしまうのかもと。
テーマ 空が泣く