『風に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『風に乗って』
風に乗って、便りがやってくる。
春から夏へと季節の変わりが、やってくる。
甘くふわりと香る桜は散りゆく、
青く瑞々しい太陽の香りが迎える。
朝から昼へと、
時間が過ぎ行くように、季節は流れていく。
風に乗って、わたしは季節を知る。
——あぁ、もうすぐ夏が来るのだ。
……そして、寝過ごして真っ暗な空を見ながら途方に暮れるのだ。
「やっべえ、休日一日寝て過ごしちゃったよ……どこにも行けねぇ」
おわり
風に乗ってスイスイと空をとんでいる。
ああ、なんて気持ちがいいんだろう…
フッと意識が浮き上がり、目が覚めた。
こんな穏やかな朝を迎えたい。
101 風に乗って
風に乗って
伝えられたらいいのにな
誤解してるあの子に
遠く離れたあの人に
ありのままの
正直な
まっすぐな
この思いを
(二次創作)(風に乗って)
風に乗って地面を蹴れば、ぐるんぐるんと遠くに飛んで、目的地目掛けてくるりと着地。牧場主マールは、特に必要がなくても飛び跳ねて移動するのが好きだった。理由はシンプルで、その方が楽しいからというもの。他に、飼っている牛や羊たちの上をぴょんぴょん飛び跳ねるのも面白くて好きだ。皆マール一人が踏んだところで何も言わないし気にもしない、おおらかな子たちばかりというのもいい。
ここ、そよ風タウンは、一年を通して風の吹く、風に愛された街だった。
「まるでたんぽぽになった気分」
ついつい鼻歌も出てくるというもの!マールはついつい、気分の赴くままにまたジャンプしてしまうのだが。
「たんぽぽは自分から跳んだりしない」
いつの間にいたのか、低い声が聞こえて振り返れば、行商人のロイドだった。
「やだ、聞いてたの」
「誰かに話すような声量で独り言を話していたのはマールだろう」
誰かと仲良く話しているところなんてまず見ない、見た目はそれなりに整っているがゆえに却って怖いところもある、それがロイドに対する一般的な印象だ。フェリックスの縁でこの街に来て、衰退する風のバザールを一人で盛り上げている功績は誰もが評価するが、個人的にはやや近寄りがたいところがある。一方マールは彼を全く怖がらないどころか、人懐っこく関わっていた。
「それで、何か御用?」
明るく朗らかに可愛らしく尋ねるが、ロイドは真顔のまま。
「別に。また能天気なことを言いながら飛び跳ねていたのが、目に入っただけだ」
「そう?」
話しかけられたから思い出したのだが、こちらはロイドに用事があった。マールは彼の目前まで飛び跳ねると、いつも持っているバッグから、質の高いミスリル鉱石を出した。
「これ、すご」
「また素潜りしたのか」
自慢したかったのに、咎めるような呆れるような物言いが返ってきて、マールはしゅんとする。確かに川に飛び込んで見つけたが、こんな宝物が見つかるかもしれない行為、そうそうやめる気はないのだ。
空を飛びたいと願っていた。
行きたい場所に自由に行ける、そんな翼が欲しかった。
風に流されるまま、あてもなく彷徨うのでも構わない。
暗い色しか知らないあの空の、別の色を知りたかった。
遠い昔、母の先祖に妖がいたらしい。
妖と人から生まれた子の多くは、太陽の光に耐えきれず生まれてすぐに死んでしまったという。
今では妖の血の影響はほとんど弱まっているが、ごく稀にその血を濃く受け継いだ『先祖帰り』の子供が生まれてしまうのだと。
青空の下へ出る事が出来ずに泣く幼い私に、祖母はどこか悲しい瞳をして話してくれた。
空を飛びたいと思っていた。
風に乗ってどこまでも高く飛び、憧れた青空に解けてしまいたいと、そう思っていた。
思っていたはずだった。
「また変な事考えてる」
「考えてない」
「嘘つき」
隣に座る彼が、困ったように笑う気配がする。
それにあえて気付かないふりをして、流れる星々の輝きを声もなく見つめていた。
彼は知らない。
画面越しでしか知らない空の青に、ずっと焦がれている事を。
取り残される独りの時間に、静寂に怯えて、終わりを願っていた事を。
あの日。あの祭りの夜に、
『花火が見たいのか?なら、こっち』
そう言って躊躇いもなく彼が差し出したその手に、泣くのを必死で耐えていた事を。
きっと何一つ彼は知らない。
それでも彼は、ずっと欲しくてたまらなかった言葉や温もりを与えてくれるのだろう。
「ありがとう」
「気に入った?なら、また連れてくる」
「…約束?」
「ん、約束」
繋いだままの手で、器用に小指を絡めて約束する。
何気のない約束にすら、泣きたいくらいに幸せを感じでいる事を、彼はいつか知るのだろうか。
ずっと、空を飛びたかった。
けれど、
この繋いだ手がいつか離れるその時までは、地に足をつけたまま、彼のそばでその温もりを噛みしめていたかった。
20240430 『風に乗って』
いい風が吹いてきたら、それを逃す手はないと思うけど、どんな風に乗るかは見極めが必要。
偏西風や貿易風にうまく乗れたら、フライト時間が短縮できる。
春一番や青嵐に乗ったら、風雅な人と思われるかな?
波風や先輩風は、煙たがられるかもしれない。
(風に乗って)
母方の田舎ではみっともないことなんかを「ふうが悪い」と言ってました。
風に乗って
何処へでも飛んでゆけ。遠く。ただ遠くに。私の代わりに。
どこにも行けない私の代わりに。いろんなものを見て聞いて感じて。時に触れ合って。綺麗なものを見て。時に見たくない、目を覆いたくなる様なものも見るだろうけど、めげずに。
私にできないことを。
混雑はなく
足腰に負担なく
運賃も要らず...
風に乗って
どこまでも遠くに行けたら...
控えめに言っても
最高だろうね
《善悪》《生きる意味》《刹那》
それを定めるのは、いつの時代も人だ。
神が定めたからでも無く、法が定めたからでも無い。
「殺人は善いことだ」
そう神が言ったとて、それをそのまま受け入れる人もいれば、否定する人もいるだろう。
それはそうだろう。
命を奪われるのは、人々であっても神々ではない。当事者になることすらない神がそう言っても、人はその決断を嗤う。
お前は何も知らないな、殺される人の気持ちがわからないからそう言えるのだ、と。
「お前は間違っている、殺人は罪であり悪しきことだ」
そう人は神を否定して、結局のところ善悪を自ら定めるに至るのだ。
法で殺人を善としたとて、同じことが起こるだろう。
法を定義した者は実際にそんな環境に至ったことがないからそう言えるのだ、と人々はそう考える筈だ。そうなれば矢張り、人によって殺人を悪とされるのではないだろうか。
生きる意味もまた、それと似たことだ。
誰かがその生を求めるが故に、生きる意味は生まれる。
その生を認めるが故に、生きることができる。
「お前なんていなくなってしまえ」
その言葉一つで死を望んでしまう人もいるだろうし、そんな言葉なぞ知ったことかと無視する人もいる。
つまりはそういう事なのだ。
たったその時に世界に発された言葉が、誰かの生の在り方を変えてしまうこともある。その一方で、たったその時の言葉なだけだとして生の在り方の変わらないこともある。
一刹那の気の有り様で人は変わることも選べるし、変わらないことも選べるのだ。
善悪というのもそれと似ているのではないだろうか。
そんなことを、夜眠る前に思うことがある。
風に乗って
そしたらわたしは何処へ行けるだろう
宇宙という広い広い空間に浮かぶ
地球という小さな小さな星
その中で
どれだけ自由に飛べるのだろう
場にそぐわない。華やかな香りが鼻先をかすめ、思わず俺は歩みを止めた。
「先輩、どうしたんすか?」
先を歩いていた後輩が、立ち止まった俺を訝しんでこちらを振り返る。
「あ、いや。何か濃く匂わないか?」
「匂い?」
俺の言葉に釣られ、後輩もひくひくと鼻をひくつかせた。
何か。だなんて白々しい。
後輩に聞くまでもなく、刑事の勘が、最悪の事態を想定して警鐘を鳴らす。
落ち着け。早まるな。まだそうと決まった訳じゃない。
俺の焦りに気付かずに、後輩は、ああ! と相槌を打ち、捜査手帳をめくって話し出した。
「香水の香りですよ。この先で死んでる仏さん、倒れ込んだ拍子に鞄の中の香水も一緒に割れちまったみたいで。それがここまで香ってき――て 、ちょっと先輩! どうしたんすか!」
後輩の報告を皆まで聞かず。
無意識に足早となった俺を、後輩が慌てて追いかけて来た。
冷静になろうとする気持ちと反比例して、心臓はばくばくと早鐘を打ち始める。
落ち着け。偶然だ。
黒髪の女なんて五万と居る。
荷物に香水を持ち歩く女なんてそこら中に居るだろ。
だから、きっと違う。
たまたま俺が彼女にプレゼントした香水と、同じ香りのものを持ってる人だって沢山居るさ。
だから――!
「先輩!」
犯行現場に辿り着くや否や。無様にも膝から崩れ落ちた俺を、追いついた後輩がすんでのところで支えてくれた。
目の前には、女性のご遺体。
違ってくれ、という願いは虚しく打ち砕かれ。
割れてしまった香水瓶を、大事そうに抱えて眠る。愛しい恋人の姿がそこにはあった。
――ありがとう。大切に使うわ。
現実を目の当たりにした今でさえ。昨日会ったばかりの彼女の笑みがありありと思い出される。
手を振って、いつものように別れた後に、君は――。
「どうして――!」
人目をはばからず、悲しみのままに吠えた俺の慟哭が、公園内にこだまする。
彼女へ贈った香水の香りが風に乗り、辺りにこびりつく鉄の臭いを掻き消した。
その強さはまるで、泣きじゃくる俺を、優しい彼女が慰めてくれているかのようにも受け取れて。
濃く広がる香りに、堪らず涙が零れ出た。
その日、恋人の死を皮切りに。
忘れもしない、連続婦女殺害事件が幕を開けたのだ。
(2024/04/29 title:029 風に乗って)
君の美しい心
苦労してきたのに、とても明るいところ
俺が思っていた君の魅力
先生にも言い当てられて
嬉しくなった。
風に乗って
もし風に乗る力があったら
風に乗ってどこか遠い、知らない街を巡りたい
風に乗ってというけれど、
自転車で移動していると風に行く手を阻まれ前に進めないときがある。
思えばいつも風がこちらの進行を邪魔してくる。
いわゆる向かい風というやつだ。
できるなら、
風と同じ方向で走りたい。
どれだけ心地いいだろう。どれだけ周りが良く見えるだろう。
そんなことを夢見ながら、
今日も逆風の中自転車をこぐ。
#風に乗って
私は風に乗って飛んでいく
風船の様にふわりふわりどこまでも飛んでいく
何処へ行くのか何処へたどり着くのか
わからぬままに
彼はいつだって秋の匂いがする。
甘いキンモクセイの匂い。
春だって夏だって冬だって、彼の周りは年中秋だ。
だから彼がいる場所はすぐに分かる。
甘い匂いが風に乗ってやってくるから。
私の大好きな匂いがするから。
だから秋が嫌いだ。
彼がいなくても秋の匂いが風に乗ってやってくるから。
キンモクセイが嫌いだ。寂しくなるだけだから。
秋はいつだって君の残香がする。
作者の自我コーナー
キンモクセイのハンドクリームが好きです。だいたい期間限定なので常に探してます。校庭の匂いがするんですよね。
日取り的に考えると、旅立ちは今日が最良な日らしい。
だからって、こんな早くに呼び出して、駅まで乗せてけなんて。あまつ、最後は“ばいばい”だけでさっさと行きやがって。
ものの15分程度だった。別れを惜しむなんて雰囲気も時間もこれっぽっちもなく、あいつは風のようにこの街から出ていった。本当に、風のようだった。いつもはふわふわそよ風みたいな性格してるのに、これだと決めたら突風並みの素早さを見せる。思い切りが凄いというか頑固というか。
「はぁ」
駅前のベンチに1人座る。どこに行くのかさえちゃんと聞けなかった。格好つけて、“すぐ音を上げて帰って来るなよ”なんて言ってしまった。寂しさの裏返しだなんてどうせあいつは気づいちゃいない。
きっとどこまでも気の向くままに行くのだろうな。風に乗って、自分のやりたいことや見たいものをどこまでも追求するような生き方。俺には出来ないから、やっぱりあいつが羨ましい。
ベンチのそばにたんぽぽが咲いていた。綿毛をつけたそれを抜き取り、強く息を吹きかける。まるで子供みたいな真似をしているが、今はどうでも良かった。綿毛がふわふわ飛んでゆくのをただじっと見ていた。風に乗って気持ちよさそうに飛んでいくその姿が、あいつと重なったのだった。
「元気でな」
魔法使いみたいに箒に乗って。
竜騎士のように飛竜に跨って。
真っ白な綿雲のクジラの背に寝転んで。
飛んでみたいな、果てしない空を。
酔い止めの薬を飲んでから。
テーマ「風に乗って」
高次元存在から学んだこと 12
【地球以外にも世界はある】
私たちは、3次元世界である物質世界で、
地球意識から授かった肉体をかりて生きている。
本体は元々高次元存在であって、地球での
物質世界を体験するために、波動を落とし
まくってようやく、肉体を手に入れることが
できたのである。
私たち以外にも、他の生命があり高い次元が
あることを理解しないと、いつまでも物質世界
に閉じこもることになり、本来のより高い次元へ
戻ることは難しくなる。
ただ、今の地球への体験をもっと望むのも
よいが、物質世界である以上、また同じような
経験を重ね、輪廻転生、カルマを体験する
ことにもなる。
5次元世界へ行くことにより、より高い高次の
存在と関わることになり、自由でカルマのない、
愛に溢れた世界を体験し続けることになる。
愛の世界とは、もう戦争、格差、お互いを
傷つけることはなくなり、お互いに助け合う
共存共栄の世界である。
あなたは、愛の世界か、今のように競争を
し続けて効率などを重視した心に重きを置かない
世界のどちらがよいか?
あなた自身に問いてみるのもいいかもしれない。
ここは街から少し外れにある、高台の花畑。
街を一望するこのロケーション。
風に乗って舞う花弁は星屑のブーケトスのようで、街ゆく人々へと舞い落ちる。
「コホッ……コホッ……」
「病気、早く治ると良いわね」
私は息子と2人で来ていた。
高台から見下ろす見慣れたはずの街並みは、どこか知らない土地のようで不思議な気持ちになる。
小さな屋根の一つ一つを観ていると、私の悩みなんて本当はちっぽけな物なのかも知れない……そう錯覚する。
「具合はどう?」
「うーん、昨日よりは平気……? でも、まだちょっと熱っぽいかも」
息子の療養も兼ねて、今日は1日この花畑で過ごすつもりだ。
隣町で流行っている感染症が、ついにこの街にも来た。
その感染症の第一被害者が息子だ。
「それよりお母さん、今日は仕事でしょ? こんな所に居ていいの?」
「うん、いいの、息子が病気で苦しんでる時に働いてなんていられないでしょ」
嘘だ。
「心配しなくても、僕は昨日より平気だって」
「大丈夫! 今日から暫くはお仕事お休みにしてもらったから、しっかり看病してあげるから!」
私は嘘を付いている。
本当は仕事をクビになった。
理由は、息子が流行病に掛かったからだ。
濃厚接触者である私は解雇されるだけではない、暫くは新しく仕事を見つけることも出来ないだろう。
流行病が街を飲み込むまでは。
「そんなことよりも、ほらこの花の匂いも嗅いでみて!」
明るく振舞って、手に持っていた花を息子の鼻先に持っていくと、息子はスーッと鼻で息を吸う。
「コホッコホッ」
手に持った花に咳が掛かる。
「あ、ごめん、また咳出ちゃった」
「全然良いのよ」
私は手に持った花の葉っぱと花弁をブチブチと引き抜いて、空に向かって投げ捨てた。
ここは、街から少し外れにある、高台の花畑。
街を一望するこのロケーション、風に乗って舞う花弁は星屑のブーケトスのように、街ゆく人々へと舞い落ちる。
「コホッ……コホッ……」
「病気、早く治ると良いわね」
『風に乗って』