『鋭い眼差し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
[鋭い眼差し]
鋭い彼の眼差し
一つに集中し光を追う目はいつからか
周りを威嚇し闇を求む目へと変わった
何かをきっかけに変わったのか
それとも
私が勝手に彼の先にあるのが
光だと思い込んでいただけなのか
ジッと鋭い視線をぶつける。
今の気分、体調、懐具合と相談しながら陳列された品を見定める。
このコーナーに立ってからもう5分くらい経っている。決まらない。
周りからの邪魔だなという鋭い視線を感じながらも、自分の納得する物を選びたいのだ。
1度目を閉じて深呼吸する。
考え抜いた末にある1品に鋭い視線を集中させる。
よし、今日はこのモンブランケーキにしよう。
(鋭い視線)
秋らしくモンブランケーキが沢山売られていますね。
チョウゲンボウがホバリングしていた
鋭い眼差しで
僕の家の近くの田んぼ
時々見かけてカメラを覗いた
何度もシャッターを切った
心底惚れていた
そのあたりにショッピングモールが建つと
計画されていた
寸前までそこに姿を見せた
そして工事が始まった
多くの人は喜んでいた
人間ってそんなもの
僕だけは少し悲しかった
だって気づいていた
ここ数年であっちもこっちも野鳥の住処は
奪われていった
人は歩みを止めることは出来ない
歩みを止めたとき終末なのかもしれない
そして私が不思議なのは
ほとんどの人がそこに痛みを感じていないこと
空はあの日のままの青空
けれどそこにはもういなくなった
いつのまにか夕暮れが
アスファルトを赤く染めていた
帰宅ラッシュの中座席の前で立つ人たち
#鋭い眼差し
ー鋭い眼差しー
それは、鋭い眼差しで私を捕える。
寝ても覚めても、それはいつも私の近くから離れない。
『孤独だ。』
不意に、目が覚める。
時計の針は4時を指している。
カーテンの隙間から、街灯の灯りが差し込んでいる。
心拍数が高くなる。
『なんで…、いつも君はこっちを見るの?』
まるで捨てられている猫が捕食しようとしているような、切なくも強い眼差しだ。
それは、私に少しずつ近づいてくる。
咄嗟に、その存在と私を一度に抱きしめてしまった。
そして、抱きしめた腕をゆっくりと緩める。
ふと、それは静かに佇み、私の側に留まって、こちらを見つめている。
「認めてほしくて、寂しくて、ずっと惨めだった。」と、それは静かに語る。
今にも崩れ落ちそうなその孤独は、私の心の中に優しく溶け込んでいく。
『今までごめんね。』
それは、穏やかな眼差しで私を見つめ返す。
『明日は、一緒に出かけようか。』
私はそう言い、瞳を閉じる。
きっと明日も明後日も、孤独と私は手を取りながら歩いてゆくんだろう。
姉の部屋
一人暮らしの大学生の姉の部屋。母と一緒に遊びに行くと私は部屋に残された色恋の痕跡を必死に消す。ベランダに干された大きめのTシャツ。お堅い母の眼が鋭く光る。鋭い視線がTシャツに穴をあけないに背中で守る。
姉よ、妹の痕跡には気づけ
「鋭い眼差し」
睨まれているかと思いきや。
眼鏡忘れただけだなんて初対面じゃ気づかないから!
憎しみ 怒り 蔑み 氷柱 稲妻
彼女から向けられる 刃のような視線
それは、一直線に私を貫いて、
あっという間に殺してしまう
鋭い眼差し。あんまり自分では意識しないけど
昔関西に居たとき
鋭い眼差しで相手を睨むことを
「メンチ切る」と言ってた。
友達同士でメンチ切る練習もした。
勿論半分は冗談…半分は実用に備えて。
ヤンキーではないので使う場面は殆どなかった。
ただ他の地方に越したあと、友達に
そういう目付きが出来ていいなぁと言われたのは
結構びっくりした。
全くそんなつもりもなかったのに
友達に対して無意識に人相悪いことしたかと
ちょっと反省したけど
いい意味に受け取ってくれた友人は
ホントにいいやつで、ありがたかった。
鋭い眼差し
下から睨めつけるように鋭い眼差しを向けるネコチャン
カリカリのお皿が空なのはあなたが今日の分を既に食べたからです…!
睨んでもダメ!
貴方が鋭い眼差しを向けたから
私は嫌味ったらしく笑い返した
貴方が憎たらしい笑顔を向けたから
私は呆れた顔で見返した
貴方が今にも泣きそうな顔をしたから
私は怒ったように見つめ返した
どれもこれも貴方と私の思い出
貴方が最高の笑顔を向けるなら
私も最高の笑顔を返しましょう
2024/10/15
「探偵さん、犯人が分かったんですか?」
「えーと、犯人は彼ですね、きっと」
「…きっと?断定はされないんですか?」
「いや、状況証拠はそれを物語ってるんですけど、私はその時、現場にいなかったんで」
「それはそーですけど、ここであなたに犯人を名指ししてもらわないと、この事件が解決しないじゃないですか」
「名指ししてるじゃないですか。犯人は彼ですよ、たぶん。あとは警察にお任せします」
「…それじゃ、あなたは何のためにここへ?」
「探偵ですから、推理をするためです。推理、しましたよね?犯人はおそらく彼です」
警察は彼の推理を参考に捜査を進めた。
結果、犯人と名指しされた男には、事件当時、完璧なアリバイがあることが分かった。
「違いましたか。それじゃ…彼女ですかね、もしかすると」
「探偵さん、勘弁してくださいよ。前回の彼にはアリバイがあったじゃないですか。状況証拠が物語ってるって…」
「状況証拠というか、状況を見て私が推理した結果、です。事件当時、私は現場にいなかったので、彼が他の場所にいたという事実は知りません」
「いやいや、事件関係者に話は聞くでしょ。それぞれのアリバイだって確認するはずでは?」
「本人にアリバイなんて聞いたって、嘘つかれたら終わりじゃないですか。犯人が本当のこと言います?」
「いや…それが本当か嘘かを調べるのも、あなたの仕事では?」
「そんなの分かんないですよ。こんな雪山の別荘で、監視カメラもなければ人の目もほとんどない。どうやって調べろと言うんです?」
「そんな状況だからこそ、探偵のあなたを呼んだのに…まあいいです、それで、彼女が犯人だと?」
「ええ、私の推理が正しければ」
「それが一番不安なんですが…でも、彼女は目が不自由で、介護がないと階段を下りることすら危険なんですよ」
「え?そーなんですか?じゃあ違いますね」
「勘弁してくださいよ…」
古い洋館。資産家の別荘だったが、その主が何者かに殺された。
「そーいえば探偵さん、知ってます?この洋館、ご主人が亡くなってしまったので、売りに出すらしいですよ。しかも、かなりの破格で」
「なんですと?本当ですか?」
彼の表情が生き生きとしてきた。
事件の犯人探しの時には見られなかった熱心さで、屋敷内のあらゆるところを見回している。
まるで探偵のような、鋭い眼差しで。
鋭い目で睨みつける
ノートの位置をうごかすな
(私の連絡ノートです)
人ん家のものを漁るな
(明日のショートステイの準備)
歯を磨きながら答えるな
(歯を磨いてるときに質問するな)
ショートステイなんで行かなあかんの、
あんた、わたしの面倒みんの
嫌なんやろ
もう出て行って
母から向けられる、剥き出しの憎悪
病気とわかってても
まともに受けたらだめだとわかってても
堪えます
出ていくわと言ったら、
出ていくなとつかみかかる
ゆっくり力をこめてふりほどく
自転車で駅まで
ドラッグストア、スーパー、コンビニ
わたしの1番好きなお菓子を買って
実家へ戻る
鍵をあけておかえりって
ただいまって
何もなかったように。
鋭い眼差し
愛犬が凄い吠えるから
殺してやろうか
ってくらいの鋭い眼差しをしたら
めっちゃ吠えられた。
私の身体の中には、宝箱がある──。
沢山の物ではち切れそうになっている袋を両手で抱え、螺旋階段を降りていく。
一段一段慎重に階段を降りていくと、白で統一された円形ホールが現れた。
だだっ広い円形ホールの中央には、オーソドックスな形をした宝箱と、そのそばに座る──
「やっほー」
灰色のスカートの少女が、【三日月少年漂流記/著者:長野まゆみ】の文庫本を持ちながら、手を振っていた。
螺旋階段を降りきった先は、ホールの中央から少し離れている。
少女は文庫本をスカートのポケットに入れると、ゆるい空気を纏いながら私の方に向かって歩いてきた。
「随分な大荷物だね。全部宝箱に入れるの?」
私の持つ袋の大きさに驚いているのか、目をまん丸にしている。
「うん。一度にこんなに入れるのは、人生初だよ。
手伝ってくれる?」
「はいよ〜」
少女はゆるい返事をすると袋を持つ──のではなく、興味津々といった様子で私が持つ袋の中を覗いた。
好奇心は相変わらず健在のようだ。
「随分あるけど、これってチェックした?」
「あのね、そのルールを忘れるほどボケちゃいないよ。ちゃんと確認済みです!」
「はいはい、わかりました。大きな声出さないで、宝箱開けるの手伝うから。…って、ちょっと待って!一、二、三…えっ、十くらいあるじゃん!本当、過去に例を見ない多さだね」
袋の中に入っているものを一つ取り出した少女は──次の瞬間、嬉しそうに笑いはじめた。
どうやら、私が持ってきた物に尊さを悟ったらしい。
「もしかしたら、まだ増えるかもしれないよ」
笑いながら声をかけると、少女は目を大きく見開いた。
「これ以上!?大切に出来るのは限りがあるからって作った宝箱なのに、増やして大丈夫?」
宝箱には、自身が好きなモノの中から更に選んだ
「生涯何があろうと大切にする」と決めたものだけが入っている。
例えば、家族・友達・好きな音楽・好きな本…。
自身を形づくる大切なものがそこにはある。
「大丈夫だよ。それに、この宝箱を作った大元の理由は違うでしょう?」
「あー、確かに…」
あれは幼少期の頃。
コロコロと意見を変える親に振り回された私が、意地になって作ったのがこの宝箱だ。
その為、一度好きになったら余程の事がない限り好きで居続けるという──幼少期の頃の強い誓いが宝箱には宿っている。
「一度宝箱に入れたら、その時の【好き】という思いだけが強く残る。だからこそ頑固なまでの一途さで、ずっと対象を好きで居続ける──反面教師の親から
学んだこと、だからね」
ポツリと私が呟くと、しんみりとした空気になってしまった。
その気まずさを誤魔化すかのように、少女が明るい声を出す。
「ところでさ。最近、宝箱に入ってる宝物の一つが
やたらと輝いてるんだけど?」
やたらと輝いている、一つの宝物──。
思い当たるのは、一つしかない。
「うーん。最近、その宝物について四六時中考えているからかな。何かが共鳴して、光っているのかも?」
「宝箱の隙間からめっちゃ光漏れてるよ。見てみて」
少女が指さす宝箱に目を向けると、先程は気づかなかったが、蓋の隙間から光が漏れているのが見える。
「新しい宝物を入れるついでに、点検もしてね」
「はいはい」
大切な宝物が入った袋を抱え、二人で宝箱へ向かってみると、面白いことに気がついた。
宝箱との距離が近づくにつれ、宝箱から漏れ出る光がどんどん強くなっていく。
宝箱の側に着く頃には、宝箱の隙間からも光が漏れ、周囲に黄金色の光を振りまくほどになっていた。
「うっわ、さっきよりめっちゃ眩しい。目がやられ
ちゃいそう」
眩しい光に目を細めながら、少女が軽口を叩く。
確かに眩しい。
夕日や朝日のそれと似た光だ。
ジッと見ていたら目が焼かれてしまうかもしれない。
「取り敢えず開けるから、目ぇ瞑った方が良いと思うよ。それじゃ、行くよ。せーのっ!」
少女のかけ声と同時に重たい蓋が開く音がし───
辺り一面が真っ白に染まった。
慌てて目を瞑ったにも関わらず、激しい光が瞼の上で躍る。
チカチカする目を瞬かせ光が収まるの待つが、なかなか収まらない。
宝物が入った袋を顔の前に掲げ、袋の影から恐る恐る宝物を伺う。
目が焼かれないように細心の注意をはらいながら、懸命に目を凝らすと──
沢山の宝に混じりながら黄金色の輝きを放つ宝物がそこにはあった。
「これって、あの子が見つけて入れた、宝物…だよね」
眩しさに目が慣れたのだろうか、黄金色に輝く宝物の前にしゃがみながら、少女がポツリと呟く。
あの子──紺色のスカートをはためかせ、鋭い眼差しでいつもどこか遠くを見ていた彼女の姿が脳裏に浮かぶ。
そして、紺色の花に還っていった姿も──。
少女も彼女のことを思い出しているのだろうか、その顔には寂しさが滲んでいる。
「そう。宝物を守りたい一心で“青い花“となり…
“紺の花“へと還っていった──あの子が昔に入れた宝物だよ。確か、当時18歳。それからずーっと、この宝物はここにある。好きなものの中でも特別なものしか入れない、この宝箱の中に…」
煌々と輝く宝物を見ていると、当時の自分の思いが蘇ってくる。
生涯何があろうと守ると誓いながら宝箱に入れた──あの時の思いが。
だから、彼女は──。
「あの子が居なければ、この宝物はここに無かったかもしれないんだよね」
少女は、泣きそうな顔で小さく笑みを作った。
その顔は、悲しみに打ちひしがれたものではなく物事の意味を咀嚼し受け入れようとする者の顔だった。
「そうだよ。あの子がいなければ今の私ではない。そして、君がいなければあの子も居ないし、私も居ない」
過去なくして、今の私たり得ない。
何かが一つでも欠けていたら、今の私ではないのだ。
私は、持っていた袋から宝物を取り出し、黄金色の輝きを放つ宝物の側に置いた。
一つ一つ大切に、丁寧に。
感謝を込めながら。
一つ入れる毎に、宝箱の中に色が増えていく。
黄金色の光の側に置かれた宝物たちは、どれも狂おしいほどに愛おしい色をしている。
「ねぇ、その黄金色の宝物は今でも好き?」
少女が静かに尋ねてくる。
その言葉には、真摯な響きがある。
求められるのは、素直な気持ちだ。
だから──
「好きだよ。この宝物を入れた時から変わらず、
ずっと──」
やわらかな笑みを浮かべながら、少女へ視線を向けると──少女は硬い声を出した。
「私も、還るべきなのかな?」
少女の目がまっすぐ見つめてくる。
色々考えた末の結論なのだろう。
その覚悟は十二分に伝わってくる。
けれど──。
「ごめんね、私はそれを望まないよ」
「っ何で?」
「何故なら、私にとって創作の原動力はいつも君だから。何をするのも楽しくて、好奇心も旺盛で、人と比べるのではなく、自分自身と比べる大切さを知っている──青い心の源を持つ君だから。だから君には、
あの祝福を渡したんだよ。
想像の羽は、無尽蔵。
果てない興味が尽きるまで、
その命が続く限りまで、
何処までも歩いていきなさい。
「遠い」も「近い」も無く、
貴方は自由だ。
自由な心で全てを楽しもうとするけれど、知らないことや未知に対して気弱になってしまう──そんな大人になってしまった私にとって、好奇心の塊である君は必要なんだ」
私の言葉に少女は、「だから、【言葉は有効】…?」と呟いた。それはある漫画の中に出てくる台詞だ。
「そうだよ。【有効】の同音異義語はね、【友好】。言葉は有効であり、友好にも繋がるんだよ」
少女の隣に座り、目線を合わせる。
少女は、はにかんだ笑みを浮かべた。
想像の羽は、無尽蔵。
果てない興味が尽きるまで、
その命が続く限りまで、
さあ、自由な心で、
創造しよう
人生を──
出会った宝物を
その身に宿し
進もう
未来へ──
────────────────────────
鋭い眼差し
〜おまけ〜
「…ところで、GAMMA RAYのブックレットに書かれていたカイ・ハンセンの言葉は役に立った?」
少女が好んで聴いていたアルバムのブックレットの事だ。悩み事の解決に一役買ってくれた、影の役者でもある。
「うん、とっても」
「えへへ、それは良かった。【感情的なガンマレイ】は、一撃必殺の技名にもなっているからね。上手くいくって信じてたよ」
そう言うと、少女は無邪気に笑うのだった。
【鋭い眼差し】
きっとききみに出会ったばかりのころは
僕もこうだっただろう
何も信用できないくせに
何にも背を預けることが出来なくて
ただ自分の立っている足場だけ
本物であってくれと願うばかりだった
そんな中で現れた救いの手なんて
直ぐに手を伸ばせないものだろう
でも今やきみにだけ背を預けて
あれほど僕を消そうとしていた日の光に
その視線を向けて
抗おうと足場を広げ始めるなんて
あの時は思っても見なかったな
2024-10-15
目刺し、って最近見かけなくなったけど、うるめ鰯が横一列に繋がれて乾燥されてる。これがカチコチで、焼いても脂っけがなくひたすら硬い。さらに塩辛い。
だいたい朝ごはんで出てきて、登校前から格闘することになる。
たぶん平成生まれとかだと分からないはず。
鋭い眼差し…
A定にするか?B定にするか?それ以外か??
お題 鋭い眼差し
はぁ......はぁ......
ゲホゲホッ.........はぁ...はぁ...
もう.........無理.........はぁ...はぁ...
自分の手は血で染まっていて自分の剣もまた血塗れだ。
だが目の前の男は自分よりも血塗れである。
何十、何百、敵を倒してきただろうか。
夜中中歩き回って敵を倒し、もう今にも意識が飛びそうだ。
なぁ、もう、もう今日はいいんじゃないか...
そう問うも男は振り返りもしなければ反応すら示さない。
そして迷いなくザクザクと薄暗い道とは言えないような山道を突き進んでいく。
はぁ......
止まる気配のない男に必死に着いていく。
もう、これ以上戦いたくないのに。今日はもう充分やったでは無いか。
明日でも遅くは無いだろう。
だがここではぐれては逆に危険だ。
待てよ...!
立っているだけで意識が飛びそうだと言っているだろう...走らせる...なっ...!?
急に立ち止まる男に体勢を崩す。
どうしたというのかその男がじっと見つめる先に目線をやれば今までとは比べ物にならないくらい大きな化け物が何やら食事中らしい。
よくよく目を凝らしてみれば食しているのは人、ではないか。
俺は今までの疲労、目眩など全て忘れるくらい一瞬で背筋が凍った。
だが隣の男は違った。
見なくてもわかる。殺意。殺意。殺意。
あつい。きっとアニメなら紫や黒や赤のオーラが見えるような、殺意を感じる。
男はこちらを見ず一言、いくぞ。
と。
その鋭い眼差しは自分に向けられたものでなくても
殺される、と思わされるようなものだった。
だがその瞳に魅了されたのもまた、事実だ。
俺は湧き上がる胸の高鳴りを抑えきれずに応えた。
おう!
憎いだとか、
嫌いだからとかじゃなく、
憧れだから、
そこに私も立ちたいから、
今日も私は天を睨む。
#鋭い眼差し