眞白あげは

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3/20/2026, 11:09:47 AM

夢が醒める前に

まだ夜の底に 光が沈んでいる
指先で触れれば ほどけてしまう気配のまま
あなたの声だけが 水面に揺れていた

夢が醒める前に
名前のない景色を 胸にしまう
消えてしまうものほど
どうしてこんなに あたたかいのだろう

目を閉じれば
昨日より少しだけ遠いあなたが
それでも確かに ここにいる

朝が来る
その一歩手前の静けさで
私はそっと願う
どうかこの瞬きのあいだだけ
夢の続きが 息をしていてほしい


眞白あげは

3/19/2026, 12:19:38 PM

胸が高まる

ひそやかな夜の底で
胸の奥が、そっと灯る。

まだ名もない光は
指先よりもかすかで
風に触れれば消えてしまいそうなのに
なぜか、強く脈を打つ。

遠くで誰かが呼ぶような
未来の影が揺れるたび
胸は波のように満ちて
言葉より先に、世界が動き出す。

理由なんていらない。
ただ、この鼓動が示す方へ。

高鳴りは、私の中の小さな革命。
静けさを破り
今日を越えていく力になる。


眞白あげは

3/18/2026, 11:40:22 PM

不条理

夜明け前の駅のホームで
誰かの落とした影だけが
まだ帰る場所を探している。

風は理由もなく
右から左へと世界を撫でていき、
置き去りにされた言葉たちは
順番を待つことすら許されない。

「どうして」と問うた声は
空気に吸われて形を失い、
残ったのは
答えのない問いだけ。

それでも朝は来る。
理屈も慈悲もなく、
ただ淡々と光を配りながら。

そして私はまた歩き出す。
世界の不条理に
名前をつけられないまま、
それでも息をすることだけは
許されているらしい。




眞白あげは

3/17/2026, 3:29:37 PM

泣かないよ

泣かないよ
こぼれそうな想いを
そっと胸の奥にしまいながら
今日の私を歩かせる

泣かないよ
涙の代わりに
深く息を吸って
まだ見えない明日を信じてみる

泣かないよ
強がりじゃなくて
立ち止まったら
きっと自分が悔しくなるから

泣かないよ
でも、泣きたい気持ちまで
否定はしない
それも私の一部だから

泣かないよ
そう言い聞かせるたびに
少しだけ
前へ進める気がするんだ



眞白あげは

3/16/2026, 10:48:24 AM

怖がり

影が伸びるたびに
胸の奥の小さな鈴が鳴る
チリン、と
誰にも聞こえない音で

夜道の風が頬を撫でると
世界の端がほどけてしまいそうで
足元を確かめるように
そっと歩幅を縮める

怖がりな私は
逃げているんじゃない
ただ、見えないものの気配を
誰よりも早く感じてしまうだけ

だから
灯りの下で息を整えながら
今日も思う
――怖がりでよかった
この心は、世界のささやきを
ちゃんと拾えるから


眞白あげは

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