『1つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
1つだけ
わたし、間食がやめられません。それなりに対策考えたのに‥。
お昼ご飯をきちんと食べるようにしたり、昼食後はすぐに歯を磨くとか、お菓子の買い置きは、しないようにするとか。
でも結局、何か食べなくなる。それで最近はキャラメルを食べるようになりました。小さいし、少しだけならと。
1つだけ食べてやめとこうと思い、キャラメルがしまってある食器棚の引き出しを開ける‥で1つだけ食べる。
少ししたらまた食べたくて食器棚の引き出しを開けてまた1つだけ食べる‥。
また少ししたら‥これが何回も続くことになります。結局、間食は止められないみたい。
お菓子のない国に行くしかないようですね、わたしって。
このお話のつづきを待っている方へすみません。
仕事が忙しく、文章に向き合えない日々が続いております。
このお話の続きはまた改めて書く予定とさせてください。
ぼちぼちここ数ヶ月は、1回きりでエッセイをかける日に書きたいと思います。
第1話(全4話ほどを予定しております)
朝、起き抜けに何気なく冷蔵庫を開けると
昨日買ってきたはずのプリンが1つだけ無くなっていた。
そのプリンはスーパーでよく見かける4個入りで200円くらいの安くてシンプルなもので、底にはカラメルが入っているごく普通な味わいのものだ。1個入りの高級で濃厚なものよりも、こういうのがたまに食べたくなるのだ。
「まあ、あと3個あるからいいけど」
誰に喋るでもなく真亜子は呟いた。
自室に戻り、スーツに着替え支度を終えて食卓に向かうといつもの朝が始まる。
お父さんは何にも言わずに出てきて新聞を読み、
お母さんはおばあちゃんの世話をしながらも急ぎ足でお味噌汁をすすっている。一人早食い競争みたいだ。
おばあちゃんの世話を手伝おうとすると
あんたはいいから、支度しなさいと言って
手伝わせてもらえなかった。
第一、おばあちゃん自身も私から何かされるのはなんとなく好きではなさそうだった。
この日は会社に新入社員が入ってくる日で
真亜子も先輩社員としてスピーチ予定が組まれていた。
…家では、こんななのになあ
と真亜子は思った。
東京が実家というだけで人生イージーモードらしい。
確かに、と思うことも実際ある。
だけど、取り立ててこれといった幸福感もないし
耳をすませばすぐに聞こえてきそうな不協和音だって感じられる。おじいさんが生きていた頃は、この家は優しかったなぁと味噌汁を飲みながら昔のことを思い出した。
「ほら、あんた今日入社式じゃないの?!」
お母さんの大きい声はいつになく耳をつんざいた。
無くなったプリンのことはいつのまにか忘れていた。
…今日はほとんど座りっぱなしだし、
なんか舐められたくないから
いつもより少しヒールが高いパンプスにしよっ
靴箱の奥に手を伸ばし、3ヶ月に一度履くか履かないかのツヤツヤのパンプスを真亜子は手にとった。これは非常に高かったので、大事にしている。
働くと、こんな小さなちっぽけな優越感が増えていくんだなと思った。真亜子はパンプスを磨くのに一生懸命になって、今日話すスピーチの嘘っぱちな内容をあまり考えないようにしていた。
つづく
「一つだけ! 一つだけだからさ!」
隣から聞こえてくる声を無視しながら、ソーダ味のグミが入った袋を逆さにして、残り全部をほおばった。
「もう全部食べちゃった」
グミでいっぱいの口でいってやると、ルイは「ちぇっ」と小さく舌打ちをした。そんなに欲しいなら自分で買えってんだ。まあ、一つだけすらあげない私も私だけど。
甘いな……。一気食いしたことに、早速後悔する。
「ハルはいっつもそうだよね、頑固でいじわる」
頑固でいじわる……。
自分でもわかっているつもりだったが、いざ他人にいわれてみるとムカつくな。
ん?
一つグミが残ってる、袋の底で引っかかってやがった。
「……」
そうだな……。たまには、あげてみるか……。
ちらとルイの顔を伺うと、口を尖らせて不満を全力で表現してやがった。たった一つのグミのためにそんなに不機嫌になれるもんかね。
まあ仕方ない。あげてやる、一つだけ。
「あ」
"あ"っていえば、釣られて"あ"っていうだろ。
「あ?」
まんまと釣られ開いた口にグミを放り込んだ。
「一つだけ……な、……美味いか?」
我ながら不器用極まりないな。
ただ、ルイは驚きつつも、味わって食べているようだ。
「美味しいよ! ありがと、ハル!」
満面の笑みでいうから、少し照れくさかった。
でも……。
グミ一つだけで、こんなに喜んでくれるのか……。
次から"一つだけ"でも食わせてやるか。
1つだけ
沢山の1つ
その中からかな
それなら
全てを選ぶ
どれでもない
0と言う数を
その中から
必要に応じて
複数を弾きだす
0を持ってさえいたら
拘る必要がない
0を育てましょう
その為には沢山の数
様々な式が必要で
好みには偏るけども
それが選ぶこと
沢山の言葉がないと
その1つさえ
表せない
現れない
1つだけを選ぶなんて
本来ならあり得ない
選択肢の中にって
まずは制限を掛けないと
どの1つも
その1つだけで
成立はしない
あるってことが
1つとは限らない
1つだけなら
選びようがないのだから
欲しいものはたくさんある。
社会に出て、月に1回給料日が来るようになってから、もうだいぶ経つ。
自分の生計は自分で立てているので、欲しいものはもちろん自分で買えるようになってしまった。
好きなパン屋さんのクロワッサン、高級なスイーツ、推しのグッズ、ハンドメイドのアクセサリー。
最近、価値というものがすごく不安定だと思う。
私にとっては何も考えずに手にしたものでも、誰かにとっては喉から手が出るほど欲しいものかもしれない。
転売ってこういうところから生まれてしまった概念なのかなぁ。
小さい頃の誕生日プレゼントとかサンタさんからのプレゼントって、すごく特別感があったじゃない?
恐らく金額にしたら同じくらいのものを、今は自分で買うようになったけれど。
両親はこれをどんな気持ちで私に贈っていたんだろう。
クリスマスが近づくと、近所のトイザらスに連れていってもらい、そこで目星をつけた欲しいものを手紙に書いて、サンタあてに手紙を出すことが恒例になっていた。
父が仕事に行く途中で出してくれるというので、ウキウキで渡していたなぁ。
いろんなおもちゃがあって、ゲームがあって、きょうだいと相談しながら決めて。
そこで1つに絞って選んだプレゼントは、やっぱり特別だったよなぁ。
自分で買っても嬉しいけど、なんか違う。
もうあの気持ちを味わうことはそう無いだろうけど、思い出すことでほかほかする、そんな気持ち。
色々察したときは大体金額に合わせて組み合わせて頼んでたな〜と思った23:28
【1つだけ】
マコ「一つだけ頂戴」
サリコ「一つだけってあんた…雪見大福は2つしかないんですけどーってか、アンタも同じの食べてんじゃん!」
マコ「えーいいじゃん、サリコの方が美味しそう」
サリコ「一緒だし!、もー……しょうがないなぁ」
マコ「やったぁ」
サリコ「アンタのも寄越しなっ!ったく…どーしていつも私の食べてるの欲しがるかなぁ……」
マコ「だって……」
サリコ「だって?」
マコ(関節キスしたいんだもん……なんて、言えないよね)
一つだけ破ってはならない約束があった。燃え盛る炎の中、僕を一人逃す前に最後に母が言ったことだ。
何があっても生きる。僕はその約束を守るためだけに生きてきた。親も家も居場所もない僕が生きるためにしてきたことは人にとっては有害なものだった。それ以外どうすればいいのかわからなかったけれど、それでも約束のためにずっとそうしてきた。それくらい僕にとって母は唯一の存在で、その母との約束はただ一つの縋るものだった。
その約束を破ってしまった。守ることができなかった。今まで僕はそのために人を侵害してでも生きてきたのに。出来もしなかったならいったいそれは何のために、何の意味があったんだ。
生きろと言われて生きられなかった。ただ人を騙し傷つけ、どうしても必要だったかもしれない人から盗み奪って、その上で死んだ。
碌なことをしてこなかったが故の当たり前であるべき報いだろうか。ひどく苦しく焼けるような感覚がするのにとても寒い。
別に自分は特別不幸でもなんでもない。すべてが燃えたあの日からみんな同じだった。それでも真っ当に生きようとしていた者もいた。それなのに自分は。
どうすればよかったのだろう。真っ当な生き方をしようとしても技術もなければ知識もないし力もなかった。頭も足りなかったから真っ当じゃなくても上手く立ち回ろうとしたってできなかった。なんとかしようと精一杯努力しても結局このザマだ。
出来が悪い。碌でも無い。なんの価値があるんだろうか。
せめてもっと頭が良ければ。せめて何か才能があれば。もっと違ったかもしれないのに。
悪事ばかり働いてそのくせ死んで本当に、どの面下げて今更。
本当のことを言えばあの時母と共に死にたかった。先もなにもないのに置いていってほしくなかった。約束をせずにずっとあそこに留まっていれば良かったのかもしれない。そうすれば人に迷惑もかけなかったかもしれない。でもそれは母の望みに反してしまう。守ろうとしても反していたのにそれすら。
どうすればよかった、どうすれば、どうすれば、どうすれば。
どれだけ考えても答えが出ない。
『春野菜』
むかし畑だった場所に住んでいる 明け方に春野菜の亡霊をみた気がする 野菜くずじゃない 収穫手前の元気な野菜だ 昼過ぎに亡霊のことはもう忘れた 夕飯はポトフにしようとふと思った
1つだけ
子供の頃、皆と星空を眺めた事がありました。
何時もなら、疾うに眠りについている時刻。
今日は特別だよ、と言われ、
外に出て、空を見上げました。
頭上には、満点の星。
今迄見た事の無い数の星が瞬いていました。
空に散りばめられた数多の星の美しさに、
私は少しだけ怖くなりました。
そんな闇夜に煌く星々の中で、
一際、輝く星がありました。
いつの間にか、その1つの星に、
私の心は、釘付けになりました。
…私にとっては『1つだけの星』。
部屋に戻っても。ベッドに潜り込んでも、
翌朝になっても。何日も経っても。
その『1つだけの星』は、
私の脳裏から消える事はありませんでした。
あの日から。
何れ程の月日が流れた事でしょうか。
私は、大人になり、忙しい日常に追われ、
夜空を見上げる余裕なんて、
すっかり無くなっていました。
日々に疲れ果て、久しぶりに見上げた星空。
でも、
どんなに星空の中を探しても、
キラキラと眩い星は沢山あるのに、
あの『1つだけの星』は、ありませんでした。
それでも。
私の心の中には、
あの幼い日に見付けた『1つだけの星』が、
輝いているのです。
それは、貴方との思い出であり、
貴方の面影であり、貴方の存在そのものです。
そう。
私の希望の星は…1つだけ。
見上げた星空に、『1つだけの星』が見えなくても、
私の希望の星は、心の中に輝いています。
ひとつだけ、
ひとつだけわがままを言うなら、
またあなたに会いたい。
あなたの姿を、あなたの声を、
僕の五感でとらえたい。
どれだけ頑張っても、
あなたにさようならは言えそうにないんだ。
こうやって書くだけで、
悲しくてたまらなくなってくるからね。
会う度にこれが最後かもしれないなんて
思ってみるけど、
だからこそ悔いのないように
笑って手を振るけれど、
だけど、
本当はいつもあなたに会いたい。
毎日のようにおはようを言えた日々は
たしかにあったんだ。
それがどれだけ幸せなことか。
それにどれだけ元気づけられたか。
あなたに会える、たったそれだけで、
僕は何日だって、何週間だって頑張れたんだよ。
ねえ、もうひとつのわがままを呟いてみるから。
健やかであれ。と。
大丈夫、きっとまた会いに来るよ。
大丈夫、だから、僕は、大丈夫。
信じて、手を振るんだ。
またね、がふさわしい僕でありたい。
じゃあ、また。
一つだけ願いが叶うなら完全なる無になりたい。
何も考えたくない。何もいらない。
消えてしまいたい。
「一つだけ願いをかなえてやろう」
えー、時間が進まないお部屋が欲しいな
部屋には電気と水道とネット環境があって、食べ放題のお菓子とドリンクサーバーがあって、最新鋭のパソコンとかタブレットがあれは充分かな
「欲張りな奴だ。一つだけと言ったろう」
“ひとつだけ”、いくつもあるうちのひとつだけ、同じものがいくらでもあるなかのひとつだけ、飴は100個あるけれどそのうちのひとつだけ。
ところで、ひとつだけではないものは、存在しているだろうか。まったく同じものが存在している何か。例えば、工業製品?
たまたま今日、CDのプレスについての記事を読んだ。プレス機のメーカーによって、プレス機を使っている工場によって、製造ラインによって、聞こえる音はかわるのだ、というはなし。
違う、ということに気付き、わたしに理解できるコミュニケーション方法で伝えてくれるひとがいたのだ。伝えることをしない、あるいはわたしには理解できない方法で伝えるもの(ひとだけを指すわけではない)のことまで考えると、同じメーカーのプレス機の同じ工場同じ製造ライン、同じ職人同じ作業者、同じ気温同じ湿度同じ気圧までクリアしていたとしても、出来上がった2枚のCDの音は、たぶん、違う。
ちなみに、デジタルデータは作業の度にコピーを繰り返すので、まるで違ってしまうらしい。
では、工業製品であっても“同じもの”は存在しないかもしれない。かも。なんであれ、ひとつだけしかないのだ。
違いしかない。共通点だと思ったそれも、多分違いの方が大きい。違いしかなくて、それでいいんじゃないか。
違いしかなくて、だからコミュニケーションはいつも不完全で、それで、別に。
不完全なものは愛しい。
僕はこの高校に入ってからずっとずっと1人な気がしている。
孤独な気がするんだ。
先月に転校してきたばかりだからしょうがないっちゃ、しょうがない話でもあるんだが、やっぱり高校生活はエンジョイさせたい。
…そんなことを思いながら僕は今お弁当に箸を入れる。
毎朝毎朝母が作ってくれるのだが昔から中身が変わらないのはそうだ。
周りはグループになって食べたり、なんてしているが僕はなぜか入る勇気がない。もともとそういう前に立つタイプではないためそういうのはすごく苦手だった。
僕は話す人もいないため窓の外の風景に目を向けていた。
空は青くて綺麗だ。
そして桜の木も徐々に花を咲かせているようだ。
向こうのほうの丘公園の緑も綺麗だし、仲良く手を繋ぎ、互いに笑い合う親子の声が聞こえる。なんだかすごくいいものを見たような鮮やかな気持ちになった。
すると僕の後ろから声がした。
『 外って自由でいいよな 』
僕は後ろを振り返るとクラスメイトの松村がいた。
「 わかる、なんかいいよね 」
『 なんかってなんだよ 笑笑 』
「 んー、なんか、心が純粋にさせられる気がする 」
『 純粋か、いいなそれ 』
「 だろ? 」
『 お前、お弁当美味しそうだな! 』
「 え、 」
『 ん? 』
「 なんかそんなこと言われたことないからなんて答えたらいいんだか、笑 」
『 その卵焼き一つくれよ 』
「 あ、おう 」
そういうと松村は僕のお弁当の中から一つ卵焼きを摘んだ。
僕は気になって味を聞く。
「 どう、? 」
『 美味い 笑 』
「 よかった 」
『 仲良くしよーぜ 』
「 もちろん 」
僕たちの友情を繋いだ一つの卵焼きの話。
4/3 [ 一つだけ ]
詩『1つだけ』
1つだけ
何でも願いが叶うなら
永遠の
命をくれって言うでしょう
1つだけ
何でも願いが叶うなら
あの人を
生き返らせてと頼むかな?
1つだけ
何でも願いが叶うなら
いくつでも
叶える魔法をくれ!と言う
1つだけ
いちばん大事なものは何?
生き甲斐さ
生きてて良かった…と思いたい
「一つだけ」
三択の問題で、答えは一つだけ。
「じゃあ残りの二択はどうなるの?」
「さぁ。ただのハズレじゃないですか?」
「うーん。それは、可哀想?」
「答えの一つ以外には、普通誰も興味ない。」
「そうだね。でも僕は残りの選択肢を見てみたいんだ。」
1つだけ言うなら
私の言葉は自分に酔っている
1つだけ言うなら
見返すのも心苦しくなる
1つだけ言うなら
見苦しくても、心からの叫び大事にしたい
題 1つだけ
1つだけ来世に持っていけるとしたら何をもっていくかな?
私は家でボーッとしながら考えていた。
でも、一瞬で結論が出る。
そう、それはお兄ちゃん!
「幸」
私は満面の笑みで振り向くとお兄ちゃんの腕に飛びついた。
「私がずっと独占したいな〜」
「幸ってば、何言ってるの」
苦笑するお兄ちゃん。
だって好きなんだもん。
恋愛ってわけじゃないけど、誰にも取られたくないって思ってしまう。
だから、もし私が一つだけ来世へ連れていけるならお兄ちゃん。
来世では、どんな関係で産まれるか悩むところだけど、とりあえず、ずっと一緒にいたいな!
「あの頃の願い」
あの頃、ひそかに願っていたことは、ひとつだけだった。
絶対に、叶うことがないって、わかっていたから、神頼みもしていない。
人生何があるかわからない。
一年後はどこにいるか、何をしているか、わからないような、そんな年頃になった私たち。
住んでいるところも、立場も変わってしまえば、考え方だって変わってしまう。
もう二度と会うことすら出来ない子もいる。
あの頃に願っていたことは、恋愛成就でも仕事のことでもなくて、ただ、ずっとみんなとこうしていたい、ということだった。
絶対に叶うことのない願い。
だけど、あの頃、なによりも大切だった。
──── 一つだけ
1つだけ、
1つだけ、願いが叶うなら
好きな人に会いたいと思う。
またばったり会って
あの時、伝えられなかった気持ちを
お話できますように。
...2つになってしまった。