『鋭い眼差し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鋭い眼差し
昭和の大横綱・千代の富士を思い出した。
とにかく強かった!現役の時もカッコよかったが、
髷を落として親方になった時もカッコよくてユーモアセンスもあり、YouTubeで高砂一門のイベントを見た時はお腹が痛くなるほど笑った。
そんな千代の富士はこの世にはいない。短く華のある人生だったね。
【冷却ナイフ】
小学生の時、先生に睨まれたことがある。
その先生とはほとんど話したことが無いのだけれど、
すれ違いざまに挨拶したら無視されて睨まれた。
私はドキッとした。
脳が固まって冷えるのが分かった。
それでも私は廊下を歩き続けた。
気にしている私に蓋をして歩き続けた。
後ろから「おはようございます!」という下級生の声が聞こえて、
それに続いて「おはよう」と先生が挨拶する声が聞こえたけれど。
名探偵に見通せないものは無い
今日も鋭い眼差しで謎を見抜く
鋭い眼差し
お題『鋭い眼差し』
僕が友だちとよく行った公園には「鬼」と呼ばれるお爺さんがいた。お爺さんはいつもボール遊びをする僕たちを睨みつけるようにしながらベンチによく座っていた。
怒鳴られたことはなかったが、声をかけられることもなく、静かに睨みつけられるのは大変に居心地が悪かった。文句があるのなら言えばよいのに、といつも思っていたがお爺さんが話す姿を見ることはなかった。
あのときの公園を見る度にふと考えるのだ。お爺さんは何を考えていたのだろうか、と。
かつて自由にボール遊びができたあの場所はもう閑散としていて、「ボール遊び禁止」の立て看板だけがある。ベンチは人が溜まるのを防ぐためか、気が付いたら撤去されていた。もう子供が遊ぶ賑やかな声を随分と前から聞いていない。
以前はベンチがあったところに立った僕はあの日を思い出す。あの懐かしい日を。自由にボール遊びができた日を。
ふと、過去の記憶が蘇った。お爺さんが一度だけ慌てたように立ち上がったことがあった。あれは僕が蹴ったボールが公園の外を出たときだった。友だちは真っ直ぐ走って道路に出たボールを拾おうとしていた。
あのとき、確かにお爺さんは立ち上がっていた。そんなことを今になって思い出したが。
お爺さんは多分、たいそう目付きが悪かっただけなのだろう。
眼光鋭く
その眼差しを向ける先に魚が水の中を
ゆらゆらと揺れている
パッと翼を閉じ川に飛び込む
次の瞬間
くちばしにはイワシを加えて
空に飛んでいた
海猫は
空でニャーと鳴く
イワシを一飲みにすると
船へ向かった
客から食べ物を物色する
海猫は
こうして旅を続ける
水に沈んで
しまった様に
貴方を想うと
苦しくなる
手を伸ばしても
届かない
貴方への想い
貴方は気付かない
私の想い
叶わない恋だって
わかってる
わかってるよ
でも貴方の事
忘れられない
忘れられないよ
貴方は親友の物
だから
想い隠して
二人の前で
笑顔作る
どこに向かうでもなく歩く。
正直なところ目的地はどこでも良かった。歩きたいと思う気持ちすら不確かだった。
昨日まであったはずの部屋の空気はどこかへ消え去ってしまった。
外の新鮮な空気が身体じゅうを駆け巡る。
足を前へ運ぶ。
ふと、顔を上げると鋭い眼差しの信号機と視線がぶつかった。
僕はどこへ行っても、僕から逃れることは出来ないようだった。
「鋭い眼差し」
これは僕が学生だった頃の話。
僕にいつも鋭い眼差しを送ってくる女の子がいた。
僕は正直少しその子が怖かった。
でも、その女の子の視線は嫌じゃなかった。
目が合えばその子は目を逸らしてしまう。
その子に僕は次第に惹かれていった。
彼女のよく見ると可愛い瞳に吸い込まれた。
彼女も僕に好意を抱いてくれていることがある日分かった。
僕のことをこんなにも好いてくれている女の子がいることが素直に嬉しかった。
ある日の帰り道彼女が海辺を歩いているのを見かけた。
僕は思わず声をかけてしまった。
「ねぇ、何してるの?」と僕が言うと彼女は
「笑顔の練習、好きな人に好かれたいから。」と答えた。
「好きな人って誰?」と僕が言うと彼女は慌てていた。
「それは秘密。」と彼女が言った。僕は思わず
「僕は君が好きだけどなー。」と言ってしまった。
「えっ?」という彼女に
「僕のこと好きになってくれる?」と僕は言った。
「もう、好きだよ。」と彼女が答えた。
「ねぇ、こっち向いて。」と僕が言うと
「ん?」と言いながら彼女がこっちを向いた。
「前髪切らないの?」と僕が言った。
「何で?」という君。
「君の目が好きだから。」と僕が言うと君は照れて目を逸らした。
鋭い眼差し
まるで獲物を捕らえるような
まるで何かを見透かすような
まるで怒りを向けるような
まるで自分を強く見せるような
鋭い眼差しの裏に隠れているのは
相手に向ける怖さなのかもしれない
『鋭い眼差し』
BL要素あります。お気をつけください。
あなたの鋭い眼差しに射貫かれて、足がすくんだ。
気づけば目前に迫ってきていた瞳から目を逸らせないまま、壁とあなたの間に挟まれる。
緩く掴まれた手首に、ほんの少し、ひりついたような痛みが走った。
「一人で行くなと言ったのはお前だろう?なのに、なんで私を一人にするんだ」
怒りに満ちたように吐き出すその言葉は、その実は寂しさと切なさを孕んでいた。
尋ねている風でもない言葉に適切な返事が見つからなくて、ただただ整った顔を見つめる。
ぴりつきながらも湿り気を含んだ空気は、まるであなたの心を反映したようだった。
俺の手首を掴む手に力がこもる。
普段はつり上がっている眉毛をハの字に下げながら、願うように、祈るように、あなたは微かに震えた声で言葉を紡いだ。
「私にはお前が必要なんだ。置いていかないでくれ。頼むから、一人にしないでくれ。私は、お前がいないと、だめなんだ」
どうしてだか、そんな顔を見たくないと思った。
あなたには、笑っていて欲しいだなんて。
あなたには、幸せでいて欲しいだなんて。
その感情を言い表す言葉が『愛』ということに気づくのに時間はいらなかった。
空いている方の手であなたの頬を撫でる。
少し肩を震わせたあなたが、鋭さを削いだ代わりに僅かに潤ませた視線を寄越した。
「つきしま…」
「俺が隣にいていいんですか」
喉の奥から絞り出した声は、自分でも笑えるくらいに震えていた。
「ばかすったれ。わいがいいんじゃ」
乱暴に袖で涙を拭ったあなたが、その手で俺を抱き締める。
俺も、あなたの背中に手を回した。
「俺もあなたがいいです」
ゴールデンカムイより鯉登さんと月島さんです。
今回はカプ要素なしで書こうと思ったんですけどねぇ。おかしいな。
最後がいい感じに締められなくて無念です。
お題「鋭い眼差し」(雑記・途中投稿)
……駄目だ全然思い浮かばない。
射竦めるような、とか殺気を向ける、とかあるけど、正直鈍感だから気づかない気がする……。
鋭い眼差し
ワイシャツのボタンを上三個外してだらけた姿勢で、探偵は弛緩した目つきでこちらを見た。こいつ一応は有能な探偵で「Trouble is my Business」を標榜してるはずで、さらにはこの世の外までも仕事場にしてる心霊探偵だと聞いた。本当だろうか。私のこの問題を解決してくれるならいくら怠惰に見えても構わない。
「探偵さん? とりあえず私のまわりにある窓をのぞいて? それで問題があるとわからないなら契約はしないわ」
探偵は眉をひそめてあたりを見渡した。
「ひでえな。誰からの呪いか見当はつくのか?」
「つかないからあなたに相談してるのよ」
探偵はふっと笑って私を見つめた。私の魂胆を見透かすような。私も笑い返した。私は現時点では被害者なのだもの。私は今のところ何もしていない。ただ鷲司家の下女をひとり解雇しただけよ。あの下女は黒い鰓とつながっていたからうちに置いておくわけにはいかなかった。
この自称心霊探偵はどこまで知っているのかわからないけど私の盾にはなれるのかしら。それともそういうのは他に依頼すべきかしら。私もよくわからない。
「黒い鰓って聞いたことがある?」
微笑みを崩さぬ努力を続けたまま尋ねると、探偵は一瞬ぴくりとしたが、何食わぬ顔で、
「黒い鰓。それは厄介な案件だなあ。高くつくぜ」
と、へらへら笑った。軽すぎて腹が立つような剽軽な顔に、鋭い眼差しがとってつけたように張り付いていた。
チャレンジ86 (鋭い眼差し)
最近の物価高で、夕方のタイムセールが賑わっている。昼間と同じ品物を、割引で買うことができるからだ。わが家では、普段は買えない高級食パンを、お得に購入している。
割引のシールが貼られる時間は、お客たちの鋭い眼差しが飛び交う。スーパーの店員は心得た顔で、手際よくシールを貼っていく。お客は最初は不安そうだが、慣れてくると落ち着いたもので、
あら、今日は貼るのが早かったのね。
などと話をする。食パンや惣菜の売り場に、いつも同じ人が来ることに気づき、お互いに苦笑いする。鋭いまなざしは、会計の時には和らいでいる。おだやかな夕暮れである。
【鋭い眼差し】
俺は
大雨の中
あるヒトを
殺した。
__________________________
俺は
アイツに
殺された。
はじめてみたなぁ。
黒いフードから隠れた
弟くんの刺すような
鋭い眼差しは。
お題:鋭い眼差し
背後から、鋭い眼差しが突き刺さる。
小学生の頃、私は店内で躓き飲み物をこぼした。
それだけなら拭けば済む話かもしれない。
ただ、
こぼしただけでなく、人様の持ち物にかかった。
となると、親からすれば、これはとても大事。
すいません、すいませんと親が頭を下げる…
自分もわざとでは無いとはいえ、やった張本人。
必死に頭を下げる…それは情けなく、泣きながら。
相手の方は、すぐ着替えれるから大丈夫だと、
気にしないでいいと言う。
それはもの凄く優しい人だった。
その場が落ち着いて、店から去る時、
親は顔を鬼のようにし、自分を睨む。
その後は普段通りの家族であったが、
家に帰るまでの間、前を歩いている自分は、
常に後ろから、鋭い眼差しを感じながら、
振り向く勇気も無いまま、とぼとぼ帰った。
この日のやらかしと、親の顔はとても忘れられない
鋭い眼差し
このワードで思い浮かぶのは
パリオリンピックの射撃で有名になった無課金おじさん
ラフな格好でゆっくりとした動きだけど目は鋭かった
ああいう緩急のある渋い歳のとり方がしたい
鋭い眼差しを受けて思わず泣きそうになった
何をしたのだろう
何を考えたのだろう
何も言わなかった
何も言えなかった
何も言ってくれなかった
何か言って欲しかった
眼差しだけがやけに鋭利だった
〚鋭い眼差し〛
君は僕を、睨みつける。
僕は"なんかしてしまった?"と聞いたら
"なんもねぇ"と返される。
貴方はその鋭い眼差しで何処を見ている?未来?道の先?自分?他人?僕は鋭い眼差しで何を見ている?ううん、自分の見ている物って、案外、分かんないや。
何処を見てもいいと思う。ただ、知っておかなければならないのは、決して全てを見渡すことは出来ないこと。だから、世界中のみんなで世界を見渡す。現実、それでも全てを見ることは出来ない。じゃあ、1人だったらますます見渡せないに決まっている。だからさ、その絶対的な鋭い眼差しを持っていたとしても、1人で背負い込まないでほしい。
未来だって、自分のことも他人のことだって、全部を見られるなんて、ありえない。どんな目を使ったとしても。事実、僕は僕のことを一番分かっていなかった。
なんて鋭い眼差しなのだろう、足が動かなくなってしまった。どうしたら、この状況を回避出来るだろうか!
迂回して、回避しようかでも追いかけて来そうだし。あぁ〜どうしょう、この道を通るんじゃなかったなぁ〜!
怒られるどうしょう。
確信犯の様に鳴くにゃんこを抱きしめる!