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「私とあなたじゃ住む世界が違う 第十六話」

「ねぇ、みんな。私、この世界の地理とか分かんないし、案内してくれたら嬉しいんだけど…」
志那は、フロンティアウォーカーのメンバー達に空想の世界を案内してくれるように頼みました。
「お、おう!別に構わねーけど…その…何て言うか」
スプライトは、言う事に困っていました。
「俺達、そんなに全部は知らないぞ?歩き回ってる方だけど、隅々まで知ってるかって言われたら、そうでもないからな」
ロードを始めとするフロンティアウォーカー達は、自分達の知らない場所を案内してくれと頼まれた場合、どう対応すれば良いか分かりませんでした。
「…あ!そうだ。僕達の知ってる場所を案内するってどう?それだったら、みんな納得だよね?」
「俺もスモークに賛成だな。ゲーム実況エリアとかだったら、皆、馴染みのある場所だし、案内しやすいだろ?」
「そうだよな!俺もスモークとカインドに賛成だ!志那、俺達の馴染みのある場所で良いだろ?」
スプライトは、元気を取り戻したかの様でした。
「う、うん。良いけど…」
「ヨッシャ!そうと決まれば…どこのエリアにする?」
スプライトは、勢い付く様に言いました。
「…」
フロンティアウォーカー達は、固まってしまいました。
「…あのー、解説エリアはどうかな?解説エリアだったら、4人共動画を手掛けてる訳だし…」
スモークは、気まずそうに3人に提案しました。
「解説って…どのジャンルの解説に行く?解説って言っても、かなり種類があるからな」
ロードは、呟きました。
「志那は、何の解説動画が好みかな…?雑談系とか漫画系とか色々あるけど…」
スモークは、志那に何の解説動画が好みか聞きました。
「え、えーと…特に決まった解説って無いんだよね…」
「あ…ゴメンね。変な案出しちゃって」
スモークは、志那に謝りました。
「なら、ゲーム実況エリアで良いんじゃないか?ゲームだったら、志那でも分かるだろ」
カインドは、提案しました。
「良いじゃん!ソレ!」
スプライトは、勢い付いていました。
「うん!私、ゲームだったら分かるかも!」
志那は、嬉しそうに返事を返しました。
「そうと決まれば、ゲーム実況に行くぞ!」
志那達は、ゲーム実況エリアに向かいました。

「ホラ、ココだ」
カインドは、ゲーム実況エリアの建物を指差しました。
「うわぁー!」
ゲーム実況エリアに着いた志那は、エリアの光景を見て、感動しました。
「本当にメタバースが現実になったかのような未来の光景じゃん!」
「喜んでくれて良かったー!」
スモークは、安堵の表情を浮かべました。
「じゃ、案内するぞ。皆も来い」
志那達は、ゲーム実況エリアの中に入って行きました。
「えーと、ココがPCゲームのブースだな」
「スゴーイ!…知らないゲームばっかりだけど」
志那は、見た事も聞いた事も無いゲーム世界の画面が壁一面にいくつも並んでいる光景に圧倒されていました。
「知らないゲーム?!知ってるゲームの方が良いんじゃないか?」
ロードは、戸惑いました。
「うん、その方が良いかも」
「じゃあ、有名な家庭用ゲームのブースだったら志那でも分かるだろうから、そこに行こうか」
カインド達は、有名な家庭用ゲームのブースに向かおうと出口に入りましたが、それは、出口じゃなくてゲーム世界の入り口でした。

9/14/2022, 10:23:40 AM