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「私とあなたじゃ住む世界が違う 第十八話」

「えっ?!何々?」
「志那ちゃんは、俺から離れないように」
アメジストは、アクエリアスソードでプレイヤー達を薙ぎ払って行きました。
「何か、怖いんだけど…」
志那は、武器を持っていないので、いつ敵が攻撃して来るか分からない恐怖に駆られていました。
「大丈夫です。相手が何人でも志那ちゃんは俺が守るからな」
「うん…」
志那は、アメジストに身を委ねました。
「…?宝箱?」
志那の視界に宝箱が入りました。
「アメジストさん、あの宝箱開けて良い?」
「アレはアイテムの様ですね。気を付けて下さい。モンスターが入ってる場合がありますから」
志那は、宝箱の所まで移動しました。
「あの女、丸腰みたいだな」
プレイヤーの一人が、志那に襲いかかろうとした時、
「スパイラルカッター!」
と、アメジストが空気摩擦で火を起こした高圧の風の刃物でプレイヤーをやっつけました。
「あの男、異常な強さだな…」
プレイヤーは、硬直しました。
「宝箱にたどり着いた…」
志那は、宝箱にたどり着きましたが、モンスターが入っていたらどうしようと、開けるのに戸惑いました。
「お願い、アイテムでありますように…!」
志那は、意を決して宝箱を開けました。
「…何も襲って来ない。って事は…」
志那が目を開けると、宝箱に武器が入っていました。
「武器だ!メイデンソードって書いてある」
那は、メイデンソードを手にしました。

「あの女、弱そうだな…」
プレイヤーの一人が、志那の所へ近づきました。
「て、敵が来たけど…どうやって戦うの?コレ」
志那は、適当にメイデンソードを振り回していると、刃の先が天井に当たって、ゲーム実況エリアへの出入り口が開きました。
「やった!出口見つけた!」
「戦い方も知らん初心者か。レベル1相当だな。こんな女、雑魚だし片付けるか」
プレイヤーが志那を攻撃しようとした時、アメジストが間一髪で志那を助けました。
「アメジストさん、間合い斬りスゴイですね…って、言ってる場合じゃない!出口見つけたんですよ!」
「本当か?!志那ちゃん、大した手柄だ!」
「フロンティアウォーカー達も呼ばないと!」
志那は、スマホで4人を呼びました。
「志那、来たぞ!」
「皆、集まった?脱出しよう!」
志那達は、ゲームの世界から脱出しました。
「ふぇー、一時はどうなるかと思ったぜ…」
スプライトは、疲れがどっと出た状態でした。
「皆、悪いな。俺が有名な家庭用ゲームのブースとゲームの中に行くホールを間違えたみたいで…」
カインドは、皆に謝りました。
「気にしなくて良いよ?誰にだって、失敗の一つや二つあるんだから」
志那は、カインドを慰めました。
「こんなの、いつもの日常茶飯事だから、気にしなくて良いじゃん」
スモークは、楽観的でした。
「日常茶飯事なんですか…」
アメジストは、引き気味でした。
「武器が手に入ったから、大きな収穫かな?」

9/16/2022, 10:45:01 AM