Ryu

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5/10/2025, 3:46:58 AM

夢を描けって言われても、夢って目覚めると忘れちゃうんだよな。
動画で保存して、後でスマホで見られるといいんだけど。
あーこのシーン怖かったよなーなんて。
で、動画編集して雰囲気バッチリの音楽なんか付けて、出来のイイやつはYouTubeにアップロード。
他人の夢の話ほどつまらんもんはないとかいうけど、そこは編集の妙で上手いこと…そんなんで誤魔化してるYouTuberを見習って…失敬。

まあ、そっちの夢じゃなくてあっちの夢なら、簡単に忘れ去ることもないとは思うけど、描くほど立派な夢なんて、持ち続けてる人もそんなにいないんじゃないかな。
もっとこう、漠然としてるというか、選択肢もいくつかあって、これじゃなきゃって固定することもなく…。
夢ってさ、叶ってみないと分からないこともたくさんあるから、明確に描くのは難しいんじゃないかと。
描けるってことは見えてるってことだもんね。
明確な夢は、夢じゃなくて計画だったりする。

とはいえ、夢のない暮らしなんて寂しすぎる。
夢は見たいな。どっちの夢も。
描くのは…今後の技術の進歩にでも期待しようか。

5/9/2025, 4:04:34 AM

このケーブルがさ、もうちょっとのところで届かないんだよ。
これとこれを繋ぎたいんだけどね、ちょっと長さが足りなかったみたいだ。
いやね、こっちの方が、最近パワーが足りなくなってきてね、まだまだ余力のあるところから、燃料を送ろうかと思ったんだけど…余計な心配だったかな。
でもほら、燃料不足だと動きも鈍くなって、そのうち活動停止しちゃいそうだなって。
そう、バランスって大事でしょ。
活力に違いがあると、争いどころか一方的な支配が生まれるかもしれない。

…ん?何の話かって?
いやだから、君達の住む星の燃料問題だよ。
今現在頼ってる石油やガスなんかの化石燃料も残りあとわずかでしょ。
分かってる?
燃料が枯渇した後の世界を想像したこと、ある?
今までのような当たり前の生活なんか出来っこないからね。
そこでだ、あっちの資源豊かな星、タイオニアからケーブルを引っ張って、あの星ならではの資源を伝送してもらおうと思ってな。
救世主たるこの私の計らいだ。感謝せえよ。

ところが、このケーブルじゃ届かないときた。
これは神様、うっかりミス。
もう、銀河町のヤマダ電機も閉まってるし、まあ、仕方ないな。
今から、君達の星、地球をグイッと動かします。
タイオニアに方へ、三光年ほど。
うんまあ、太陽系の構成がちょっとばかり変わっちゃうけど、資源枯渇よりはマシでしょ?
ん?そんなことして、地球上の君達は大丈夫なのかって?
まあ、そーだな、絶滅はしないでしょ。
…保証は出来んけど。

え?
救世主というより破壊神だって?
失礼だな、君は。
まだまだ私なんて、かの神の足元にも及ばない。
届かない憧れの存在だよ、シヴァ様は。

5/8/2025, 1:49:49 AM

もう会えないと思っていたのに
君の姿が木漏れ日の中で揺れる
まだら模様のきらめきと影
ゆらゆら揺れて 君を消してゆく

真っ昼間の幻想
最後に会ったのもこんな春の日だった
別れを告げに来た君と
サヨナラを拒んだ僕が
木漏れ日の下で涙を流した
違う意味の涙を

もう会えないと思っていたから
もう会わないつもりでサヨナラしたのに
君は揺れる 木漏れ日とともに揺れる
それを見た瞬間 ああもう会えないんだなと気付いた

二人 この公園で笑い合っていた頃
君の命の灯火が 消えかかっていることも知らずに
幸せだったな 曇りのない笑顔
これからの二人を夢見ていた

幻でもいいから 揺らめく君よ消えないで
もうこの世界にはいない君の 儚い幻想のひとかけ
穏やかな小春日和の公園で 僕は立ち尽くす
君と幸せな時間を過ごした公園で 今僕は立ち尽くす

木漏れ日がきらきら
木漏れ日がゆらゆら
君の姿が揺れる

木漏れ日がきらきら
木漏れ日がゆらゆら
君の姿が消えてゆく

5/7/2025, 1:19:59 AM

世の中、ラブソングが溢れすぎ。
猫も杓子も、じゃないか。
なんか、それが人生の最重要課題みたいに歌われてるけど、ホントにそーなのかな。
もちろん、現在絶賛恋愛中の人達にとっては、ラブソングは心にしみるだろう。
共感したり応援されたり慰められたり。
でも、誰もが皆、恋愛してる訳じゃない。
恋愛より友情だったり、まったく無関心だったり、中には拒絶してる人だっているだろう。
それでも世界にはラブソングが溢れている。
何故だろうか。
…まあ、売れるからだろうな。

メロディに乗せるにも、総じて耳障りのイイ言葉が並ぶ、ラブソング。
ドラマや映画のテーマにももってこいだ。
だけど思うのは、そんなに綺麗なものじゃないだろ、と。
愛憎劇を歌にしてしまったら、それは呪いの歌にもなりかねない。
最近は、なかなかエグい歌詞の歌も聴こえてくるようになったが、そうまでしてラブソングを歌う必要があるのか?と小一時間。
それよりも、もっと人生や家族愛、動物愛や人類愛について歌った方が、たくさんの人の心に響くんじゃないかと思うわけだ。

そしてそんな歌が世界中に浸透すれば、ほんの少しずつでも世界は改善されていくんじゃないかと思う。
「We Are The World」のように。
歌の力は強大だ。
こんな拙い文章なんかより、よっぽど人の心を響かせる。
思えば、東日本大震災があった当時、たくさんのエールソングが作られた。
被害に遭ったわけでもないのに、あの頃、それらの歌にすごく勇気付けられたことを覚えている。
ラブソングとは違い、どの時代の自分にも心の糧となるような言葉を贈ってくれたからだと思う。

もちろん、ラブソングはラブソングで素晴らしい。
大好きな歌もたくさんある。
きっと、少子化対策としても少なからず効果はあるのかもしれない。
ただ、割合として、もう少しオッサンのモチベーションを上げてくれるような歌も聴きたいな、というワガママでここまで書いた。
そーですね、淡い恋愛事情から遠のいたオッサンの戯言みたいなもんですね。
こんな自分にも、愛情を感じさせてくれるような歌を、もっともっと探していこう。

5/6/2025, 1:48:26 AM

手紙を開くと、そこにはカミソリが入っていた。
アイドルになって三年。
とうとうこんなのが送られてくるようになってしまったか。

最近、グループのメンバーと喧嘩した。
険悪なムードは今も続いている。
それぞれに味方がついて、今やグループは真っ二つだ。
喧嘩相手のファンは、俺にとってのアンチだろう。
きっと、俺が許せないに違いない。

マネージャーに相談した。
「え?カミソリレターってやつですか?まだあるんだ、そんなの」
「そーじゃなくてもメンバーとモメて落ち込んでんのに、ファンからもこんなのが送られてきたら、ほんとヘコむよな」
「で、カミソリはどんな状態で?」
「どんなって…確かジレットの…」
「いや、メーカーじゃなくて…ん?なんでメーカーまで分かるんですか?」
「なんでって、箱に書いてあるからさ」
「箱?箱に入ってたんですか?」
「そーだよ。まあ正確には、手紙じゃなくて封筒の中に入ってた。新品のケースだったな」
「それは…もしかして、T字カミソリ?」
「T字?あーそう、あれ、Tの形してるよね。そう呼ぶんだ。…ん?カミソリって他にもあんの?」
「…なるほど。最近、メンバーと喧嘩して落ち込んでるのは分かりますが、身だしなみ、おろそかになってませんか?無精髭でステージに立ったりしてませんか?」
「んー、まあ、処理が雑になってることは否めないかな」

「良かったですね。それはアンチの仕業じゃありませんよ。あなたのファンからの、思いやりってやつです。これを見習って、メンバーにも思いやりを持って接してみたらどーですか?もしかしたら、皆が今まで以上に輝き出すかもしれませんよ」

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