『雪を待つ』
白い羽毛によって隠されていた新芽は芽を吹き、
今か今かと眠っていた動物たちは目が覚める。
桃色の花びらが降り注ぎそれはやがて陽の光を浴び青々と風と共に囁く。
そうしてやがてそれらは紅葉に染まり、動物たちは次の眠る準備に入る。
再び白い羽毛が降ってき、私たちを白の世界へと閉じ込める。
私は待っている。
もう春になることがない、永遠に冷たいままのあの人のことを。
私は何度も春を迎え、来る年も幾度なく吐息を漏らす。
誰でもいい。
あの人の氷った体を溶かしておくれ。
もう二度と眠らないように、凍らぬように。
そして、あの人にも春を。
持つ(まつ):
1. 人・事・順番が来るのを望み、頼みとして、時を過ごす。
2. 用意して備える。
(Wikipediaより)
12/16/2022, 10:17:37 AM