『雨に佇む』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
"雨に佇む"
1人で向かってる途中、急に雨が降ってきた。
「……」
不思議と足を止めて空を見上げる。いつもなら頭痛がするのに、今回は一切しない。むしろ気持ち良くて、このまま雨に打たれていたいと思った。雨粒に体温を奪われて冷えていくのも雨粒を吸って服が体に張り付く不快感も何も無くて、なんだか懐かしくて、ずっとこうしていたいとさえ思った。
なんてやってたら、傘が空を覆った。正面を見るとアイツらがいつの間にか傘をさして俺のところに来ていた。きっと来るのが遅くて心配して迎えに来たのだろう。にしたって全員で来る事は無いだろ。傘が空を覆ったのは、雨に打たれてびしょ濡れになっている俺に開いた傘を差し出したから。雨粒を吸った髪から止めどなく、ポタポタと水が落ちる。その水が首筋を伝ってシャツの中に入ってくる。すると今度は、バスタオルを頭に被されて、ワシワシと髪を拭かれる。背中を押され、同時に腕を引っ張られて病院に連れてかれる。
CRに着くと、服を脱がされ何枚ものバスタオルで体中拭かれる。さっきからずっとなすがままにされて、正直ちょっとウザいなぁ…っと思ったり。それから仮眠室から引っ張ってきた毛布に包まされて、マグカップに満たされたホットミルクを差し出されて、そのマグカップを両手で受け取り、熱で手を温めながら啜ると、ホゥ…、と一息つく。ホットミルクなんて何年ぶりだろう、甘くて暖かくて美味しい。子どもみたい、なんて言われて、ムスッ、とそっぽを向く。…なんか、こういうのも、たまにはいいかと思いながらまたホットミルクを啜った。
たたずむ
さぁさぁって水が注がれる
少しへこんだところに水が溜まって、また更に水が中に溜まってる
一度足を止めてそれを視てる
灰に佇み また足踏み
水に写った自分を踏み躙るみたいに
るんるんとステップを踏んで、歩を進めた
また雨に佇み 雨に揺蕩う
今日も学校から帰る
駅を出ると雨が降っている
駅からの帰路は相変わらず暗い
「今日、傘持ってたっけ…」
バッグを確認してみても入ってない
おもわずため息がこぼれた
幸いにも雨は小雨だったので雨に打たれて帰る
「それにしても今日もカッコ良かったな〜」
私にはずっと片思いしてる人がいる
学校でもかなりの人気者だ
「夢でもいいから突然そこの曲がり角とかから出てきてくれないかな〜」
そんなことを言いながら一人歩く
段々となんとも言えぬ寂しさが私を襲ってきた
「はは…」
自然と足が止まる
雨も心なしか強くなってきていて段々寒くなってきた
一人雨に佇む私は本当に孤独に思えくる
このままじゃ本当に風邪をひいてしまう
「大丈夫、きっと雨はいつか止む」
そう言いながら寂しさを振り払い
また一人歩き出した
何を、言ったんだろう。雨に打たれた君が、振り返る。綺麗な透き通る笑顔で。何もかもを拒むような目で。
何を、言えるだろうか。そんな君に。
かける言葉を、僕は持たない。
『雨に佇む』
私は一人
つい先日は貴方と二人だったのに
今はもう、何もいらない
貴方がいない世の中なんて何もいらない
涙が落ちる
涙が溢れて止まらない
貴方の笑顔も何もない
私の泣き声だけが響く
涙の雨の中、嗚咽が響く
女の泣き声
哀れなわたしの
わたしの
啜り泣く声だけが
私の日記
最近っていうか前からだけど本当にこの世に居たくないって思う時がある。なんでかって言うと将来の事だったり、
課題とかテストとかお金の事だとか色々あるんだ。
課題をやらなきゃって思うのにやらない自分が嫌いでテストがあるって知ってるのにテス勉しない事とかそういう
自分が嫌いで死にたいってなる。逃げてるって分かるってるよ。そんぐらい、自分でも分かってる。だから死にたくなるんだよ
家を出て駐輪場へ着くと
雨が降り出す
私は雨女だったことを思い出し
雨に佇む
雨女は妖怪らしい
それもいい妖怪
ちょっぴり気分がいい
【雨に佇む】
雨が落ちてきた
大きな大きな雨粒
ポツポツ ピチョンピチョン
あぁ、空が泣いている
みんなが雨を嫌うから
外には誰もいない
静かな夜
私は1人佇む
もう終わったのだろう。
雨のなかに同じところにずっと立ち止まっている。
先ほどの話し相手はもう見えない。
もう終わったのだろう。
殴られるのも人形みたいに扱われるのも嫌になった
自由になりたくて
何も持たず何も考えず家を飛び出した
行く宛てもない
お金もない…
今日も立ちぼをしている
歪な状況なのは分かってるのに
お腹はすくし、寒くて、悲しくて…
ただ、早く暖かい場所に行きたかったんだ。
雨に佇む僕を「今からどう?」と手慣れて買う男達の手を取る
きっと一瞬の温もりでも自分を満たしたかったんだ
それが愚かな事であっても…
雨に佇む
昨日、妹の日記帳を見てしまった。その日記帳には兄である僕への想いが綴られていた。その日記帳を読んでいた僕に、うたた寝をしていた妹が気づき、可哀想なほど動揺していた。そんな妹を見て僕は妹を抱きしめた。後は何でそんな事をしてしまったか自分でもわからない。気がつくと妹を抱いていた。
そんな事ありえない、やってはいけない事だ。夜遅くに帰ってきた、両親の顔を見ることができなかった。
直ぐに家を出なければいけない。誰にも言えない。
妹をこれ以上傷つけることはできない。 あの時、何故、僕は妹を抱いてしまったのか。
大学の帰り、家に帰る事ができず雨に佇む。 行き交う人が僕を避け足早に通り過ぎる。
妹を愛してるなんて言えない。言っちゃいけない。
雨が激しくなってきた。だけど雨は何も流してくれない。
僕の罪も愛も、、、。
(昨日の私の日記帳に続くストーリー、よかったら昨日のも読んで下さい)
天気予報を見ずにするウォーキング。
意気揚々と玄関を出る、帽子を被り、アームカバーをして準備も完璧である。
腕を大きく振り、足も大きめに開いて歩く。
五分ほど歩いてリズムも掴んできた頃、橋を渡る。橋を渡った先にはいかにも雨雲という暗い雲がどんより空を覆っている。
それからさらに十分ほど歩くと、遂に雨が振ってきた、暗い雲に相応しい激しい雨が振ってきた。
傘を持たないウォーキング途方にくれそうになる。
運良くバスの停留所をみつける、激しい雨をバスの停留所の前のマンションの玄関で待つ。
雨に佇む
※反省点 雨に佇んでないやん。小雨なら雨に佇むのも好きなんですが、今日はゲリラ豪雨のような雨でどうしてもそっちに引っ張られて佇むイメージが湧きませんでしたスイマセン。
雨に佇む
いつもは人でごったがえす道も
今日はまばらで
たまに通る人たちも
足早に先を急ぐ
外は暗く不思議に静かで
時間の感覚も
この世に存在しているのかさえも
曖昧になる
立ち尽くす身体は
もはや傘も意味をなさないほど
濡れているけれど
まだ諦める気にはなれない
~雨に佇む~
さー、さー、というくらいの静かな雨なら、
傘を閉じて雨の中に入りたくなる。
靴も靴下ももう水の中にあるけれど、
その感じも割りきってしまえば悪くない。むしろわくわく。
ね、うちを景色に溶かして
雨に佇む
快晴だった。
だが、この日は僕の心の中で滂沱の涙が降っており、その雨に佇むしかなかった。
祖父が天国に旅立ったからだ。
臨終の5時間前に病院に面会に行った時、「長男だから一番大変だろうけど頑張ってな」と言われた。
僕の父は金銭トラブルに巻き込まれてしまい、僕まで要らぬ苦労を抱え込んでいたのを知ってのことだろう。
弟たちの学費を全額払ったのは僕の誇りだ。
それでも他の人生があったのではないかということを考えてしまっていた。
色々な悩みや苦しみがあったが祖父の最後の言葉が僕の憂いを全て払ってくれた。
祖父の言葉はこれから先いつまでも僕の人生を照らしてくれると確信している。
傘を投げ捨て
どしゃぶりの雨に両手をかざし
祈るように目を閉じる君
街灯に照らしだされて浮かぶ 細いシルエット
振り返り いたずらっぽく微笑む
僕はただ 君を見つめそこに佇む
強烈な 美しい記憶
~雨に佇む~
「うわー最悪だ!!雨が降ってきやがった!!」
十歳くらいの少年は、私のいたコンビニに走る。青春だなぁと思いつつ、私はこれからどうやって時間を潰そうかとぼんやり考えていた。
「ねえねえねえねえおねえええさああああん!!」
……うるさ。すごい声量だな。最初は凄いなこの子と思ったが、だんだんイライラしてきたのでその場を離れようとした。
「まってよ」
のだが、その子は腕を掴んできた。
しかし私はれっきとした大人だ、簡単に振り払える。でも、振り払える勇気は無かった。
その子は幽霊だったから。
「おねえさんは僕が見えるでしょ…?」
"見えると言って" そう訴えかけてくるような瞳に、私は思わず狼狽えた。
「…見えるよ。私が間違うわけないじゃん。
__十年一緒にいた姉が弟の顔を間違えますかっての。」
_2023.8.27「雨に佇む」
【雨に佇む】
君の吸う煙草の匂いに飽きたから、
アパートの部屋とも言えない小さな部屋から
抜け出したんだ、傘もいらないくらい
雨が浴びたくなって
コンクリートに染みた雨が私のサンダルを
ぐしゃぐしゃに汚れてゆく
上を見上げても下を見上げても灰色
綺麗事を垂れ流したTVショーもラジオにも
付き合いきれなくて、歪んだこの目に
雫はずっと流れ落ちていく
服と肌が、ひっつきそうなぐらい濡れても、
帰る気にはなれなかった
膝を抱えたまま、ずっとそこに私はいた
私だけが不幸だってやめられなくて
ずっとずっと奥の方に汚れが溜まったままで
雨なら綺麗にしてくれるなんて、ガキみたいな
ことは思いやしないけどさ
雨に佇む何かは何とも言えない良さがある。
雨水で濡れたくなくてふるふる震えて雨宿りする猫。
雨をぼんやり眺める女の子。
雨の中で喜びはしゃぐ元気な子供達。
雨で憂鬱な気持ちになっている擦れた大人達。
雨を手刀で切り裂く私が1番尊き者なり。
おかあさんはいつも、僕達兄弟を名前で呼んだ。
お兄ちゃん、弟、どちらも好きで生まれてきている訳ではない。だから、あなたはあなただからと。
2人とも違うから良いんだよ。喧嘩は1人では出来ないからね、話してみようか。
パパはあなた達にとったらおとうさんだけど、私のおとうさんじゃないから名前で呼ぶのよ。
お母さんはいつも、楽しそうに笑う。
どれだけ汗をかいても、けらけら笑って、僕らと同じ目線で過ごす。
得がたい宝なのだと、ベッドで優しく髪をなでる。
強いひとだ。明るく、太陽のようで、口の中で溶けゆくキャラメルみたいな人だ。
いつも沢山笑うお母さんが、数えるくらいだけ、子供のように泣きながら、ぼろぼろ涙をこぼした日がある。
だけどそれは、僕らのかわりに。僕らのこころにたくさん、たくさん謝って。
そんなお母さんのなみだは
悲しくなるほどあたたかくて。
愛されている自分に泣きたくなるほどせつなかった。
「雨に佇む」