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9/18/2022, 10:34:16 AM

「私とあなたじゃ住む世界が違う 第二十話」

「ココですね」
志那達は、パズルの拠点の敷地の前まで来ました。
「へー…ストリートなスラム街ってイメージだな」
カインドは、率直な意見を言いました。
「あれ?インターホンとか無いの?」
「志那、そう言うのはスラム街には無いんじゃない?」
スモークは、気楽に言いました。
「とりあえず、入ってみよーぜ」
スプライトがそう言うと、志那達は敷地内に入って行きました。
「結構遠いな…」
ロードは、意外と広い森に気が遠くなりそうでした。
「不思議だな…スラム街に自然が生い茂っているだなんてな」
カインドを始めとする一行は、薄いベージュの肌、青い目、青のストレートショートヘアの髪型、中肉中背だけど痩せ型、きちんとした大人っぽい服装の
ストリートファッションの眼鏡をかけたインテリなオタクの男に目を付けられていました。
「…侵入者か?」
男は、アメジストを見た瞬間、目つきが変わりました。
「林檎の一味だな…!」
志那達は、長い森の道のりにヘトヘトになっていました。
「あー!疲れて来たぞー…!」
「スプライト、そこで根を上げちゃダメだよ」
スモークは、スプライトを元気づけようと、スプライトに回復薬をあげようとすると、
「マリンフロア!」
と言う声が、遠くの方で小さく聞こえて来ました。
「うわっ!み、水?!」
「キャッ!地面なのに?!」
「大丈夫か?!」
アメジスト以外の一行は、皆オーシャンの術にハマってしまいました。
「アメジスト、おンのは分かっとんねん。出て来!」
男は、術を交わして隠れているアメジストの方を見ました。
「オーシャンですか…」
「あと、俺に攻撃仕掛けたら、コイツ等はどうなっても良いと思っといた方がエエで」
「仲間を人質にされたら、仕方ありませんね…」
アメジストは、オーシャンに着いて行きました。

「ん…?!」
志那が目を覚ますと、縄で拘束状態になっているカインド達と、パズルのメンバーと思われる男性6人に囲まれていました。
「み、皆…!」
「お嬢ちゃん、ちょーっとだんまりしといた方が、エエんとちゃう?」
薄いベージュの肌、薄紫色の隻眼、白いウェーブ掛かったボブヘアの髪型、筋肉質の痩せ型でクールっぽいストリートファッションを着てピアスを付けた妖艶な癒やし系の男は、志那に武器を突き付けようとしました。
「スノー、相手は女の子だから怖がらせない方が良いと思うんだけど…」
薄いベージュの肌、水色の大きめな目、水色のウェーブ掛かったセミロングヘア、痩せ型でカジュアルファッションの天然っぽい問題児の男は、スノーを止めました。
「スカイ、お前呑気やな…相手は林檎の追手やぞ」
「はーい、余興はココまでな。アンタ等に聞きたい事タップリあるから聞かせてもらうで」
ベージュの肌、ピンク色の目、ピンクのショートの外ハネヘア、中肉中背、ストリートファッションの無難に見えるパリピ男は、志那達に尋問をし始めました。

9/17/2022, 11:09:37 AM

「私とあなたじゃ住む世界が違う 第十九話」

「じゃーん!コレがメイデンソードだよ!」
志那は、手に入れたメイデンソードを高々と持ち上げて自慢していました。
「スゲー!ゲームの世界からよく持って来れたよな?どうやって?」
スプライトは、目を輝かせていました。
「フツーに持って来れたけど…何で?」
「いやな、ゲーム世界のアイテムは外に出ると消えるシステムなんだが…」
カインドは、眉をひそめて疑問に思いました。
「多分、極地の影響でしょう。極地の力は不思議な力をもたらす事もありますから」
アメジストは、推論を言いました。
「んで、どうやって戦うの?コレ…」
志那は、目を点にしてメイデンソードを触っていました。
「あ…技や術の使い方か…志那は、戦い方なんて知らないよね」
スモークは、少し戸惑いました。

「そう言えば、カインド達は最初会った時にナイトメアの手下追ってたよね?何で?」
志那は、カインド達に聞きました。
「そりゃあ、報酬稼ぎさ。ナイトメア一味は賞金高いんだ」
ロードは、自慢する様に言いました。
「その為にも、もっともっと強くなって、ナイトメア本人を仕留められる様にならないとな!」
スプライトはケンカする様に拳を握りしめていました。
「アメジストさん、出来れば林檎王子の拠点で修行させて下さい。林檎王子だったら、かなりの実力がありますし…」
スモークは、アメジストにお願いしました。
「俺達、強くなりてーんだ!」
スプライトもお願いしました。
「お願いします!アメジストさん」
ロードもお願いしました。
「アメジストさん、皆の願いを聞いてやってくれ。お願いします!」
カインドがお願いすると、
「……」
アメジストは、考え始ました。

「…実は、君達に言っておかないといけない事があります。俺は、グループを去った身なのでメンバー全員の協力を仰ぐ事は難しいでしょう。それとは別に、メンバー全員がセラフィの呪いに掛かっていて、襲い掛かって来るかも知れません」
「つまり、危険って事か?」
ロードは、アメジストに聞きました。
「そうですね…」
アメジストは憂いの表情を見せました。
「そこで一つ、提案があります。林檎王子のライバルグループならセラフィの注意が行き届いていないから影響を受けていない可能性が高いです」
「と、言う事は…!」
スプライトは、アメジストを眼力の強い目で見つめました。
「ひょっとしたら、事情を話せば協力してくれるかも知れません」
「やったー!…えーと、何て名前のグループかなぁ?」
スモークは、アメジストにライバルグループの名前を聞きました。
「パズルです」

「パズルって、前にコラボした歌い手グループの事だよな?男6人の」
カインドは、嬉しそうでした。
「パズルだったら、実力もあるし、修行には良いんじゃない?」
志那は言いました。
「志那が言うんだったら、大丈夫だよね!」
志那の言葉を聞いたスモークは、笑顔になりました。
「じゃあ、パズルの拠点を目指すぞー!」
「スプライト、ノリノリだな…」
ロードは、少々引き気味でした。志那達は、遠足でも行くかの様に期待に胸を膨らませていました。
「…パズルですか。何か不安要素がありますが…」
アメジストは、浮かない顔でした。

9/16/2022, 10:45:01 AM

「私とあなたじゃ住む世界が違う 第十八話」

「えっ?!何々?」
「志那ちゃんは、俺から離れないように」
アメジストは、アクエリアスソードでプレイヤー達を薙ぎ払って行きました。
「何か、怖いんだけど…」
志那は、武器を持っていないので、いつ敵が攻撃して来るか分からない恐怖に駆られていました。
「大丈夫です。相手が何人でも志那ちゃんは俺が守るからな」
「うん…」
志那は、アメジストに身を委ねました。
「…?宝箱?」
志那の視界に宝箱が入りました。
「アメジストさん、あの宝箱開けて良い?」
「アレはアイテムの様ですね。気を付けて下さい。モンスターが入ってる場合がありますから」
志那は、宝箱の所まで移動しました。
「あの女、丸腰みたいだな」
プレイヤーの一人が、志那に襲いかかろうとした時、
「スパイラルカッター!」
と、アメジストが空気摩擦で火を起こした高圧の風の刃物でプレイヤーをやっつけました。
「あの男、異常な強さだな…」
プレイヤーは、硬直しました。
「宝箱にたどり着いた…」
志那は、宝箱にたどり着きましたが、モンスターが入っていたらどうしようと、開けるのに戸惑いました。
「お願い、アイテムでありますように…!」
志那は、意を決して宝箱を開けました。
「…何も襲って来ない。って事は…」
志那が目を開けると、宝箱に武器が入っていました。
「武器だ!メイデンソードって書いてある」
那は、メイデンソードを手にしました。

「あの女、弱そうだな…」
プレイヤーの一人が、志那の所へ近づきました。
「て、敵が来たけど…どうやって戦うの?コレ」
志那は、適当にメイデンソードを振り回していると、刃の先が天井に当たって、ゲーム実況エリアへの出入り口が開きました。
「やった!出口見つけた!」
「戦い方も知らん初心者か。レベル1相当だな。こんな女、雑魚だし片付けるか」
プレイヤーが志那を攻撃しようとした時、アメジストが間一髪で志那を助けました。
「アメジストさん、間合い斬りスゴイですね…って、言ってる場合じゃない!出口見つけたんですよ!」
「本当か?!志那ちゃん、大した手柄だ!」
「フロンティアウォーカー達も呼ばないと!」
志那は、スマホで4人を呼びました。
「志那、来たぞ!」
「皆、集まった?脱出しよう!」
志那達は、ゲームの世界から脱出しました。
「ふぇー、一時はどうなるかと思ったぜ…」
スプライトは、疲れがどっと出た状態でした。
「皆、悪いな。俺が有名な家庭用ゲームのブースとゲームの中に行くホールを間違えたみたいで…」
カインドは、皆に謝りました。
「気にしなくて良いよ?誰にだって、失敗の一つや二つあるんだから」
志那は、カインドを慰めました。
「こんなの、いつもの日常茶飯事だから、気にしなくて良いじゃん」
スモークは、楽観的でした。
「日常茶飯事なんですか…」
アメジストは、引き気味でした。
「武器が手に入ったから、大きな収穫かな?」

9/15/2022, 10:46:13 AM

「私とあなたじゃ住む世界が違う 第十七話」

「スゴイ!本当にゲームの中だね!」
志那は、嬉しそうにはしゃいでいました。
「…本当にゲームの中みたいになってる。有名な家庭用ゲームのブースって改装でもしたのかな?」
スモークは、疑問に思いました。
「とにかく、遊ぼうぜ!」
スプライトを始めとするアメジスト以外の5人は、遊び始めました。アメジストは、5人の様子を観察しているかの様でした。
「アメジストさん、さっきから何も話さないでどうしたんですか?」
志那は、アメジストに話しかけました。
「いや…ちょっと、昔を思い出していてね」
「あ…ゲームって興味ありません?ごめんなさい。アメジストさんの意見聞かずに勝手に決めちゃって…」
「君達を見てたら、メンバー達を思い出してね。つい、懐かしくなっていました」
アメジストは、林檎王子時代の事を思い出していました。
「スゲー!モノローグザウルスじゃん!」
スプライトは、モノローグザウルスが現れて興奮していました。
「あれ…?確か、モノローグザウルスってPCゲームのモンスターだった様な…?」
カインドは、ゲーム世界の周りを見渡していました。
「ふーん、まるで本当にゲームの中みたいな作りだな…サキュパスの誘いに狩られたみたいだぜ…」
カインドは、しばらく見渡していると、ある事に気付きました。
「あれ…?ゲーム世界が画面の向こうみたいに映らないな…?マズい!」
カインドは、スマホでメンバー達を呼びました。
「悪いな。間違えて、ゲーム世界の中の方に入ったかも知れん!」
「やっぱり…」
ロードは、呆れていました。
「脱出するぞ!」
スプライトは焦っていました。
「志那達にも連絡した方が良いんじゃない?」
スモークは言いました。
4人は、志那達にも連絡を入れようとしましたが、周りをゲーム世界のプレイヤー達に囲まれている事に気付きました。
「…オイ、敵だぞ」
「報酬の敵かも知れん」
「やっつけるぞ」
「マズい、ゲーム世界のプレイヤーに囲まれた…」
ロードは、青ざめました。ゲーム世界のプレイヤー達は、4人に襲いかかって来ました。

「うわっ!ロックレイン!」
スモークは、技で石の雨を振らせて、プレイヤー達に攻撃しました。
「後は、回転斬りで行こう!」
スモークは、回転斬りでプレイヤー達を攻撃して行きました。
「来たな!アクアカッター!」
ロードは、技で水で出来た刃物を出して、プレイヤー達を攻撃しました。水で出来た刃物は、プレイヤー達にぶつかると防具を破壊してしまいました。
「よし、サンダーボムで一撃だ!」
スプライトは、電気を放射状に放つと、プレイヤー目掛けて飛んで行き、プレイヤーに当たると爆発を起こしました。
「行くぞ、ダークスラッシュ!」
カインドは、いくつもの黒い瘴気の手裏剣を繰り出すと、プレイヤー目掛けて飛ばしました。

9/14/2022, 10:23:40 AM

「私とあなたじゃ住む世界が違う 第十六話」

「ねぇ、みんな。私、この世界の地理とか分かんないし、案内してくれたら嬉しいんだけど…」
志那は、フロンティアウォーカーのメンバー達に空想の世界を案内してくれるように頼みました。
「お、おう!別に構わねーけど…その…何て言うか」
スプライトは、言う事に困っていました。
「俺達、そんなに全部は知らないぞ?歩き回ってる方だけど、隅々まで知ってるかって言われたら、そうでもないからな」
ロードを始めとするフロンティアウォーカー達は、自分達の知らない場所を案内してくれと頼まれた場合、どう対応すれば良いか分かりませんでした。
「…あ!そうだ。僕達の知ってる場所を案内するってどう?それだったら、みんな納得だよね?」
「俺もスモークに賛成だな。ゲーム実況エリアとかだったら、皆、馴染みのある場所だし、案内しやすいだろ?」
「そうだよな!俺もスモークとカインドに賛成だ!志那、俺達の馴染みのある場所で良いだろ?」
スプライトは、元気を取り戻したかの様でした。
「う、うん。良いけど…」
「ヨッシャ!そうと決まれば…どこのエリアにする?」
スプライトは、勢い付く様に言いました。
「…」
フロンティアウォーカー達は、固まってしまいました。
「…あのー、解説エリアはどうかな?解説エリアだったら、4人共動画を手掛けてる訳だし…」
スモークは、気まずそうに3人に提案しました。
「解説って…どのジャンルの解説に行く?解説って言っても、かなり種類があるからな」
ロードは、呟きました。
「志那は、何の解説動画が好みかな…?雑談系とか漫画系とか色々あるけど…」
スモークは、志那に何の解説動画が好みか聞きました。
「え、えーと…特に決まった解説って無いんだよね…」
「あ…ゴメンね。変な案出しちゃって」
スモークは、志那に謝りました。
「なら、ゲーム実況エリアで良いんじゃないか?ゲームだったら、志那でも分かるだろ」
カインドは、提案しました。
「良いじゃん!ソレ!」
スプライトは、勢い付いていました。
「うん!私、ゲームだったら分かるかも!」
志那は、嬉しそうに返事を返しました。
「そうと決まれば、ゲーム実況に行くぞ!」
志那達は、ゲーム実況エリアに向かいました。

「ホラ、ココだ」
カインドは、ゲーム実況エリアの建物を指差しました。
「うわぁー!」
ゲーム実況エリアに着いた志那は、エリアの光景を見て、感動しました。
「本当にメタバースが現実になったかのような未来の光景じゃん!」
「喜んでくれて良かったー!」
スモークは、安堵の表情を浮かべました。
「じゃ、案内するぞ。皆も来い」
志那達は、ゲーム実況エリアの中に入って行きました。
「えーと、ココがPCゲームのブースだな」
「スゴーイ!…知らないゲームばっかりだけど」
志那は、見た事も聞いた事も無いゲーム世界の画面が壁一面にいくつも並んでいる光景に圧倒されていました。
「知らないゲーム?!知ってるゲームの方が良いんじゃないか?」
ロードは、戸惑いました。
「うん、その方が良いかも」
「じゃあ、有名な家庭用ゲームのブースだったら志那でも分かるだろうから、そこに行こうか」
カインド達は、有名な家庭用ゲームのブースに向かおうと出口に入りましたが、それは、出口じゃなくてゲーム世界の入り口でした。

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