駆ける鱗

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夢現に見た花畑。
北には白樺 西には藤 東には桜 南には賀寿丸
四季折々。

しかし何処かおかしい。
藤と桜の場所にある鳥居が黒いようで少し紅くも視える。
血の匂いと手の跡が。

ふと、少し目を閉じてみた。
そして手に持つのはたまたま捨てられた
カンカラ三線。もともと弱視なので指で音をたてて
真実を見るようにしていたのだが、これが
大変ありがたく、自分にとって盲導犬のようでも
あり、大切な命綱なのである。

廻る。闇の中でも、自分の目よりも
妖魔の目が狂い悲鳴をあげ、死んだ。

そうして、目を開いたら
ハイビスカスの花畑と青蒼とした海が広がって
大切な恋人がいた。

テーマ 夢に見た花畑

9/17/2023, 12:46:31 PM