『その澄んだ瞳を…私に向けないで…』
私を置いて、消えてしまった親友。
あの日あの夜、親友は自宅のマンションで首を吊った。
自殺…らしい。
親友は学校でいじめられていたらしい。
私は親友とは高校まで一緒だったけど、
なりたい職が違って、それで大学は別々だった。
私が、私が大学も親友と一緒の所へ行っていたら。
きっと結末は違ったのだろうか。
親友の結末も。
私の、結末も。
現在、私は檻の中に居ます。
そして今日の夜中3時、刑が執行されます。
だから最後に死んだ貴方に手紙を書いています。
私は貴方が亡くなったと聞いて、居ても立っても居られなくって、大学のツテから貴方を虐めていた犯人数名を特定し、殺しました。
随分と貴方を痛めつけてくれたようだから、何倍にもして返したわ。
人間って脆いね。
貴方の痛みを知らずして、アイツらは滑稽に死んでいったわ。
……貴方はこんな事望んでなかったって分かってる。
刑が執行されたところで、私は貴方と同じ天国へ行けると思ってない。
お別れね。
ありがとう。さようなら。
刑が執行されて、私は今地獄に居る。
でも何故か、貴方は私の隣に居る。
『どうしているの、』
そう問いかけても、親友は何も言わない。
何も言わずに、私の目を見ている。
『その澄んだ瞳で私を…見ないで…』
あの日死んだ親友の気持ちが、やっと分かった。
そんな気がした。
1年前から今も尚、貴方達は誰かで遊んでいる。
2年前、貴方達は昔からの友達のように笑った。
3年前、貴方達は私を遊びに誘った。
4年前、貴方達は私に微笑んだ。
10年前、貴方達は本当の私を殺した。
小学生の頃の6年間。
私はクラスの女子達からイジメを受けていた。
学校という名の檻の中が、辛くて辛くて仕方なかった。
あぁ。今も尚むかつく。
早く死ねばいいのに。
私をこき使った後は昔の友達のようにこちらへきて。
『あの時は、ごめん』
この一言でさえ無く、友達の多い私に寄ってくる。
あれば救われた。
私のこんな、醜い醜態。
今も心の底が渦を巻いてて、思い出すたび
憎しみ、怒り。それらでバラバラになってしまいそう。
心臓がどっくんどっくんと今まで以上に熱くなって。
一発でもヤツらの顔を目掛けてビンタくらいしなくちゃおかしくなるくらい。
その醜さは加速していく。
高校生になっても団体で1人の子をイジメるクソ野郎共。
大嫌い。
早く死んだ方が身のため。みんなのため。
私は死んでもこの思いは抜けない。
絶対に。
友達のいないバカな3人。
クラスで孤立して。
そのまま精神がおかしくなっちゃって。
あぁ。あの時いじめなければ、って後悔しても遅くて。
そのまま死んでいってほしい。
バイバイ。
性格最底辺の女達。
早く死ねばみんなが喜ぶよ。
私には今日まで誰にも話さなかったことがあります。
自分以外の人の元では道化師として笑い、
楽しんでおりました。
でも、その私にも限界というものがあるようです。
今日は正直に。
私は自殺したい。
かの有名な文豪たちのように。
楽にでも何でも良いが死にたい。
そう無意識に思ってしまうことがあるのです。
ストレス源。
私は6人兄弟の1番上であります。
今日も弟だらけの兄弟たちは大変鬱陶しく、目の前から消えて欲しい。何なら死んで欲しい対象であります。
私には疲労が蓄積されて膨らんでいく。
それに、彼らは気が付かないのである。
早く死んで欲しい。
それとも、私が死にたい。
死んだ時に私の境遇を嫌と言うほど染み込ませ、
次世代まで呪ってやりたい。
地獄へ堕ちろ。と。
そんな事を言っていても何も変わらないのは
知っています。わかっている。
あぁ。家族という名の、他人が大勢集まったグループ。
これがいつか壊れて仕舞えば、私は救われるのか。
死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。
楽になりたい。楽になりたい。…
誰も私の苦労を、絶望を、何一つ知らないくせに‼︎‼︎‼︎‼︎
偉そうな事を言うな‼︎‼︎
お前は私の気持ちが分かるのか、知らないだろ。
分からないだろ‼︎‼︎‼︎‼︎
家族といっても所詮は他人。
てめぇらが死んで、汚い心が除去された状態で。
道化の家族となりましょう。
あぁ。また明日が始まる。
生きたかったものが死に。
死にたかったものが生きる。
この前者に当てはまることができたなら
どれほど良いのだろう。
高校1年生の時。
隣の席の人に恋をしました。
初めは気にならなかったんです。
自分とは性格が全然似てない。
あちらはいわゆる陽気な部類で。
一生この人とは合わないのだろうと、
心の底からそう思ってました。
でも、それを撃ち破るのが距離感というもの。
隣の席だから何か話さないと気まずくて。
多分ですけど
相手もそうだったんじゃないでしょうか。
おはよう
君はいつもそう言って、笑う。
おはよ
私はいつも素っ気なく、返す。
過ごしていくうちに、
君のいい所ばっか見つけて
君の良いとこばっか考えて
君の馬鹿げた面を拝んでた自分がいたんです。
あぁ。私はこの人が好きなんだ。
そう思ってしまったのはつい最近のこと。
今日は告白しようと学校に来ました。
朝は晴れていたのに、
私たちが帰る頃には雨が降っていました。
あの!
と、そうあの人に声をかけました。
ですが私の声は届かずその人は校門の方にかけて行く。
先にはあの人の恋人が、
傘を持って彼女を手招きしている。
私は後退りし、教室へ戻った。
何か、忘れ物をしている気がして。
また校門へ戻っても、雨はしばらく止みませんでした。
私の恋人は私の理想そのままなの!
ほんと好き!大好き!
そう言って、親友は今日も私の横。
笑顔を浮かべ、話をしています。
2週間前、親友に恋人ができました。
あちらの方からの告白で。
両片思い、だったようでした。
よかったね。私も嬉しいよ!
と。そう嘘を吐くのは何度目でしょうか。
私は少々、この時間が苦痛であります。
できる事なら、
私があなたの生涯のパートナーとなりたかった。
ねぇ、なんか元気なさそう、。
大丈夫?
大丈夫大丈夫!元気だよ。
考え事、してただけ。
あぁ。
あなたの理想は、私ではなかったのですね。