今日は災難だった。
スマホを家に忘れ、電車には置いていかれ、
好きだった子には彼女がいることを知った。
終いにはこれだ。天気予報なんて当たりゃしない。
靴下はもちろん、通学バックの中身まで濡れた。
課題のプリントをファイルに挟まなかった事を悔やむ。
私のも、と押し付けられたプリントも犠牲になった。
後に降り掛かる報復は恐ろしいが、気分はいい。
家に帰ったら、このプリント含め二人分の課題を
こなさねばならない。ただでさえ内容量が多いのに。
あいつは今も男の家にいる。
この雨を利用して。私を利用して。
今この時も、男と楽しんでいるのだろう。
いつかの映画で見たように、
このまま雨が振り続けてくれたら。
学校も家も水没して、あいつらも溺死すればいい。
この足首を濡らす不快な泥水が首上まで来ることを、
看板の下で一人、虚しく望んだ。
雨に佇む/
たたず-む【佇む】
しばらく一ヶ所に立ちどまる。
8/27/2022, 10:40:36 AM