るに

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3/25/2026, 5:04:28 PM

好きじゃないのに
チーズをトッピングさせられた。
せっかくのミートスパゲティなのに。
パスタ続きで、
パスタを食べたいけど
肉も食べたいという
欲張りセットのミートスパゲティ。
久しぶりのミートスパゲティは
近所ではなく、
少し足を伸ばして
隣町のパスタ屋さんに行った。
あまり隣町には
行くことがなかったので、
すごく迷子になりそうだった。
着いたパスタ屋さんは
長年愛される古くからの店…
ではなく、
ただのパスタ屋さん。
お店の雰囲気も
流れている音楽も
味も普通の。
でもパスタには
必ずチーズがトッピングされていて、
泣く泣く食べた。
"Good Midnight!"
帰りに見た夕日が
ミートスパゲティの色に似てて
またお腹が空いてきた。
今度はチーズがないミートスパゲティを
家で作ってみようかな。
思ったより美味しくて
スキップしながら帰った
今日この頃。

3/24/2026, 4:53:33 PM

今日の天気は曇り、
ところにより雨。
そんな天気予報を聞いて
私は傘を持って行こうか迷った。
でもすぐそこだからと
折り畳み傘を持っていかなかった。
なんであの「ところ」が
ここなんだよ…。
パラパラ程度ではない
ザーッと
ちゃんとした雨が降っていた。
用事を早く済ませたら
カフェでも寄ろうと思ってたのに。
びしょ濡れで帰るしかないのか。
そう思い歩いていると、
いつの間にか路地に入っていた。
そして目に入ったのは
「雨傘」という看板。
こんなの絶対傘売ってるじゃん!と
ウキウキで入店。
店員さんは1人しかいないようで、
少し話しかけにくい
梅雨のような雰囲気を纏っていた。
お店にはたくさんの傘があった。
しかし
適当なのを選んで会計しようとすると、
店員さんが首を横に振る。
その傘は
あなたにピッタリの傘ではありません。
ピッタリの傘…?
こっちは傘さえ買えたら
何でもいいのだが…?
少し面倒だったので
おすすめの傘を聞いてみた。
すると
真っ赤な傘を渡された。
あなたにピッタリの傘です、と。
よくわからなかったが
会計をしようと財布を出す。
けど、
代金は要りません。
お気持ちだけ頂きますね。
と言われた。
もうよくわからない。
これで訴えられても
私のせいでは無いよね?
とりあえず
外に出て傘をさしてみると、
傘かサアサアと暖かくそよ風のような雨が
降ってきた。
"Good Midnight!"
雨に濡れないために買った、ってか
もらったのに
なんで傘の内側から雨?って思ったけど、
その雨は私の服を
乾かしてくれるみたいに
優しく風のように降っていた。
雨に濡れて覆われた私の心を
乾かして暖めてくれているような。

3/23/2026, 4:58:35 PM

特別な存在を作ってしまえば
私が私じゃ
なくなる気がした。
白雲峠にも
出入りする資格が
無くなると思った。
だから別に
外へ出て化ける必要はないと
思っていたんだ。
でも風に揺られる紅葉を見て、
世界を見る時が来たと思った。
白雲峠を管理・運営しているのは
ネブラスオオカミの長なので
少し相談をしてみると
峠の近くに
はぐれ者の妖怪たちがいる路地裏と
その路地裏出身の妖怪が神主をしている
小さな神社を紹介され、
面倒を見てもらうことに。
猫又は甘酒を飲むと
人型になれるらしく
路地裏で買い込み、
神社に置かせてもらった。
それからは世界を渡り歩いた。
どこにでも
人はうじゃうじゃいた。
自然は美しく
建物は決して多くはなかった。
とにかく緑が豊かだった。
30年ほど休憩を挟もうと
神社に帰ってきた頃、
1人の少女に出会った。
暇つぶしで何となく話していたら
あっという間に
ストックの甘酒を飲み干していた。
何週間かした時、
少女は急に引っ越すと私に言ってきた。
少女は何故か泣いていた。
人はこういう時
どんな言葉をかけるんだろう。
私の思う、
人の優しい言葉に似る
最大限の言葉をかけると、
少女は怒りながら泣いていた。
そして私に好きだと言った。
特別な存在。
少女にとって私は
特別な存在だったのだ。
私にはそんな存在作れない。
だから今度は私の思う、
私の最大限の言葉を。
神のご加護があらんことを。
"Good Midnight!"
それからというもの、
いつもと変わらない日々が
いつもと変わらない早い速度で
過ぎていった。
猫又の弟子を取り、
私の考えを共有し
あなたはどうするかと問いかけた。
弟子は言った。
風に揺られる桜を見たら、
世界を見る時が
来たと思うかもしれません、と。

3/22/2026, 5:23:29 PM

神社でよく会う人、
猫目で白髪の綺麗な少女。
私は心配性で
よく神社に神頼みに来るのだけれど、
少女はいつも神社にいた。
歩きながら、
座りながら、
いつも甘酒を飲んでいた。
私に気づくとニコッと笑って
猫目がさらに猫みたいで
可愛らしい人。
桜が咲く頃、
神社には大きな簾桜があって、
少女と共に
何となく見ていたら
話すようになっていた。
言葉数は少ないのに
ゆったりとした話し方、
優しい声で
付かず離れずの距離。
自然と惹かれ、
私は神社がこんなにも
心の拠り所になるとは思っていなかった。
しかし、
私は家庭の事情で
引っ越すことになってしまった。
海を超えた遠くへ。
少女にそれを言うと、
いつものトーンと
いつもの声で
向こうでも頑張ってくださいなぁ、とだけ。
あぁ、そうか。
少女はそういう人だった。
応援も肯定もしてくれる。
けど言葉には心がこもっていない。
話し方が、声が
優しいだけなんだ。
"Good Midnight!"
最後だからと
私は言ってしまうことにした。
私はこんなにも別れが惜しいのに、
あなたは何も思ってくれないの?
5年もほぼ毎日ここで
他愛もない話をしていて、
私は親友だと思っていたのに。
神社に来るのが楽しみになって
あなたがいることが嬉しくなって、
毎日が華やかになったの。
あなたのことを考えて考えて、
泣きながら今日ここに来た私が
あなたを好きな私が
バカみたいじゃん。
少女は少し考えてから
神のご加護があらんことを。
そう言って
今までで1番柔らかい笑顔を纏って
白くしっぽが二股に裂けている
猫又になって
どこかへ行ってしまった。
甘酒の空き瓶だけを置いて。

3/21/2026, 3:03:10 PM

起きたら世界に
黒猫の君と私以外
誰もいなかった。
最近夜眠れなくて、
ずっと漫画を読んだり
音楽を聴いていたりした。
君が珍しく布団に入ってきて
眠り始めて、
君が暖かくて
私もそのまま寝れた。
起きたら半日終わってて、
世界も終わってた。
君は呑気に毛繕いをしてるけど
私は慌てずにはいられない。
なんてこともなく、
眠過ぎて二度寝した。
起きたら夕方。
世界はそのままだった。
今度は君がベランダで眠っていた。
寝ぼけていた頭が冴え始め、
私はようやく焦る。
食料、水、電気、ガス。
色々どうにかしなきゃいけないこと、
考えて行動しないといけないことが
私だけでなく君にもあった。
考えれば考えるほど
どうにもならなくて、
頭を抱えた。
あ、これ無理なやつだ。
この世界では
私と君だけでは
生きていけない。
知識不足に力不足、
おまけに寝不足。
"Good Midnight!"
まあでも
このまま世界が
狂ったままで
何もかも元通りにならなくても、
なんとかやっていこうよ。
二人ぼっちでさ。

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