『高く高く』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#71 高く高く
[翼]
もっと高く飛びたくて、
より質の良い翼を求めてやまない。
でも、質の良い翼には、
質の良い対価を求められて、
未払いが続くと見放される。
それでも尚、高く飛びたくて、
何とかコスパの良い翼に飛びつく。
やがて、高く飛ぶことに飽きて、
身の丈にあった翼を選ぶ。
人生って、こんな感じかな?
もっと高くと望んでいた場所へ来た
全く違う景色なのだろうとは思っていた
確かにこれは見上げるだけでは見られない景色だ
けれど今にも崩れそうな足場
雨風、雷に煽られる恐怖
見渡す限り誰もいない孤独
急に足が震え出した
自分が望んだ景色はもっと人で溢れていたはず
なぜ自分は今ここにいる?
足元を見てくらりと眩暈がした
重心がずれて体が傾く
自分は空へ投げ出された
ようやくこの恐怖から逃れられる
そう思うと自然と口角が上がった
地上へ着くにはまだ遠い
『高く高く』
こんなに背が高くなるとは、思いもしなかった!確かに足は大きいかなり大きいなぁ〜とは思ってはいた。
やっぱり大きくなった、それもこんなに背が高く!
首が痛いのよ、話す時この孫たちは、!
幸せの音よりも壊れる音が聞こえる。
ほら耳をすましてみてごらん。
君は言い出したら聞かないし人をコントロールしようとして支配してるだよ。君はこのまま。命を人なんだと思っているの?
君が偉いじゃない君が凄いじゃない君は見下してるだけ。
人を命を言葉やと行動で。
そんな君と私は……。
お互いに幸せになれないね。
お題 高く高く
R6.10.15
息がし辛い毎日。
呼吸が揚がってゆく。
気持ちの先には不愉快な会話で
人を上から見上げる意見バカり。
人を晒す言葉で罵り合う。
そこには私が居ても居なくても
全くの意識は私の世界には
変わらない時間と時間を
達成できない事由を不躾に言葉
人のせいにして見下して生きていないと
そんな近所の近くには
人の呼吸を金銭や言葉で晒し合う
仲間じゃないし、
何でもないんだけど
ずっっと心が痛い。
ずっと痛みに耐えなくてはいけない状況。
呼吸しづらくて息ができないみんなには
その個人的監視が
痛みは無いのか。
その人を誹謗する事で自慢しかないのか
その痛みが分からない人には
私が居る意識も
何かが厳しく見届けなければいけない
そんな大人がたくさんいるのか
恥ずかしくないのか
心は泣いていないのか
貴方はそれが痛くないの
その涙を誰も救わなくなってしまうのに
私がいる場所には
その隣人の監視が毎日だよ。
高く高く居たいのは
人を責めたり攻撃する事を当たり前に
行ってきた人を他人をひとを
何がその人に残るのか
仲間も友達も親友も
お金で動かして来たじゃないか。
お金を使って嘘の理由を述べたじゃないか
じゃあ、僕らはそのお金で人を動かす人を
風のように捉えなくなるようにしないと
気が付かないじゃないか
自分自身の痛みには酷く訴えるのに
大切な家族にも
傷や哀しみを与えて
その人は
それを当たり前だという。
親しい人にお金を使って動かす事も
自分自身は偽物の痛みがあると
何が足りないか。
そんなに悪いことを考えられるなら
たった一人で
誰も自分自身に対してお金以外で
動いてくれなくなっていることも
それを抱えても
私達は 今、
この場所で高く高い大きな勇気を
大きな旗を建てたよ。
お題 高く 高く
書けなかったので思いついた時に書けるように...
「あ」
風船が飛んでいる。空高く飛んでいる。
きっと誰かがうっかり手を離しちゃったんだ。真っ赤な色の風船。
あの風船は何処に行くのかな。何処まで高く飛ぶのかな。
私のこのもやもやも全部持っていってくれればいいのに。
いつからだっけ。もやもやの正体が分からなくて気持ち悪いの。
考えたって分からないからいい加減手放したい。
「ああ風船が」
声のする方に視線を向けると同じ学校の男の子がいた。
男の子も私と同じ風船を見てる。
こんなところでひとりでなにしてるんだろう。
なんて私も人のこと言えないけど。
男の子は私に気付かないまま反対方向に行っちゃった。
またひとつもやもやが増えた私は踵を返して歩きはじめた。
#47 高く高く
#高く高く
高く、昇っていく
あの光は彼女に届くのだろうか
彼らに見えるのだろうか
答えはわからない
私の『世界』は終わるけれど
それでも
届けばいいと
見えたならいいなと
私は
その、震える手を宇宙に伸ばして
目を閉じる
『高く高く』
背の高い父に肩車された事を未だ覚えている。
いつもよりも何倍も高い位置から見る地面はとても遠くて、いつもよりも何倍も高い位置から見る天井はとても近かった。
遊園地で父に肩車された事を未だ覚えている。
いつもよりも何倍も高い位置から見る観覧車は少し小さくて、いつもよりも何倍も高い位置で見る人の姿は、とても小さかった。
野原で父に肩車された事を未だ覚えている。
いつもよりも何倍も高い位置から見る草花はビーズのように見えて、いつもよりも何倍も高い位置から見る大空はもっと広く見えた。
あの時私は、手を伸ばしたはずだ。手を高く高く伸ばして、空を触ろうとしていたはずだ。空は私が思っているよりも何倍も高いらしい。
あの青にはどれだけ高く手を伸ばしたら届くだろうか。
あの高い高い空は、どこから始まるのだろうか。
そんな事を思っていたことも覚えている。
高く高く
あとちょっと、手が届きそうで届かない。
んんーと唸りながら、必死に背伸びをして、腕を伸ばす、俺。
あ、届いたかも、なんて。
目的の本に手が届いた気がした瞬間。
体勢を崩した俺は、床に打ち付けられるのを想像して、目をきゅっと瞑る。
……けど、体が打ち付けられる気配は無い。
その代わりに、俺の体をぎゅっと逞しい身体が受け止めてくれていて。
シャンプーだろうか、柔軟剤だろうか、わからないけど、甘い香りがする。
俺が恐る恐る、目を開けると。
「無理しないで、脚立使えば良いのに」
と、皮肉なようなことを、俺の体を受け止めたヤツが言うから。
「うっせ、あのぐらい届くと思ったんだよ」
と、負けん気の強い俺が、跳ねるように言葉を返せば。
その身長でねぇ……なんて、助けてくれた男の目線が語っていた。
「良いだろ、俺のことなんかほっとけよ」
そう、俺が居心地の悪さから、その場を立ち去ろうとする……けど。
俺は足を止めて、ヤツへと振り返る。
そして。
「……まぁ、その、さっきは助かった、ありがと」
と、一応礼を言っておけば。
「へぇ、意外だね。キミ、どう見ても不良クンって感じなのに、お礼が言えるんだ」
それに、図書室に居るだなんて、本好きなのも面白い、なんて。
黙って聞いてりゃ、失礼じゃないか、コイツ。
「不良が図書室で本読んでじゃ駄目なのかよ」
そう、イラっと俺が返せば。
目の前の彼はニヤリと笑って。
「いいや、良いと思う。少なくとも俺はキミのことが気に入ったよ」
なんて言って、ズイズイと近づいてきたかと思ったら。
俺を本棚の端へと追い詰めてきて。
俺はヤツから逃げられない状況だ。
……気に入ったって何だよ。
俺はそんなヤツを、負けじと見上げて睨んでやるのだった。
End
高く高く
志しだけは
高く持っていたい
ほら、空に輝くあの星に
届くように
高く高く
どんどん高く上がるこのしゃぼん玉のように私の恋心も高く遠く飛んでいけばいいのにな
…あ、弾けた
━━━━━━━もっと高く。
自分の身長よりも高く。
あの子の身長よりも高く。
家の屋根よりも高く。
学校の屋上よりも高く。
あの大きなビルよりも高く。
もっと高く。高く高く………飛んでゆけ。
しゃぼんだまとんだ やねまでとんだ やねまでとんで
………………壊れて消えた。
満たされない思いがある時はね
食生活を見直してみたらいいよ
お米を研いでお味噌汁を作って
続けてみると分かるよゆっくり
時間をかけて味わってごらんよ
身体も心も変化してゆくよ必ず
疲れたら休むことも忘れないで
飛び立つ為に大切なことだから
『高く高く』
高く空を駆けて、何も考えずに舞っていたい
考えるのに疲れた私は、そんなことを考える
私の心はいつだって疲弊し、逃避する
頭の中の私はきっと開放感に満ちていて、素敵なんだろう
忍者は、
毎日成長する植物を飛び越えることで、
ジャンプ力を鍛えたという話を父から聞いた。
子供の頃の私はその話に感化され、
母がプランターに植えたローズマリーを
毎日飛び越えた。
だが、
ローズマリーも私のジャンプ力も
それほど早くも高くも成長せず、
飽きてしまった。
大人になって、
忍者が利用した植物は麻だという話を聞いた。
…そりゃ、
すくすく上に伸びる植物でなきゃ意味ないな。
子供達にもその話をしてみようか。
私より高く、飛べるように。
近くにある神社で秋祭りがあった。
お神輿 露店が出る
子供の頃は楽しみだった。
涼しい風と澄んだ青空 空高く舞う赤
トンボ…
何故か今はお神輿 お囃子が騒々しく
感じてしまう…
季節を楽しむのが難しくなったのか、
私に余裕が無くなったのか…
高く高く
ただ金と
時間は金なり
ぼられた時間は
高くつくのみ。
高く高く
魔法が使えるなら、何を望みますか?
私は空を飛んでみたい。
ほうきに乗って高く高く自由に飛んでみたい。
幼い頃見た、赤いリボンの見習い魔女のように、ほうきに乗って知らない国に行ってみたい。
パスポート?ビザ?言語?ミサイル迎撃システム?
そんなの魔法でどうにかなりますよ、多分。笑
「物価と、高層建築物と、煙と正確性と、ゲームソフト単品の価格と……?」
天高く、朝の寒さが気になり始める秋。「高く高く」など何のネタで物語が書けようか。某所在住物書きは天井を見つめ、今日も今日とて途方に暮れた。
相変わらずである。いつものことである。
アプリのお題をこなすごとに、「書きたい」の質が、己の納得するレベルがインフレを続け、今では書いて消して書いての寄せ波引き波。悶々である。
「……オークションも段々、高く高くよな」
ところで緑茶は、抽出温度を高く高く、100℃に近い状態にすると、渋味がでてしまうらしい。
事実だろうか。 素人なのでよく分からない。
――――――
同じ職場の同僚に、付烏月、ツウキっていう、お菓子作りが最近トレンドなひとが居るんだけど、
今日は職場のデスクで神妙な顔して、時折スマホを見ては誰かにメッセ送ってる。
たまに、素っ頓狂に口開けて、首を傾ける。
あるいは高く高く、視線を上に向けて、天井のどこかを見てる。 どうやら何かあったらしい。
「いや、うん、『何か』っちゃ『何か』かなぁ」
付烏月さんは言う。
「なんか藤森のやつ、昨日の夜からダルいって」
藤森先輩は付烏月さんの友人だ。
そして今年の2月まで私と一緒の職場だった、私の長い長い仕事上の付き合いの先輩だ。
昨日の夜からダルい?
最低0℃でも眉ひとつ上げない先輩が?
「寒暖差疲労」の「か」の字も匂わない先輩が?
「ダルいらしいよ。寒さ耐性マックスな藤森が」
「風邪?インフ?」
「風邪もインフルも、コロナも完全陰性だって」
「じゃあ、やっぱり寒暖差?」
「それも違うって。今はダルさが落ち着いてるから、近所の稲荷神社に向かってるって」
「ふーん。
……いなりじんじゃ?」
「昨日、車にはねられた狐に手を合わせてから妙に肩が重くて、髪が引っ張られてる気がするって」
「くるまにはねられたきつね」
「狐憑きって、ホントにあるんだねー」
「きつねつき」
ピロン、ピロン。 付烏月さんのスマホに、藤森先輩からのメッセと思しき通知が来る。
そのたび、付烏月さんがカックリコックリ、首を傾けては信じられないって顔をする。
きつねつき、狐憑き。
先輩は花が、特に日本在来・固有の花や山野草が大好きで、近所の稲荷神社にちょくちょく、センブリとか野菊とかを撮りに行ってる。
その稲荷の匂いに、はねられちゃった狐の幽霊がくっついてきたとか? いやまさか?
今は科学万能説の黄金時代な令和だよ??
ほわい、じゃぱにーずコンコン?(こやーん)
「まぁ、都会の中で哺乳類のロードキル見るなんて、しかも自分が写真撮りに行ってる神社の眷属のを見ちゃうなんて、そりゃ心も沈むよね」
しゃーない。しゃーないよ。
付烏月さんは席を離れて、急須にリーフタイプの紅茶を入れて、熱湯をダイレクトにイン。
「藤森は特に優しいから。ショックだったのかも」
精神医学的な効果は少ないだろうけど、あいつの心がお祓いで、少しでも落ち着くと良いねぇ。
付烏月さんはそう言って、デスクに戻ってきて、私にスマホのグルチャ画面を見せた。
稲荷神社の神職さん兼先輩がよく行く茶っ葉屋さんの店主さんが言うことには
ロードキルされた狐の霊が先輩にしがみついてて、
髪で毛づくろいごっこしたり「おなか空いた」ってギャンギャンくぅくぅ甘えたり、
高い高い視線から見る世界が珍しくて無理矢理先輩の肩に乗っかるから、先輩は今ダルいらしい。
先輩。せんぱい。 令和に戻ってきて。
悪い宗教に勧誘される前に戻ってきて。
まぁ、先輩自身は神主さん兼茶っ葉屋店主さんのハナシ、話半分程度にしか聞いてないらしいから、
先輩が突然私や付烏月さんに、稲荷コンコンじるしの壺を売りつけたり、先祖霊ガーとか言い始めたりは、確実に、しないと思うけど。
でも、先輩。 令和に戻ってきて。
「お祓いと弔い中の藤森、お見舞い行く?」
付烏月さんが、紅茶の入ってる急須を、高く高く掲げると、琥珀色のいい香りがマグカップに落ちた。
「パス」
私は断ったけど、藤森先輩の様子を稲荷神社に見に行った付烏月さんが証言するには、
狐の霊はちゃんと稲荷の神様のところに昇ってったし、藤森先輩は嘘みたいに元気になったし、
神社宿泊者向けに用意された料理はバチクソ美味しくて心魂の疲労にバチクソ効く気がしたし、
なにより、そこそこの、お値段だったとか。
なお隣のお座敷がすごくお酒くさかったし、どんちゃん騒ぎになってたらしいけど、
誰と誰が大宴会をして、どれだけの量を飲んでたかまでは、分からなかったらしい。