『麦わら帽子』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
また、来年も一緒に来よう。
彼女が笑う
釣られて僕も笑う
麦わら帽子が風に揺られて影を落とす
来年も、その先も一緒に
麦わら帽子/夜凪
麦わら帽子
麦わらの~♪
帽子の君が揺れたマリーゴールドに似てる~♪
この曲好きなんだよね~
流れ星を見に行こうよ
明日の夜
こっそり家を抜け出して
角のところで待ち合わせて
お気に入りのワンピース
いつものジーパンとTシャツ
自転車に乗って、丘の上までいこう
あの原っぱに 寝転がって
飽きるほど 星をながめよう
次々に流れてくる星屑たちに
すっかり感心してしまうんだ
この夏が永遠につづきますようにって
そっと星に願いをかけてしまうぼくを
どうか赦して
麦わら。
今日のお題は麦わらかぁ。
煙草をふかしながら、
どうしたものか、と悩んだ。
小生の時代、というか現代において
麦わらと言えば、某海賊漫画の主人公が
余りにも強く思い浮かぶ。
数年前なら、マリーゴールドと言う曲の
サビの出だしなんかもそうだろう。
そもそも現代において、
身近では無い、と思うのだ。
都市部から外れれば、農作業に従事する
ご年配方々が身に着けている事もあるだろうが。
‥‥‥麦わら麦わら麦わら。
いかん、ゲシュタルト崩壊してきた。
今日は、何にも浮かばないが
ここを観ている人なら、
そういう日もあるよね
と、優しい気持ちで
いてくれている事だろう。
無いのだ、麦わらで作れる話が。
白いワンピースの女の子の話とか
祖父の話とかが浮かんだが、
どれもピンと来ないから仕方ない。
ここに至るまで、何度も推敲しては
何回も全部消しているほどだ。
もう仕方ないから
夏の季語という事で、
俳句でも詠んでやろうか。
それで今日は、終わりにしよう。
‥‥‥いや別にノルマとか無いし、
思いつかないなら黙ってろよ、
とも思うが、
後でこの苦悩を読み返すのも
悪くない、とも思う。
もうこの2時間ばかしの
苦悩を、稚拙な俳句で飾ろうじゃないか。
んんっ
麦わらを
目深に被り
見失う。
夏の夜の
苦悩に満ちた
黒歴史。
明日頑張ろうね。
麦わら帽子をかぶって、虫取り網と虫かごを持って。
あの夏の、少年だった頃の思い出。
「麦わら帽子」
麦わら帽子が飛んでいた。
ひらりひらりと風に舞い、地面に落ちてしまいそうになった瞬間。
小さな手がそれを拾う。
少年は数秒その麦わら帽子を見つめ、持ち主は誰かと周囲を見回した。
小学一年生程度の少年が、美しい青空の下、向日葵畑の近くの無人駅で麦わら帽子を持っている。
傍から見ればなんとも絵になる光景だった。
キョロキョロと周りを探す少年の目に、一人の女が写る。
白の夏らしいワンピースに、麻でできたショルダーバッグを肩にかけている髪の長い女。
夏の似合う美しい女であったが、少年はそんなことよりも帽子の持ち主を見つけられたことに歓喜していた。
周囲に人間は見当たらない。つまり麦わら帽子この人のものだと判断する。現に女は首を回して何かを探す素振りをしていた。
「はい、お姉さん!落としたよ!」
駆け寄って麦わら帽子を届ける少年の笑顔は太陽の如く明るかった。
女は笑顔で帽子を受け取る。
「ありがとう。良い子ね。」
その日、その夏の暑い日。
一人の少年が、女と共に姿を消した。
麦わら帽子
夏休み 蝉の声 少しだけやけた肌
日が暮れるまで
貝殻を拾い集めたり
砂浜を駆け回ったり
畑のお手伝いをしたり
ぼんやりと記憶をたどってみる
どこへ行くにも一緒だった
妹とおそろいの麦わら帽子
いつから被らなくなったのだろう…
カラリ…グラスの氷が溶けて
窓の外の陽射しに目を細める
麦わら帽子
あの夏の記憶をたどる
麦わら帽子をかぶった子どもの目の前には
草むらが一面に広がっている
黄色い光が射して草の匂いを風が運んでくる
すべてが眩しく何とも幻想的な風景だ
日が暮れるまでこの風景と同化していたい
灼熱の空の下。風に煽られて飛ばされたのか、大きな麦わら帽子が、足元にコツ、と当たった。
「はぁ…っ…はぁ…よかっ…た…拾っ、てくれて…助かっ…た…」
全速力で追いかけてきたようで、息が上がっている幼馴染み。
「これ、おまえの?ほら。飛ばされないよう気を付けろよ」
拾ったそれを、彼女の頭へと被せる。
「ありがと!これ、大事な帽子だったから失くさないでよかったよ」
それはそれは、嬉しそうな笑顔で言うものだから、少し気になって訊いてみた。
「へぇ。誰かからのプレゼントか?」
「うん!お婆ちゃんが編んでくれたの!すごいよね!」
「……お婆ちゃん?」
「うん。お婆ちゃん。…どうしたの?」
そうだ、こいつはお婆ちゃんっ子だった。
「…なんでもない。そんな大事なら、こんな風の強い日に被ってくるなよ」
「でも、はやく被って出掛けたくなっちゃったから。それに、夏くらいしか、被れないし…」
「それで大事な帽子飛ばされて失くしたら、元も子もないだろ。お婆ちゃんも折角編んだ帽子失くされたら悲しむぞ?」
「それはイヤ!お婆ちゃん悲しませたくない!」
「なら、今日みたいな日は被らないこと。わかったか?」
「はーい…」
全く、世話の焼ける幼馴染みだ。
彼女と歩いていると、いきなり彼女の麦わら帽子が宙を浮いた。
風が強かった。デートの日としては、少し気分が下がったけど、彼女と一緒に歩くと、気分なんかすぐに元通りになった。
車に注意しないとね。と彼女は可愛い笑顔で言った。
僕は、彼女が大好きだ。
もっとデートしたいな
でももう叶わないのかな
彼女が被っていた麦わら帽子が宙を浮いた。
車に跳ねられ宙に浮いた
人を傷つけた言葉で
私を救える言葉など紡げるはずもなく
あの時の罰だとでもいうように
地獄の中を歩いている
麦わら帽子
背の高いひまわり畑の中、
ほぼ毎日麦わら帽子を被った君の背を追いかけていた。
背中をタッチすれば麦わら帽子をもらい、
今度は僕が追いかけられる番。
そうやって小さい頃は君と遊んだ。
ひまわり畑と同じくらいの背になった頃、
僕は麦わら帽子を被らなくなった。
麦わら帽子は君の物になり、
純白のワンピースととても似合う。
ひまわりより、太陽より眩しい君の笑顔は今でも覚えている。
ひまわり畑よりも背が高くなった今、
君はあの麦わら帽子を被らなくなった。
新しい麦わら帽子を被り純白のワンピースを着て笑う
その姿は昔と変わらない。
昔の麦わら帽子は...
「パパー!ママー!」
ひまわり畑より背の低いところになった。
太陽より眩しい笑顔が僕の隣で輝く。
2人もいると眩しいが、それが幸せなのだろう。
語り部シルヴァ
「あっ…」
君が被っていた帽子が風に流されていく。
二人で追いかけてもまた遠くへ飛ばされ
「全然追いつけない 笑」
『ね、早く風止んでくれないかなぁ』
そうは言ったものの、こんな時間が楽しくて
君とならどこまでも行きたいな。なんて
ある夏の一時
【麦わら帽子】*65*
今年買いました♪
柔らかい感じの好みのカタチに出会ったので
麦わら帽子といえば…#マリーゴールドだよね
ワンピースに合う麦わら帽子はまた違うんだぁ~
服に合わせて帽子選ぶのも楽し〜い
※麦わら帽子
最後に見たの いつだっけ?
この酷暑で麦わら帽子の意味を問う
↓日記
止まらない咳に効いてるか不明の薬
ついでに内蔵冷え過ぎ問題が既に1ヶ月
軽くストレッチするだけで激しく咳き込む
ストレス発散とは???どうやれと??
寝転んでいるのが1番楽なのは咳き込まないから
そんな事してたら体力落ちるの知ってるけど
咳き込みすぎで吐くくらいなら……って
悪循環に入ってるのはわかっているが
せめてお前は効いていますか腹巻よ
「麦らわ帽子」
毎年夏休みには
田舎に遊びに行っていた
おばあちゃんと一緒に畑に行って
なす、きゅうり、トマトなど…
いっぱいとって楽しんだ
麦わら帽子ごしの、あの笑顔
優しくて大好きだった
川で冷やしたトマト
一緒に食べたな…
おばあちゃんの家では
すごく穏やかで優しい時間が流れてた
私もあんな優しい顔で笑う
おばあちゃんになれたらいいなぁ…
笑う君
麦わら帽子
堂々と
君が自分を
魅了する頃
麦わら帽子
麦わら帽子を被って
無邪気な笑顔を見せる君に
惚れてしまいそうだ
「麦わら帽子」
という妄想ですね。
⬆この1文を文章に入れたら
台無しなのであとがきに書きました。
私は麦わら帽子はあまり被りませんね...
というか帽子もあまり被りません(笑)
首掛け扇風機をよく使います。
お出かけするときの大抵は、出かける直前に
「あれ、ない!これもない!」
とドタバタし始めるので
帽子の存在を忘れます。
お出かけ中にから思い出すこともありません。
家に帰ってきてから思い出すこともありません。
そして時間が経ち、自分の帽子を見つけたら
「あ、自分の帽子あったんだった」と
やっと思い出します。
麦わら帽子
麦わら帽子はいまや麦のわらではできていない。プラスチック製も珍しくはないし、自然材料だって木材系ヤーンやペーパーヤーンだったりするのだ。…という知識があるからって麦わら帽子は作れない。私の目の前で、魔法のように麦わらが編まれてゆく。…たぶん、きっと、ひいおばあちゃん。私のひいおばあちゃんは明治生まれで平成に亡くなった。ひいおばあちゃんは稲わらで筵を作る技能で表彰されたことがあるんだって。ひいおばあちゃん麦わら帽子作ってと適当に仏前で言ったのがこんな結果を生むとは。私はお盆の仏前で出来上がったばかりの麦わら帽子を持て余す。
『麦わら帽子』
私は歩いていた。何もない灰色の景色の中を、ただひたすらに進んでいく。息が切れても、歩みを止めることはできなかった。一種の強迫観念に似た思いが、私を突き動かしていた。
やがて、黄緑色の立て看板が見えてきた。私は足を止める。この先は危険だと、私の第六感が告げていた。
立て看板の先には、緑色の世界がある。緑といっても、様々な明度と彩度を持つ、何種類もの緑系の色を散りばめた世界だ。綺麗で、何だか興味を惹かれるけれど、この先へ行ったら戻れないという確信があった。
私は踵を返し、元の場所へ戻ろうとした。だが体が動かない。踵が地面に張りついてしまったように重く、一歩も進めない。
背後から、柑橘系の香りが漂ってきた。どこかで嗅いだことのある香りだな、と考えていると、誰かが私の横を音も立てずに追い越していった。麦わら帽子を被った少し猫背な後ろ姿は、見覚えのあるものだった。私は思わず、その後ろ姿に呼びかけた。
「ちいちゃん!」
相手は振り返った。そして、麦わら帽子の下から冷たいような優しいような不思議な笑みを覗かせ、再び背を向けた。
「待って。まだ行かないで!」
呼び止める私の声が聞こえないかのように、相原千奈は先へと進んでいく。追いかけようにも、私の足は変わらず動かなかった。麦わら帽子の後ろ姿が遠ざかる。
やがて、焦りと恐怖に支配された状態で私は目を覚ました。
いつもの夢だった。私と同じ精神科デイケアに通っていた相原千奈が画家デビューした頃から、繰り返し見始めた夢。この夢を見る原因は自分でも充分に理解できていた。
先を越されたことによる焦りと、取り残される恐怖感。そして、相原千奈への羨望と僅かな嫉妬。
絵を描き始めたのは私の方が先だった。しかし、私が呑気に雑誌のモデルなどをデッサンしている間に、相原千奈は猛烈な勢いで私には理解できないような複雑な抽象画を量産し続け、やがて私を追い越していった。相原千奈はデイケアを去り、取り残された私は今でも雑誌のグラビアを写している。
先日、何度目かの個展を開くことになったと言ってデイケアに挨拶に来た相原千奈は、もう私が知っている「ちいちゃん」ではなくなっていた。芸術家としてのオーラと、経験や実績に裏打ちされた確かな自信を手に入れた「ちいちゃん」は、障害者アーティスト「相原千奈」となって私たちの前にいた。その時に感じたショックは、言葉にするには大きすぎるものだった。
「ちいちゃんの絵、私には未だによくわからないんだよなぁ」
その口癖が板についてから、もう何年になるだろうか。本当は私だって理解している。私の感性が鈍いだけなのだ。相原千奈の絵は、私のそれにはない力を持っている。そうでなければ、何度も個展を開けるような画家になんて、なれないのだ。
のろのろとベッドから起き上がり、朝食を取って身支度をする。今日も平凡で平和な一日が始まる。デイケアに持っていくバッグの中には、古い雑誌から切り抜いたモデルのグラビアが入っている。夢の中で会った相原千奈のように、麦わら帽子を被って冷たく微笑む女性モデルのグラビアだ。
玄関前で待機していると、デイケアの送迎車が私の前に停まった。運転しているスタッフが、笑顔で声をかけてくる。
「坂野さん。おはようございます。今日もよろしくお願いします」
私は普段通りの平和な笑みを浮かべ、それに応えた。
私はきっと、相原千奈とは違うのだ。才能のない精神障害者の生活なんて、所詮こんなものだ。