駆ける鱗

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眠らない街があるのだとすれば、その街は休むことなく動き続け息もできず、苦しみが積もる。そして夢を見る場所でありながら悪夢の方が多く見るのだと思った。

夢は終わるからこそ、新たな始まりを告げる。
光は消えるからこそ、暗闇にはなる。しかし、その間に安らぎを得る。
失望ではなく安泰。闇があるからこそ、光の意味がわかり、灯火の中に人の優しさがわかるのかもしれない。

眠りについて。
死を望むのではなく、穏やかに眠り、休みたい。

人々のたくさんの夢が集う場所でありながら
それを叶えるための街というのが眠らないのであれば
空は泣いている。嘆くのだと。

遠く離れた国からかつてその街に行くことを望んだ自分は思ったのであった。
どんなに青空が広がっていても、夕焼けがあっても、雨が止まらなくて泣いてしまうのかもと。

テーマ 空が泣く

9/16/2023, 6:25:22 PM