10年後の私から届いた手紙』の作文集

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10年後の私から届いた手紙』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/15/2024, 3:21:04 PM

正しさと間違いって一体なんだろう。
一体何度共感しては催眠から解けるように感じ方がコロコロと変わるんだ?
ある人の感情をもってしたら、道理の通る悲惨な話だったのに、
それが自己満とトラウマとわがままの権化に変わってしまうのは、あまりに不可思議。

 どうしてそれを私は気にするんだ?
 関係ないと切り捨てて、耳を塞いで、声に乗った感情なんて感じなければいいじゃないか。
 何がそんなに不満なんだ?双方の考えは、正しいってか?
 間違いなんてあるんだろうか?
 一体いつまで私は正解を探して正そうとしているんだ。
 そんなことできやしないのに。

きっと正しさになった双方のどちらかが、10年後に采配をもらうとしたら何だろう。

もしあっちの正しさが正しさになったなら、きっと、餓死を楽しんでるんじゃないかな?
もしこっちの正しさが正しさになったなら、あっちの人が、人間に正しさを求めることを恨むんじゃないかな。
 だって、あまりに遅すぎたから。10年後に間違いを知ったって、生きていかなきゃいけないのに馬鹿らしいじゃない。 
 でも、実は私はそれを望んでるんだ。
あっちの正しさが正しさになったなら、あまりにこっちの彼女が不憫だから。

2/15/2024, 3:05:53 PM

10年前の私へ

実家の池の水を抜くと底にボタンが現れます。そのボタンを押すと、裏山の神様の祠にある隠し通路の鍵が開きます。
分かれ道を、右、真ん中、右の順で進んだ先にある石板で、飼っている2匹の猫たちの肉球を認証してください。順番は先代が先です。
猫派の命運はあなたにかかっています。健闘を祈ります。
P.S.池の金魚はダミーなので、救出しなくて大丈夫です。

2/15/2024, 3:05:08 PM

『10年後の私から届いた手紙』

命を絶たなかったからこそ、今があります。
朝日が差し込む時、夕暮れに染まる頃に感じる感動の数々‥

貴方にひとつだけ、「生きてくださいね。」

2/15/2024, 3:04:56 PM

『10年後の私から届いた手紙』

彼と結婚してくれてありがとう。
相変わらず楽しい毎日を送っています。

結婚の時、
あまりにも趣味が違いすぎて悩んだよね。
でも、それがよかった。

一生お喋りしていく相手だもの。
自分の知らない世界の事を話してくれるって
飽きなくて最高よ!

2/15/2024, 3:02:42 PM

42歳の私

沖縄生活を満喫しつつ
仕事面ではもがいていた
あのとき始めた福岡の副業が
大きく人生を変えた
よくやった
しかしもっと早く再就職・再移住していれば
もっと充実していたはずだ

進路変更はお早めに

2/15/2024, 3:02:39 PM

ある日のこと
未来の私と名乗る人物からの手紙が郵便受けに届いていた
恐る恐る封筒を開け便箋を取り出す
便箋は『10年前の私へ』から始まり
最後に『10年後の私より』と締められていた
けれど、肝心の中身は何も書かれていなかった
まっさらな空白
その時、未来を悟ってしまったような気がした
もしかしたら自分は生きていないのかもしれないと

『10年後の私から届いた手紙』2024,02,15

2/15/2024, 3:02:25 PM

〝10年後の私から届いた手紙〟

ある日、1通の手紙が届いていた。
宛名も住所もない、不思議な手紙。
怖くて捨てようかとも思ったけれど、
何故だかとても大切なものに思えて、開けてしまった。
そこには、10年前の私へ。
から始まるメッセージが書かれていた。
本当に10年後の私から届いた手紙なのだろうか。
嘘かもしれない、というかそれしかありえない。
…なのに、親近感のわく慣れ親しんだ字。
嘘かを決めつけるのはまだ早いのかもしれない。
とりあえず、読んでみることにした。
10年前の私へ
お元気ですか、なんて始めようかとも思いましたが、
私はあなたのことを知っているわけですから、
必要ありませんよね。
程々に楽しく、なんとか暮らしている、
年齢=彼氏いない歴。
地味だね笑。
あれ?涙が…あ、どうも非リアです。
仲間だね!私が何歳かは気にしちゃダメだぜ!
おっと、
最近ふざけてないせいではめを外してしまいました。
さて、あなたへ伝えたいことが一つあります。
あなたは、大切な人を失います。
でもその変わり、また大切な人ができます。
どうか出会いを恐れないでね。
あなたは1人じゃないよ。
頑張れなんて無責任な事言えないけど、
私はあなたを応援しています。
最後に、この手紙も、記憶もすぐに消えてしまいます。
けれど安心して、心には残るから。
さよなら、また未来で。
…不思議な夢から目覚めた私は、
何故か目が潤んでいた。
夢の内容も覚えていないのに。
けれど、心は温かかった。

2/15/2024, 3:01:45 PM

ともだちとあそべてますか
えはかいてますか
かぞくとはなしましたか
ほんはよみましたか

げんじつとうひばっかじゃだめだよ
ちゃんとげんじつをみないとね
べっとからでないと
おきたくなくなっちゃうからね

2024 2/15(木) 20『10年後の私から届いた手紙』

2/15/2024, 2:58:12 PM

10年後の私から届いた手紙

難しいので10年前の私へ。

未来なんて見る気なかったと思うけど、ちゃんとあるから不摂生してしまう自分を責めないで。

毎日誤魔化していたでしょう。
わがままいって怒られてもよかったんだよ。

のんきじゃないこと、私はわかってる。
人から何言われてもやりたいことをやってほしい。

もし話せるなら、何がしたかったのか教えてほしい。

2/15/2024, 2:57:14 PM

大切なのは今だから過去にも未来にも興味はない。
きっとあんたもそうだろう。
10年も経てば体力は衰えるしいろいろなことへの興味が無くなって虚しくなる。
若者に嫉妬して年長者を軽蔑するようになる。
ケガの痕が消えないし寝ないと動けない。
脂の乗った肉が苦手になってケーキは1ピースで胸いっぱいだ。
毎日なんとなく不安でため息ばかりついてる。
けれどもね
今のあんたより楽しく生きているんだぜ。
いいだろ?



10年後の私から届いた手紙

2/15/2024, 2:56:12 PM

僕は、毎日、しあわせですか?
誰かと一緒に、食事したり、テレビ見たり、
時にはつまらないけんかしたり、してますか?

何気ない時間が止まらずに、
誰かと一緒に過ごせていますか?

大事なことは、共に暮らせることだよ。
かんたんなようで、むずかしい。
あしたを、きょうを後悔することなく生きて下さい
思い出を振り返るより、誰かとの新しい奇跡を
つくってもよいから。
笑っている僕を想像してます。

2/15/2024, 2:55:53 PM

ネットの記事を見つけて、10年前の私に向けてお手紙を書いてみたくなった。
[10年前の私へ
自分へ向けて書くのは新鮮で難しいけど書くね
多分今の私がどうしてるのか病気は治ってるのかとか聴きたいこといっぱいあると思う、
私も振り返ってあの頃は本当に辛かったなって思うこともあるよでもね
それと同じぐらいあの頃は素敵な先生方に恵まれて、幸せだったなって思う時もある、今のあなたと同じようにもしもあの時、あの先生方がいなかったら今の私はないんじゃないかなって思うぐらいあの先生は凄かったよ
今でもその先生とは奇跡的に繋がりをモテてるかな
きっとこれからも支えてくれると思うよ
今は心的にも身体的にもしんどい時期だと思うんだ
でも安心してね、
あなたは1人じゃない、これまでも乗り越えてきたのはもちろん周りの優しさ、周りの暖かさもあるかもしれないでも1番はあなた自身があきらめずに、しんどい時はしんどいって周りに知らせてくれたから今の私がいるんだよ本当にありがとうね
周りのことに気づいて、気遣ってばかりだと疲れちゃうよね、相手も忙しかったり、大変なのわかってるから言えないし、でもね、
私も休憩は必要だったと思うよ
周りの優しさが辛いなって感じるのわがままじゃないと今は思う
たまにはそっとして欲しいよね、
逆に元気な姿でいなきゃと
思って帰ってしんどくなっちゃうよね
あの手紙の言葉は今でもずっと胸に残ってるよ
初めてできた好きな人から貰った初めてのお手紙だもんね
これからも周りへの感謝と敬意を忘れずに、自信を持ってね、時には、頼ってもいいし心配かけても大丈夫だからねきっと責任感の強いあなたならそう思ってるでしょまあ、私もなんだけど
他にも色々教えてあげたいこと沢山あるんだけどその時知る時が必ず来るから楽しみを奪わないように言わないでおくね、まあ予想?想像かなしながらゆっくり待っててね

10年後の私より]

届かない事は知ってても
気持ちだけでもあの時の彼女に届いてくれればいいな


お題[10年後の私から届いた手紙]
No.77

2/15/2024, 2:55:41 PM

「10年後の私から届いた手紙」

こんにちは。それかこんばんは?
おはようかもしれないね。元気ですか
突然だけど今の貴方を予想してあげましょう

貴方は今周りに流されて
意見がいえずもがいてる
他人に合わせて自分が分からなくて
人の目気にして怯えてる
誰かの声に縛られすぎて
感情すら忘れかけている

これはあくまで予想です。
今の貴方はもうそんなことを考えていないかも
それなら良いんだけどね
でももしひとつでも当てはまるのなら
もう貴方よりも先輩な私が答えを出してあげる。
それは"無意味"だってこと
自分を殺せば報われるとか
自分が我慢すればいいんだとか
それってある意味自傷行為だと思いますよ。
人を羨ましがるだけで動かないなら
人を憎んで何もしないなら
それは確かに流されてしまうんだと思います。
私はずっと受け身で生きてました。
だから分かる気がするんです。
誰かがボールを投げてくれるまで
そのまま立ち尽くしてなきゃ行けない辛さに。
いつ来るか分からないから動けないし
受け止めなきゃ行けないから構えてないといけない。
それってすごくしんどいんですよね
だって自分の意思は通用しないから。
だからある日から受け身は辞めようと思ったんです。
主体的に、ボールを投げる側に行こうと思ったんですよね。
じゃあ結局ボールを受け止める人が出来る。
犠牲になる人ができるじゃないかって思うかもね
ボールを受け止めてくれるのは"他人"じゃなくていいと思うんですよね。
"過去の自分"が受け止めてくれるかもしれない。
ましてや誰も受け取らなくてもいいんです。
"いつか"拾ってくれる人が必ずいると思っているから。
必ず受け身の人がキャッチしなきゃいけないわけじゃない。投げていいんです。
投げた時点でボールを投げる側になれてるから。
でも、簡単に出来ると思ってないし、これを見て馬鹿馬鹿しい理論だって思うかもしれない。
貴方の意見だから、私は何も言わない。

現に今、貴方が読んでるこの手紙は未来の貴方が書いた物だと言ったら信用しますか?
しないよね、きっと
でもこれでわかった気がしない?
"私がいつかどこかで投げたボール"
"今貴方、私にとっては「過去の私」"が拾ってくれたって事になってるんだから。

2/15/2024, 2:53:16 PM

10年後の私から届いた手紙

「ねぇ、10年後からの手紙、来た?」
「は?なにそれ。」
大学のサークルで出会った俺の彼女、美月。コイツは噂が好きで、よく変な話を持ってくる。
「10年後の自分から、手紙が届いてる人がいるんだって!」
「またその手の噂かよ。」
「ホントだってばぁ。だってほら……。」
彼女は後ろに組んでいた手を見せた。その上には、手紙。
「ねっ?ふっふっふっ。中身も見ていーよ。」
やけに嬉しそうにニヤニヤ笑っている。
「なんだよ、気持ちわりぃ……。」
恐る恐る手紙を読み始める。

『10年前の美月へ♡』

「頭の悪そうなハート……。確かにお前っぽいな。」
「うるさいっ!余計なことはいいから早く読んでよ!」

『自慢の彼氏と楽しく過ごしてる?
 これからも幸せだから安心してね♡
 できれば今のうちから貯金は
 して欲しいな!!
 ぬけてるところもあるからそこが
 気がかりだなぁ。まあ、結局人生
 を楽しく過ごせてるから、
 つらくても大丈夫っしょ!
 結婚とかも心配しないでね♡
 てゆーことで、このくらいかな!』

「なるほどな。ふっ。あっさい内容だな。」
「なによぉ。それより、結婚だって……!」
「あ〜ね。」
「何その反応!もう!」
彼女は頬を膨らませて走り去ってしまった。


その後、その手紙は多くの人のもとに届いた。筆跡などからも本人らしいものばかりだった。TVやネットニュースになったりもした。しかし、俺のもとに届くことはなかった。

2/15/2024, 2:50:12 PM

今あなたは、今までの自分の生き方に疑問を抱き、根底から生き方を変えようとしているところではないでしょうか?

毎日を悩みながら、過ごしていることと思います。

自分には価値がないと感じ、惨めで情けない思いを抱いていることでしょう。
もういっそのこと、死んでしまいたいとまで考えていることでしょう。

しかし、その悩んで悩んで悩み抜いた先には、必ずや希望が見えてきます。
必ず良くなります。自分を信じてください。
必ず良くなると断言できます。
だって、今の私があなたが理想とする自分になっているからです。
私は、10年後のあなただから。

2/15/2024, 2:49:53 PM

「10年後の私から届いた手紙」

拝啓

寒い日が続くこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
私は世界の淵で、10年前のあなたのことを思ってこの手紙を書いています。

あなたは働きはじめてからまだ1年も経たないし、あんまり要領も良くない、口下手で地味な子。
しかも朝に親和性がなかったから、午前中に起きるだけで精一杯なのに、早起きまでしなくちゃいけない。

毎日仕事で失敗ばかりしてよく泣いていましたね。
そんな様子を見た家族からは呆れられて、会社にも家にも安心できる居場所がなかった。

毎日毎日、自分がいなくなったって、誰も痛くも痒くもない、悲しまない。そう思っていたのを覚えています。

え?現在(2034年)の話をしてほしい?
勿論、色々お話ししたいことはありますが、全部秘密。
どこで暮らしていて、どんな働き方をして、どんな人に囲まれているのか。
此岸にいるのか、彼岸にいるのか、それすらも秘密。
そうしておかないと、将来の楽しみがなくなってしまうでしょう?だから、10年経ってからのお楽しみにとっておいてください。

あなたは小さい頃から何故だかずっと不安や孤独を抱えていたのに、周囲からは実力に見合わない程の評価や期待をされてきましたね。
そして、それらに応えられなかった時に言われた「嘘つき」という言葉が、心の奥深くまで突き刺さっていまだに抜けないままになっている。

少女の私だって人間なのに、まるで傀儡やアクセサリみたいに、誰かの都合にばかり合わせて、望みもしないのにのっぺらぼうの仮面で歪んだ無表情を隠して。そうやって生きていましたね。

あまりにも人の都合ばかり気にして、全てのものがとても恐ろしく感じていたある日、鏡を見て気づいたでしょう。

あなたの目の奥の、真っ暗闇に。
生き物が放つ生命力が失われたことに。

その時から、あなたは、私は自分を人間だと思えなくなってしまった。

そう、手紙を書いた今から12年くらい前に、私は私でなくなってしまったのです。その事実があまりに辛いから、もう彼岸へと旅立ってしまおうと、もやい結びの練習を何度もしたことを覚えています。絶望と憂鬱を埋める為に沢山買い物をしてお給料をほとんど使ってしまったことも、忘れていません。

でも、今この文章を読んでいるということは、辛いことを沢山乗り越えて生きてきたということです。

周囲からの期待も、蔑みも、自虐も、喜びも。
あなたは全部、乗り越えたんです。

辛いことは十二分にあったけれど、あなたが生きていてくれたおかげで私は色んなものに出会えました。

ショパンの子守歌。ラヴェルの水の戯れ。
グリンカとバラキレフのひばり。
青葉市子さんの腸髪のサーカス。
繊細な刺繍のブラウス。
マダガスカルのカカオで作ったチョコレート。
たくさんのぬいぐるみやお人形たち。

出会いの楽しみを残すために今日のあなたが知っていることしか書かないけれど、これからも沢山美しいものに出会えるんです。

だから、これからも

生きて!

2/15/2024, 2:46:13 PM

後悔なければそれでよい。先のことはその時答え合わせするのがいいだろう。


No.9 10年後の私から届いた手紙

2/15/2024, 2:45:30 PM

「十年前の自分に手紙を書きませんか?」

白黒の渦を巻くようなデザインに文字が踊っている。何とも見辛いのに、つい何と書いてあるのだろう?と文を追いたくなってしまう不思議なデザインのポスターだ。

そんな不思議なポスターを見つけたのは、駅の限定ショップだった。
普段は、物産展や、キャラクターのポップアップショップ、ジューススタンド等、その時その時で色いろな顔を見せるイベントスペースのような空間なのだが、今回は今までと毛色が違う。
白黒で統一された空間には、先ほどのポスターが飾られ、白黒デザインのレターセットが並んでいる。

見事なモノクロの世界に惹かれて店内を覗いてみることにした。

市松模様、ストライプ、ボーダー、アーガイル、波、様々なデザインのレターセットが並んでいるが全て白黒だ。
ここまで統一されていると気持ちが良い。つい折角だから何か買っていこうという気持ちになった。

目に付いたストライプのレターセットを一つ取る。
セットの中身はストライプ柄の封筒一枚、白と黒の用紙が一枚ずつ、ストライプ柄の切手が一枚。値段は960円。レターセットとしては色々少ないのに準備だけは良く、そのくせ割高という不思議な内容だ。

いつもであれば割高なものは買わない主義だが、何故か購入したいという気持ちのほうが勝りレジへと向かった。

レジには店員が一人しか居ない。黒髪の短髪男性だ。年は若いのか、若くないのかよくわからない。というのも、口元まで襟が覆っている為、イマイチ年齢が掴めないのだ。ブカっとした大きな襟の服の色は黒。このお店の制服なのか、店員の私服なのかは不明だ。目はカラコンだろうか、虹彩が白黒に渦を巻いている。
店員まで白黒に拘るなんて、コンセプトがブレないデザイナーさんのお店なんだなぁと何処かズレた事を思っていると店員が話しかけてきた。

「…ここの商品、使うの…ハジメテ?」
ボソリと呟く声は小さいが、なかなかの美声の持ち主だ。
私がハイと短く返事を返すと店員は、ボソリボソリと商品の注意点を教えてくれた。


机の上に件のレターセットを用意する。

店員曰く、このレターセット一式を使用すると十年前の自分に手紙が届くという。
十年前というと2014年だ。
その頃の自分に手紙を書くというのも何だか不思議な気持ちがする。しかし、ものは試しだ。
届いても届かなくても、その時楽しければ良い。
享楽的な面が気持ちを楽にしてくれたのか、迷うことなく筆をすすめあっという間に書ききった。
手紙を軽く読み直す。問題はなさそうだ。セットにあった切手を貼り、次の日駅近くのポストへと投函した。


郵便受けに手紙が入っている。
白黒ストライプの手紙だ。
友人からの手紙かと思い裏返すと、自分の名前が自分の字で書かれていた。

「なんだコレ」
頭に疑問符をいっぱい浮かべながら部屋へと持ち帰る。
自分宛に手紙を書くなんてことは一度だけ学校の行事だったかで経験はあるが、それはもう随分前に届いている。では、コレは何だろう。自分宛てであるし、開けても問題はないだろう。
オープナーでストライプ柄の封筒を切った。
封筒の中身は白と黒の紙が入っている。
恐る恐る手紙を開くと、そこには見慣れた自分の字が事の経緯を語っていた。

「2014年の私へ

この書き出し文であなたは、なんとなく察するでしょうが、私は2024年のあなたです。

不思議なお店で買ったこのレターセットにより、
この手紙は十年の月日を遡りあなたの元に届きました。
店員さん曰くあなたがこれから体験する直近の事を書くと手紙は届かなくなるようです。
そのため、あなたがこれからどんな事を体験していくかは書くことが出来ません。
ならば、何故今あなたに手紙を書いているかというと、あなたに伝えたい事があるからです。
耳が痛いかもしれませんが、最後まで読んでください。

好奇心や自分のやってみたい事、会ってみたい人がいたなら、やりなさい。会いに行きなさい。
自分の気持ちに蓋をする必要は一切ありません。
誰にもあなたの素直な気持ちを、願いを止める権利はありません。
自分の心に素直になってください。
人のことを考え、様々なことを気にしているあなたは、優しいですが、その優しさを自分自身にも分けてあげてください。
あなたは、過去の自分をよく罰していますが、もう十分学んだし、理解したはずです。それ以上は心を苦しめるだけで成長も出来ません。出来なかった過去を恨んでも意味はありません。勝ち組負け組という言葉に囚われるのも、もうやめましょう。
私は今、あなたから見て負け組ですが、十二分に幸せです。個人の幸せは、勝ち組負け組といった概念など関係ありません。
どうか、自分の本当の気持ちに素直になって。あなたの周囲に渦巻く沢山の概念から、あなたに合うものを選んでください。
選ぶ権利はあなたにもあります。

大丈夫、自分の心に聞けば答えはわかるから。

この手紙は一度読まれると消失するようです。
だから、忘れないで。

自分の心に素直になるんだよ。

2024年の私より」

十年後の私から届いた手紙に心がぐるぐると渦を巻いている。欲しくて欲しくない言葉が頭の中で回っている。もう一度読めば、冷静に理解できるはず。
そう思った矢先、手の中にあった手紙が透け始めた。慌てふためくも手紙が消えていくことを止めることは出来ない。
手の中にあった手紙は初めから存在しなかったかのように、姿を消した。

私は呆然と何もなくなった手の平を見つめ、ぐるぐる渦巻く感情に一人涙をこぼした。

2/15/2024, 2:45:25 PM

十年後の私から届いた手紙
この手紙、届いたかな…今の君に、十年後の私からの手紙なんて、信じられないだろうな…この十年間の話は、詳しく教えられないけれど、少なくとも、生きてはいる…特別良くも無いけれど、生きてるだけでも、幸せだと思う…その分、色々嫌なことも多いけれど、それを引っ括めて、人生だから…

2/15/2024, 2:43:57 PM

今あなたは39歳。とても辛い思いをしていることでしょう。
でも大丈夫。その頑張りは決して無駄になりません。
頑張ったお陰で良い50代を迎えられそうですよ。
だから安心してくだだいね。
自分を信じて。楽しんでください。

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