『雪を待つ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「雪を待つ」
雪が降るのを今か今かて待っているの。
早く降らないかなぁ…。
雪が降ったら、貴女を迎えに行くから待ってて。
貴女と一緒に暮らすのが、待ち遠しいなぁ
『雪を待つ』
私の記憶の中で、雪を見たのは小学校4年生の時だ。
それよりも前に北海道の従兄弟のところに行ったりしているから、雪自体は見たことがあったと思う。でも、私の記憶の中にある雪は小学校4年生の時のが一番鮮明だ。
特に何かした訳では無い。あまり積もらなかった記憶がある。
その時は確か算数の時間だった。私は算数が苦手だったから、いつも基礎クラスにいた。担当は私の好きな先生で、ゆっくり進めてくれるから、楽しかった。
今もまだ、あの時の記憶は覚えている。
特に何があった訳では無いけれど、雪を見ると、あの日を思い出す。
今年は雪降るだろうか。来年になるだろうか。
受験があるから、できれば年内に降って欲しい。
ホワイトクリスマスとか、1度過ごしてみたいなぁ。
『雪を待つ』
雪が降る前の静寂を感じながら
心はあなたを待ち続ける
白い雪が降り積もる頃に
あなたと共に歩みたいと願う
地元の天気予報では日曜のうちに雪が降るらしい。
雪国住まいの私は、この時期は自転車はこげないし車を出すのにも時間がかかる、何かと煩わしい季節だ。でも積もった雪を見ると、心が踊らずにはいられない。まだまだ子供である。
<雪を待つ>
私は
雪を待っている
もう一度、あの人と
出会うために…
あの人と会った日は
珍しく、雪が降っていた
あの人と会うのは
いつも雪が降っていた
会わなくなって、何年が経っただろう
雪が降ると、必ず
あの人と会える
だから私は、
雪を待っている
今年の冬は暖かい。
僕は雪を待つ。
「綺麗だね」って窓の外を眺めながら。
あわよくば雪だるまも作れたら。
雪を待つ
キラキラした目で雪を待っていれば
横では親が雪をにらむ
何かデジャヴな光景
【140,お題:雪を待つ】
12月に入ってはや3週間目、寒い地方はもう降ったらしいけど
おれの家のお庭はまだ、カラリと秋のまま
「母さん、雪はいつふるの?」
「ん~、もう少し先じゃないかしら~?」
高すぎる椅子に登って、足をぶらぶらさせながら秋から変わらない窓の外を眺める
「雪つもるかなー?」
「どうかしら~?いっぱい積もるといいわね~」
椅子の上に立ち上がり、冷たい窓ガラスに息を吹きかけた
「おれね、雪だるまつくるの!あと、かまくらと...あと、いぐるー!」
キュッキュと指で窓ガラスをなぞると、そこだけ白い膜が剥げて線が引ける
2つ丸を書いて、点を入れて身体を付けると、2人分の似顔絵ができた
「こんどは母さんも遊べる?」
「......その時にならないとわからないわね~」
「そっかぁ...」
暖かい暖房の聞いた部屋に、うとうとと微睡みながら
くあぁ、と欠伸を1つ
「早く雪ふらないかなー」
滅多に雪が降らない地方(年数回降って数年に1度積もるくらい)だから雪降るの楽しみだな〜と思う
この辺で振るのはまだ先だけど
淡紅色の光を放ち
裸木に雪を待つ
遠き春に焦がれて
/ 雪を待つ
雪は雨より生まれ、積り溶けてゆく。
「雪と桜はよく似ていると思わないか」
もう一人の「自分」がこちらに語りかける。
雪は溶ける、桜は散る。短く儚い命の代償にした美しさには古より語り継がれてきた。
「確かに」
私のところはめったに雪が降らない。
雪が一面に広がったときは、勝手に飼い犬と出かけて怒られたんだっけ。
雪は綺麗だけれども、その重み故に我々の命を脅かすこともある。
「ねぇ、お願いがあるんだけど」
「何?」
「春が来たら、そっちの桜を集めてほしいんだ」
何をするのか、少し考えてみる。
「こっちの桜は遅いし、色が濃いんだ。薄いのも欲しくて」
「そっか……わかった、何を作るの?」
「雪を使うとだけ言っておこうか。楽しみにしてて」
心の底から楽しいのだろう。内緒だと言って笑う姿が無邪気で、愛おしく思えてくる。
鏡の向こうに映るノートには、何かがびっしりと書き込まれていた。
「考えるのもまた一興。春になったら答え合わせしようか」
『冬春の美巧』
お題
「雪を待つ」
『雪を待つ』
白い羽毛によって隠されていた新芽は芽を吹き、
今か今かと眠っていた動物たちは目が覚める。
桃色の花びらが降り注ぎそれはやがて陽の光を浴び青々と風と共に囁く。
そうしてやがてそれらは紅葉に染まり、動物たちは次の眠る準備に入る。
再び白い羽毛が降ってき、私たちを白の世界へと閉じ込める。
私は待っている。
もう春になることがない、永遠に冷たいままのあの人のことを。
私は何度も春を迎え、来る年も幾度なく吐息を漏らす。
誰でもいい。
あの人の氷った体を溶かしておくれ。
もう二度と眠らないように、凍らぬように。
そして、あの人にも春を。
持つ(まつ):
1. 人・事・順番が来るのを望み、頼みとして、時を過ごす。
2. 用意して備える。
(Wikipediaより)
#雪を待つ
雨は夜更け過ぎに
雪へと変わるだろう…
山下達郎のクリスマス・イブ
やっぱりクリスマス・イブには雪が似合う
賑わう街に雪が降り積もる
しんしんと積もる雪は
街のざわめきを消しながら
真っ白な世界に変えていく
やがて静寂が訪れる…
White Christmas❄
やっぱりこれがいい
🌈黒猫のつぶやき🌈
雪は綺麗だと思う
でも
降ったその後が嫌だなぁ〜
今日は雪が降るって君が言ったから
炬燵は窓越しの位置に入ってスタンバイ
なかなか降らないね
いつ降るんだろうね
そんな会話を楽しみながら
ふたりで雪を待つ
そんな日が来て欲しかったんだけど
「雪を待つ」
真っ白い雪が何もかも覆い隠す
沢山の色は1色に、鮮やかな色はモノトーンに。
暖色は寒色に。
気温も色までも寒さを感じる。
寂しさも混じった、切ない色。
雪は全てを隠してしまいそうな気がする。
何もかも見えなくなって、何もかも消えてしまいそうな。
それが悲しくて、切なくて。
それなのに、そう思うのに。
どこかで自分も雪を望んでいる。
自分も雪に溶け込んでしまいたくなる。
覆い隠して、消して、溶かして。
何もかも白紙にして欲しくて、けれど雪を待つ私の顔は
涙で濡れていた。
あの日...
私はずっと空を見上げてた
頬に舞い落ちて溶ける六花が
流れる涙と混じって
悲しみを減らしてくれる
そんな気がして...
目の前には、ぐつぐつと煮える鍋。
白菜は琥珀色に染まりつつ……あるかもしれない。
ああ、待ち遠しい。
「大根おろし、まだ?」
もうちょっとだよ。
「急いでよ」
辛い雪鍋は嫌だろう?
【雪を待つ】
No.14『営業スマイル』
散文 / 掌編小説
手のひらに吐き出した息は白く、そして暖かい。つかの間の小さな幸せを味わったわたしは、営業スマイルを浮かべ、
「クリスマスケーキはいかがですかー!」
アルバイト先の店先で声を張り上げた。
クリスマスケーキの売り子。それがわたしの短期のアルバイトだ。短期というか今日だけなのだけれど、一日でもそれなりのバイト代をもらえるのは有り難い。
「さぶ……」
ただ、このカッコだけはどうにかならないか。同じアルバイトの男の子は普通のサンタの格好なのに、わたしだけミニスカートで胸元が大きく開いたサンタコスだ。多分、顔だけで選ばれたんだと思う。バイト代も男の子より多かったが、それは性を売っているようで最初は少し戸惑った。
ホールケーキを買ってくれた家族連れの小さな女の子が、雪が降るといいのにねと笑った。雪を待っている彼女には悪いけど、雪に降られたらとても困る。
ショートケーキをひとつだけ買ってくれたサラリーマンのお兄さんは、そっと使い捨てカイロを手渡してくれた。クリスマスイブにアルバイトをしているわたしには、サンタさんからのプレゼントより嬉しかった。だけど、わたしが返せるのは営業スマイルだけで……。
お題:雪を待つ
最悪だった,少しは気に入られているのかなって思ってた
勘違いだったみたい、あの笑いは嘘に見えた
2人で歩きたかった坂道,1人で歩きたくなかった
初雪祭
僕の街では、初雪が降った次の日は必ず晴れて、虹がでる。これを狐の嫁入りのためだと考え、"きつね様"たちを祝福するという、初雪祭が、朝から夜まで開催される。稲荷神社から商店街まで、雪や氷を活かした美しい露店がずらっと並ぶのだ。小さいころから僕の冬の楽しみのひとつで、初雪が降るのを胸を躍らせて待っていた。そして、今年もその日がやってきた。
僕は幼なじみのユキと露店が並ぶ道を歩いている。彼女は「雪のお祭りなんて、私のためのお祭りみたいなものじゃない?最高!」と、例年のようにはしゃいでいた。
「ねえ、何でさっき一緒にかき氷買わなかったのよ、こんなに美味しいのに。勿体ないわ」
ユキは狐に似せてトッピングされた新雪のかき氷を見せてきた。けれど僕はこの街のみんなと違って、生まれつき冷たいものが苦手だ。
「うーん、寒いせいで不味そうに見えてたのが、寒いけど美味しそうって思うようにはなったんだけどね…」
だから僕は露店の食べ物より、氷の彫刻や氷細工に興味がある。氷の糸で織った緻密な掛け軸や、黒いキャンパスに描かれた霜の絵画、雪と氷のグロッケン……初雪祭は芸術で溢れている。一方、ユキの目的は真逆だ。
「あ、綿雪飴だ!買ってくる!」
なんて言ってまた駆け出して行ってしまった。自由奔放である。でも、彼女の喜んでいる顔を僕が一番近くで見れる点は、どこか優越感があって、悪くはない。そんなふうに思いながら、僕はまた、ユキを待つ。
12月16日『雪を待つ』