泡になりたい、そう思ってしまったのは、
こんなにも、諄い程に虚しく感じてしまう、
現実世界が悪いのか、はたまた、自分が悪いのか
区別が出来なくなってしまったからだと、
私はそう思ってしまったが、結局は自分が、
それになるためには、人魚になる必要があって、
結ばれない恋をしなければいけないのだ。
それは、不可能なことを知っておきながら、
することに、ちょっとだけ不安だけど、
"それは、それで、面白い人魚のラストに、
なれそうな…、予感がするんだけどね。"
そんな疑問を思いつつ、人魚薬を飲んで、
あの人との思い出の海へと飛び込んだ。
けど、ラストは、違う結末へと、行く羽目になる
そのラストとは………'そんなラストないですよ?'
え?何であなたが居るの…?まさか…、あなたは
'人魚なんですよ、しかも特殊な人魚であって、
ここまで至らせるのに大変でしたけど、これから
二人きりの幸せを育みましょうねぇ、○○さん。'
そう言われた瞬間に、別のストーリーの予感が、
震える身体に感じてしまったのは、間違いなのか
どうかなんて、知り得なかった、知りたくない、
こんな結末…、どうやったら、ハッピーエンドに
なるのかすら、分からずに、二人海に揺られて、
深海へと二人の住まいへと消えていく、
これが本当の、人魚姫の終わり方?
ハッピーエンドなんて、最初からないのにね。
泡となるなんて、本当はおとぎ話のクッションの
言葉として使われただけ、残酷な正体も知らず、
また、一人の少女が囚われの身になることは、
間違いではなかったようだ。トゥルーエンド?
ただいま、夏。来ないでくれよ、そう、本音が、
漏れてしまうほどに、とても暑い熱帯夜に、
二人で過ごすこも少しは悪くはないと思ったが、
夏祭りが終わり花火をベランダで見て、
そして、二人の甘い暑い時間を過ごした今は、
とても、ナイーブな時間となっているけど、
麦茶とアレってちょっと魅力的に見える魔法に、
掛けられたようにまた復活してしまい、思わず、
隣に居た大切な人にも、笑われてしまったが、
あの人ことが余計に煽られたように、
聞こえてしまったのは扇情的に見えてしまう、
あなたの魅力溢れる姿に欲情したからだと、
言い訳をしてまた、覆い被さったら二つ言葉を、
返されてしまった――。
"さっきは'二人だけの花火だねぇ'って言ったけど
この時間だけは、誰にも変えられない思い出だね"
それを聞いたら理性が――と思っていたが、
普通に押し倒している時点でアウトなのだが、
下着をチラ見せされたら、歯止めが掛からずに、
身体中に噛み跡やらキスマやら沢山で、
'長袖しか着れないけど…たまには良いね(*´▽`*)'
そう言われてしまってムラッと来たのは、
また、襲ってしまいそうなので、言わなかった。
ぬるい炭酸と無口な君、今日だけは許して欲しい
誘惑には、負けてしまったけども、君の事は、
大切にしているつもりなんだよ?
いつもあなたから、お誘いが来ないのに、
暑い日でクーラーを付けて、二人でお家デート、
そして、氷入りのコーラを注いで久し振りに、
映画を見ていく、クライマックスは覚えていない
だって、あなたの横顔を見て、久々に欲が出た、
ただそれだけなのだから、それに耐えて、
最後のエンドロール後に次の作品をどうするか、
相談してきた次の瞬間に座っていたソファーを、
移動してクッションのある方を頭にして、
理性をギリギリにして、押し倒した。
慌てていたけど、不機嫌なのかと勘違いもされた
でも、全部違うんだよね、本当はね、君に欲情し
二人だけの繋がる世界へ行きたくて堪らなかった
だから、早く、手を出してしまった。
いつの間に時間が過ぎて、ジュースも炭酸が、
抜けてしまったけど、あなたはそれを飲んで、
煽るような言葉を一つ溢して眠ってしまった。
"ん…、ぬるいけど、二人の時間と同じで、
あまーくなってて、ちょっと良いかもね…。"
聞いた瞬間にまた、欲望に刈られたが、
そこは、流石に、引かれるかもしれないと、
思ったけど、バレなきゃ良いだろ精神があるから
やってみることに、してみたけど、この後に、
暫く拗ねて、お預けを食らうのは、予想出来た、
と思うけど、結果的には、珍しい姿が見れたので
後悔はないことだけは、言っておこう。
波にさらわれた手紙、それは、秘密のラブレター
本当は、あなたに宛てた、大切なものだった。
だけど、叶いっこないことを、初めて知ってから
海へと投げてしまうようになっていったのだ。
因みに環境に配慮した紙なので、溶けて無くなり
跡形もなくなってしまうけど、それでもいいんだ
"忘れないように書けたって事だけでも、
奇跡に近い事なのだから。
だから、幸せにしてよ、お隣に居る人。"
自分が余命宣告されているからこそ、言える、
ラストメッセージであり、忘れないように、
大切にしていたものを手放す瞬間でもあったのだ
8月、君に会いたい、そう言ったら、あなたは、
可愛く照れて、此方を見つめることでしか、
出来ませんかったね。沢山沢山、愛を囁いて、
沢山の秘密を交わらせて、二人だけの世界へ、
誰にも取られないように、威嚇をしたり、
自分のモノだという、アピールをしてみたり、
色々と苦戦しているようなもので、あり、
知らぬ間に虫を付けないように。
"狂わされないように、狂わないように。"
それは、俺だけに向ければいい目線であり、
俺だけに、幸せを分けてくれれば良いんだよな。