『雨に佇む』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
雨に佇むは
あの日の楽しかった幻影か
お別れした後ろめたさか
泣くに泣けない日曜日
「日曜日に雨」を聴いて
打たれ跪いてまた前を見る
『ちょっと一息ついて、立ち止まろうか』
って事じゃない?
そんな日があっても、いいんじゃない?
「雨に佇む」
雫の声を聞き その場で心踊る 君の隣で 一緒に唄おうか メロディは雨が奏でてくれる 雫の声と君の声を受けて 僕も全身で 全力で この声を この声を あなたへ届けたい
僕は雨の中一人で佇んでいる
傘もささずに立っている
さっき公園で振られた
それが悲しくて虚しくて下を向いている
いつになったら立ち直れるだろうか
とても静かな時間が過ぎていった
―私の日記帳―
日記はないの
だって私がいるじゃない。
今日は災難だった。
スマホを家に忘れ、電車には置いていかれ、
好きだった子には彼女がいることを知った。
終いにはこれだ。天気予報なんて当たりゃしない。
靴下はもちろん、通学バックの中身まで濡れた。
課題のプリントをファイルに挟まなかった事を悔やむ。
私のも、と押し付けられたプリントも犠牲になった。
後に降り掛かる報復は恐ろしいが、気分はいい。
家に帰ったら、このプリント含め二人分の課題を
こなさねばならない。ただでさえ内容量が多いのに。
あいつは今も男の家にいる。
この雨を利用して。私を利用して。
今この時も、男と楽しんでいるのだろう。
いつかの映画で見たように、
このまま雨が振り続けてくれたら。
学校も家も水没して、あいつらも溺死すればいい。
この足首を濡らす不快な泥水が首上まで来ることを、
看板の下で一人、虚しく望んだ。
雨に佇む/
たたず-む【佇む】
しばらく一ヶ所に立ちどまる。
「私とあなたじゃ住む世界が違う 第三話」
零也は悩んでいた。オリジナル曲を制作するのだが、やり方がさっぱり分からない。その事に付いて澄は、
「作曲者さんを探して、イメージを伝えて曲を作って、歌詞を自分で考えて、絵師さんと動画編集者さんを探して、イメージを伝えて、PV(プロモーションビデオ)を作ってもらう」
と、言っていた。将生は、
「オリ曲作るのって、メッチャ難しい…」
と、凍り付いていた。
「まず、オリ曲作んねーと、戦う武器や呪文が無い状態じゃ戦えないからな」
零也は、学校の課題もしないといけないのもあってか、頭の中が両者でせめぎ合っていた。
「…斎藤か。頼む、移り気はしないでくれ!」
志那は、動画のチェックをしていた。
「何よー!歌い手としての投稿、ココん所全く無いじゃん!…あ、個人の動画メインの可能性もあるか…」
志那は、零也が少し心配になった。歌い手辞めるのでは無いかと。
「…あ、パズルとコラボしてる。林檎王子とコラボして欲しかったな。でも…よく考えたら、林檎王子は忙しすぎて無理か」
志那は、空想の世界に入った。
「林檎王子のラピスもシトリンもローズもアンバーもアメジストも、みーんなセラフィの事が好きなのかな?あ、アメジストは脱退したか。セラフィはパズルのスカーレットと接点でもあるのかな?両方ともヒヨコ飼ってるし。動物飼ってると言えば、パズルのスノーもうさぎ飼ってたな…」
零也は悩んでいた。
「コッチから斎藤に話しかけるか?でも、そんな事して、向こうは気がなかったら、完全に自滅だろ?魔性と言う名の魔剣に突き刺さったままの地獄の奴隷は天界の天使に笑われるぜ…」
零也は、しばらく考えていると、
「零也、掃除手伝ってくれんか?」
と、父に呼ばれた。
「境内の掃除だろ?あ゛ー!せっかく歌詞考えてる最中だったのによー!」
志那は、自分の将来について考え始めた。
「私って、何か特技あったっけ?趣味は…林檎王子の追っかけ。ソレ、趣味じゃ無いじゃん。私って、何にも無い人間?!」
志那は、自分が無個性な現実を突き付けられた。「進路、どうするんだよ」と。
「ミーハーだから、出版社の記者や編集って所かな…?私の学力、そこまであるのかな?悲しくなって来た…」
志那は、自分の愚かさを悔いた。
「あ、LINEだ」
LINEに由里からのメッセージが届いた。
「明日、ジャニーズのコンサートがあるから一緒に行こ?」
志那は、しばらく考えた。
「気晴らしに行ってみるか。たまには顔の見えるアイドルも良いのかも知れないね」
一方、梨々華は
「私が、零也の秘密を知らないとでも思ってるの?志那に現実見せてやろうかな?」
と、何か企んでいた。
【雨に佇む】短編⑥
ポツポツと降り始めた雨は
今の私の気持ちを代弁するかのように
ますます激しくなっていった
ひたりと頬にかかった水の粒は
冷たくてやけに、しょっぱかった
しょうがないから
少しでもましな所へと
木の下に逃げ込む
空を見上げればまだまだ
雨は上がりそうになかった
誰も居なくなった街で
ひとり 雨に佇む
雨に佇む
買い物を終えスーパーを出る。
昼過ぎたというのに今朝からの雨が、まだ止まない。
荷物を抱え車の方へと歩き出す瞬間、自分は一体何をしてるのだろう、と立ち止まる。愛する家族のため?
40年前、キャリアウーマンになるはずだったのよね?
店先に傘もささずに、暫し佇む。
雨に佇む
濡れた心
雨に佇む日々…
先の見えない不安に
怯え…涙溢れ…
辛い気持ちを隠し
不安に耐え
1人
雨に佇む
「どうしてそんなところで突っ立ってるんです」
雨がコンクリートとぶつかりザアザアと音を立てる中、歩道橋の上で傘もささずに佇む少女の姿があった。
ずぶ濡れになりながら俯く彼女にそっと無地の傘をかかげ、優しく声をかける。私の声などはなから聞こえてはいないのか、それとも雨音でかき消されてしまっているのか。
彼女はそこに突っ立ったまま体をピクリとも動かさない。
「風邪をひいてしまいますよ。
どこか屋根のあるところへ行きませんか」
「……雨が止むのを、待ってる」
はらり、と落ちた長い髪の隙間から、黒く憂いに染まった瞳が見えた。
私は思わず後ずさった。あまりにも空虚で何も映さないその瞳が、以前失踪した私の知り合いにひどく似ていたから。
雨に佇む.
たまには
カラフルな傘をさして
公園にでも出掛けようか
公園に行くのは
晴れた日だけの特権じゃない
雨の日だって
雨の日なりの
楽しみかたがあるはず
例えば
いつもは笑い声絶えない
滑り台だとか
ブランコが
まるで
『今日は一回お休み』と
言わんばかりに
静かにたたずんでいる
それを見ながら僕も
雨で濡れてしまって誰も座れぬ
ベンチの前にたたずみ
君と過ごした日々を思い出す
雨がぱたぱたと傘をたたく
雨に佇む僕を見て
きっと君は心配する
風邪を引きやすいからと言って
早く家に帰りなさい、と。
そして僕はちらりと
空を見上げ、歩き出す
もう君の『お帰り』が
響く事のない家へ
#雨に佇む
「雨に佇む」
心穏やかなひととき
【雨に佇む】
雨の降るなかをひたすら歩く
黄色い長靴を履いた女の子
どこへ行くのかな?
そっかぁ、傘を持たないお父さんをバス停にお迎えだね
お父さん、喜ぶね
雨の降る夜をワイパーを素早く動かし走るBMW
ブルーの傘をさして手を振る髪の長い女性
足元のハイヒールはずぶ濡れ
ゴメンと手を合わせてドアを開ける男性
雨の夜の素敵なデートね
杖をつき傘をさし危なげに歩く老婆
ふと雨の交差点で佇む
視線の先にはスクランブル交差点
の向こう側に佇む年配の男性
信号が青になると、全速力で走ってきた
大きな声で、『母さん、一人で出歩いちゃダメだよ!みんな心配するよ』と叫んだ
佇む老婆は、ごめんねと涙を拭っていた
雨には素敵なドラマが似合う
そう、今、雨が降り始めたよ
私のドラマも始まるかな?
お題「雨に佇む」
ざぁざぁと降る雨をみると、傘をささずに外へ飛び出してしまいたくなる。
雨に濡れる感覚は好きだ。雨は泣くのを我慢する私の代わりに泣いてくれているような気がする。
雨は、私の弱いところを周りから見えなくしてくれる。
雨と一緒に泣けば、周りは気づかないよね
「私の日記張」
「あれ…おかしいな…」
「う…ん?」
「ごめん、起こしちゃった?」
「うん、あ、いいょトイレ行きたくなってたし」あと3時間は寝れたのになぁ…
トイレから戻ってきてもカノジョはまだ何が探し物をしていた。
「何さがしてんの?」
「ん?…うん…私の日記張知らない?」
「え?!日記張?」
「うん。」
「なにそれ?」
「だから日記張、あ!見たの?!」
「いやいや!てか、そんなの書いてた事も知らないし、それにわざわざノートに書いてたの?」
「ノートじゃなくて日記張!」
そここだわるとこ?
「今時、ノ…日記張なんか、そんなアナログな!」
「そこがいいんじゃない、ちゃんと自分の字で記録を残すってロマンチックでしょ」
そうかな…
「あ!あった!そういえばこの前隠し場所変えてたの忘れてた!」
「おいおい、大丈夫か?」
「これでまた隠し場所変えなきゃ」
聞いてないし…
「そもそも自分のメモリーに残せばいいだろ」
「だから!それじゃロマンがないのよ」
「なんだよ、ロマンって」
「うるさい!わからないなら放っておいてよ」
「はいはい、あ!それよりさ!ミサキ」
キッと睨まれる
「ちょっとお聞きしたい事があるんですけど〜」
「何よ」機嫌悪いなぁ
「レディアって聞いたことある?」
「レディア?ん…どっかで聞いたことあるような、ないような?」
「どっちだよ」
「その人がどうかしたの?」何故人だと断言する?ま、いいか
「先輩がさ、」
「え!ドウジン室長?」ミサキの目に輝きが戻る。カノジョは先輩のファンなのだ
「そ、そのドウジン室長がこの間の仮眠の時にうなされてて、その時起こそうとしたら『レディア!』って叫んでたんだよな」
「そんなの室長の想い人でしょ」
「そうなのか?!」
「ん?知らない」
「へ?」
「そんな、あの室長が夢にうなされて名前を呼ぶ人だよ、そうに決まってるじゃない」
「ん……でもあの人に女ッケなんて微塵も感じないんだよなぁ」
「別れてまだ未練があるとか?」
「あの室長が?」ナイナイと大きく手を扇ぐ
「忘れられないとか、二人は結ばれない運命だったとか!」キャー!
あ、まずいコイツの妄想が始まるとめんどくさいんだよな…
「任せて!ちょっと調べてみる!」
何故か鼻息が荒くなってるぞー
「無闇に話し広げるなよ」
「だから任せてって、隠密行動が鉄則よ!」と言いながら何やら先程の日記張とやらにツラツラと書き始めた。
「ミサキさん、何書いてるのかな〜?」
「忘れないように書き留めておくの!」
「それ日記張だよね、」
「そうよ、ちゃんと記録しておかなくちゃ」何か用途が違ってる気がしたが、そこはそっとしておく事にした。
後は、彼女の本職である情報収集力に期待しつつ、自分でも探ってみることにしよう
それにしても腹へったなぁ
ミサキはまだ何が書いている。
完全食でも食べとくか
チン!
「あ、ズルい、ワタシも〜」
「はいはい」やれやれ…
『雨に佇む』
「うちで飼ってる猫達がね、前に君がくれたおもちゃの取り合いしててさ!めっちゃ可愛かったの!!
写真もあるんだよ!ほらっ…ッ、…」
そんな他愛も無い話を今日もする、
返事が返ってくるはずもないのに。
「……直接見せたかったなぁ、、。」
雨に佇む傘は何を思うんだろう。
「早く帰ってきてくれないかな」
とか、
「捨てられちゃったのかな」
とか、思うんだろうか。
都会の道路の片隅に佇むあの壊れた傘は
もう、思うことも出来ないのだろうか。
雨音 響いて
雨粒 に 混じって 零れる 泪
君 は 気付いて くれる だろうか ?
___ 雨 に 佇む 。
後から追ってくる影
君への想いのようだね
闇が自身を包むまで
消えてくれない
だから僕はいつも明るい場所から
逃げるんだ