『遠くの街へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
テーマ・遠くの街へ 《ゆるりと小道を 2 》
ガタゴトと電車が揺れる。やはり、都会の電車の乗り心地とは雲泥の差がある。ドアがキィーという音を立てて開く。あの黒板に爪を立てる悪魔の所業のような、そんな音。
しかし、私はこれらに懐かしみを憶え、さらには親しみさえあった。
【みさ・あとどれくらい?】
【りさ・あと1時間くらい】
【みさ・d(ゝω・´○)OK】
上京してから早1年。みさと再会してから早3ヶ月。時の流れは歳を重ねるごとに価値が薄れていくような気がする。
あともう少しでみさに会える。そう思うとソワソワしてワクワクする。東京には無い楽しみのひとつだ。
『ギキィー』過去一酷い音を立ててドアが開く。電車を下りた先には懐かしい風景が広がっていた。中学、高校生の時はこのド田舎が嫌で嫌で仕方がなかった。早く上京してオシャレな大人になってやると闘志を燃やしていた。
駅から出て待ち合わせの場所まで行く。近くの木にセミが止まっていた。このうるさいセミの鳴き声には流石に腹が立った。
(たしかこっちだったような。)思い出しながら待ち合わせ場所まで歩く。上手く思い出せないのでスマホに頼りながら歩く。まだセミが鳴いている。
「りさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」セミのうるささを一瞬で吹き飛ばすほどの大声で私を呼ぶ声が聞こえた。みさだ。
居酒屋でこんなにも打ち解けられたのかと思うとやっぱり嬉しかった。
遠くの街へ。親友と一緒に小道を歩き出す。
残り僅かなひととき(テーマ 遠くの街へ)
小さな部屋の中で、椅子に座ってタバコをふかす。
他に誰もいない部屋だ。
(どこか遠くへ行きたい。)
誰も私のことを知らない街へ。
大きな失敗をした私のことを、誰も知らず、誰も責めないだろうから。
そこで私は、公園のベンチに腰掛けて缶コーヒーを飲みながら、街行く人をのんびり眺めるのだ。
遠くの街では、私が知らないこと、知らない場所だらけだ。
私はゆったりと街並みを眺めながら歩き、珍しい店などあれば冷やかして歩くだろう。
小さくとも落ち着ける住居を手に入れ、気分によっては家から出なくてもいいし、出てもいい。
部屋に騒がしい音が近づいてくる。
「もう逃げられないぞ。」
そう言って突入してきた警官隊に取り押さえられ、私のささやかな想像は終わった。
これからの私は、留置所、裁判所、刑務所のフルコースだ。
のんびりはできないだろう。
街歩きもできないだろう。
そう。
どこか遠くの街、なんて言い出すのは、追い詰められた者ばかり。
遠く街になんて、行けない者ばかり。
しかし、一方で、これでいいと思いもするのだ。
ささやかな幸せについても、得るべき者と得るべきでない者がいる。
(これでもう逃げなくて済む。)
少しだけ安心し、大人しくパトカーに乗った。
遠くの街へ
今日も夢を見たい。
だって夢は、私を毎日いろんな場所に連れていってくれるもの。
おなじみの場所から、知らない街まで。
幸せな夢から、怖くて辛い夢まで。
夢の中で、たくさんの街を旅してきた。
今日は何処に連れていってくれるの?
いつもと同じようで違う私の家?
ハチャメチャな日常が待ってる学校?
私しか知らない、遠くの街?
教会の鐘がなり響く石畳の雑踏を歩く?
それとも漁船が並ぶ静かな港街?
うーん、寺院が建ち並ぶ古都?
海外か日本か…
いっそ ここでしか会えないあの人がいる
あの遠くの街へ行ってみるか…
ただ その一歩が踏み出せない…
#遠くの街へ
散歩が好きだ。家の近くではない、家から遠く離れた街をぶらぶら歩くのが好きだ。
知らない街を歩いている時は日常のことは完全に忘れる。もう一人の自分が散歩をするのだ。仕事のことなどは決して考えてはいけない。
ある作家が書いていた。知らない駅で降り、バスに乗り、知らないバス停で降りる。日々のことを頭から消し、全く知らない街を歩く。美味しそうな蕎麦屋があれば、蕎麦を食べる。良さげな古本屋があれば、中をちょっと覗いて見る。老舗の町中華があったら最高。
なかなか面白そう。今週末行ってみるかな。
まずは江東区。大島辺り。
遠くの街へ
誰も知らない街で、やったこともないような新しい仕事をして、
休みの日は街を探索して馴染のお店が出来たりして…
「最近引っ越して来たんですよー」なんて話して…
好きな家具をちょっとずつ買い揃えて、食器も作家さんの作品買って…
観葉植物置いて多肉植物コーナーあったり
夕飯はベランダでお酒飲みながらゆーくり食べる…
あー そんな暮らししてみたい…
「遠くの街へ」
いつの日だっただろうか。私は夢を見ていた。
小さくて素朴で、虹で彩られた街に行く夢。
そこには淡い色のステンドグラスでできた窓が輝く、いろんなお菓子を取り扱うお店があった。
なんとなく気になったので、「今日のおすすめはなんですか?」と店員さんに聞いてみると、「ソフトクリームとミルクシェイクです」と答えてもらったのでそれを買うことにした。
夢の中だから味を感じていたかどうかは覚えていないけれど、とても美味しかった。
「またここに来よう」そう思ったけれど、夢の中の街だからもう二度と行けないのかもしれない。
街の色彩も、お菓子の味も、二度と会えないこの寂しさも、いずれは夢とともに忘れてしまうのだろう。
いつか、また行けたらいいな。
誰も自分を知らない、遠くの街へ行こうと思い、出発する。
遠くへ、遠くへと進み、海を越え、山を越えた。
そして辿り着いたのは、元の住んでいた街だった。
うっかり1周してしまったらしい。
遠くの街へ
ここから、ずーっと遠くの街へ
飛んでいきたい、あの街へ私の生まれた故郷へ
そして消えたい、あの場所で
思い出詰まった、あの場所で…
ーーー
「帰病ですね」
医者はいう。
目の前の親は泣き崩れた。
しかし、隣にいる子供は虚ろな目をして、「帰らなきゃ…」と、呟いている。
帰病(キビョウ)2200年に現れた精神的な病気
心が傷つき、追い詰められた人に発症し、「どこか(自分が思う故郷だと考えられている)」に行って死にたいと思い、彷徨う病気である。
人に感染するようなものではないが、帰病にかかった人と関わりを持っていた人は、その事実が精神にダメージを与え、帰病にかかる確率が大幅に高くなる。
食事をすることがなくなり、栄養失調、または餓死により死んでしまう。また、家から出た帰病の人が山の中で落下死しているところも発見されている。
今のところ治療方はなく、治らなければ確実に死んでしまうため「不治の病」として、人類を脅かしていた
「こんにちは、YouTuberのハズミです。今日は✕✕県✕✕町にやって参りました。
この街は昔、銅山として栄え、沢山の人々が住んでいました。日本の近代化を支えた一方で…」
廃墟と化した住宅、草木に覆われて見えなくなった共同浴場など。
ノスタルジックな光景が所々に遺されている。
なぜ自分がここに居るのかもわからなくてなってしまう世界。異次元の入り口があるのかもしれない。
そんな昼下がり事件が起きた。
撮影者の男性の通報で、警察も動員され山中、川下を中心に捜索されましたが、それ以来ハズミさんは戻ってきませんでした。
【遠くの街へ】
遠くへ行きたい。
子供の頃に行った沖縄に懐旧の思いを寄せたり。まだ行ったことのない場所へと思いを馳せるのだ。
それは理想とは違う旅だろうけど、私の未だその思い出の場所と旅への羨望へと心を置いてきているのだ。
『遠くの街へ』
もうすぐ街に着く。お母さんとよく買い物に来ていた街で僕は今日お母さんとさよならをする。
僕の家にはきょうだいが6人いて、僕が一番年上で、昨日は僕の誕生日だった。お母さんとお父さんとが突然に話し始めた内容をあまりわかっていなかったけれど、わかって頂戴と言われたのをうんと頷いたからそうなってしまったようだ。
待ち合わせの場所にはぶっきらぼうなおじさんが立っており、こちらをじろじろと見てなにかの書類を確認すると重たげな革袋をお母さんに手渡した。ここに来るまでずっと泣いていたお母さんはその時にようやく泣きやんで、僕を抱きしめて僕の手を離し僕を見送った。
「これからどこへ行くんですか」
「……遠くの街だよ」
「僕、この街から先へ行ったことがないんです」
楽しみだなぁとつぶやくとおじさんはふ、と笑って歩き出す。おじさんの歩幅は大きく速く、付いていくのが大変だった。
遠くの街へ出かけてみよう
わたしたちが知らない場所がある。
傷心旅行にうってつけ。
何も考えないで、巣だっていける所がいい。
誰にも縛られない 場所。
今やりたいと思えるものに、出逢えたなら
それこそ、幸せな時間をつやしてほしい。
遠くの街へ。旅行も引っ越しもずいぶんとしてないな。もうそんな余裕はない。
立ち退きで引っ越しはほぼすることになるだろうけど結局どこか近くを適当に借りるだけになるだろう。
いい機会だからどこか遠くに引っ越したいと思ってたけど新しくバイトを探さなきゃいけないことを考えたら難しい。
なにか資格とか技術があればそういう行動も取れるんだろうけど結局無難な行動を取ってしまう。
というかまともに職がないと賃貸借りるのも難しいから実質選択肢がないんだよな。
今は人手不足らしいからドライバーとか建築関連とかガチればまともに生きることもできるかもしれないけどそこまでの情熱がない。
人生にそこまでの価値を見いだせない。もう生きて死ぬだけの人生でいい。
適当に小説を書いてだらだら生きれりゃそれでいい。それ以上は望まない。
どっか遠く街へ行きたい
ずっとぼやいてるけど
ちょっと難しくて
ごめんね
って自分に自分で言い聞かせる日々にうんざり
3ヶ月後でハイ決定ね混みそう?知るか知るか
何の為に行くの?知らねー行って考える
なければそこらへんの人にオススメ聞くわ
とりあえず美味しいもの食べたいね
小さい頃は
とにかくとおくへいきたかった
となりまち
よそのくに
ほかのほし
親も兄弟も友達も先生も猫も
だれもいないところに行って
ひとりでいたかった
今の私は
そのときのとなりのまちにすんでいるけど
よその国より
遠くにきたとおもう
いろんな別れ
いろんな出会い
いろんな自分との逢瀬を繰り返し
遠くに来たなぁとおもう
そんなに遠くに行きたいと
願わなくてもよかったのにね
とにかく遠くに行きたかった
あのときのわたしへ
あした、おとうさんのしごとのためにとおくのまちにおひっこしをするみたい
やだなぁ
だって、おともだちとももうあえなくなっちゃうし
ようちえんのせんせいだってあえなくなっちゃうし
おとなりのおばあちゃんにもあえなくなっちゃうし
やだなぁ
わたしだけここにいられたらなぁ
〝遠くの街へ〟
何処かへ行きたい。
そう思うようになったのは、いつからだったろう。
不自由しているわけではない、
やりたいことがあるわけでもない。
ただ、ここではないという疎外感を、
突きつけられている気がするだけ。
遠くの街へ行けば、何かが変わるわけでもないのに。
このまま、遠くの街へ行ってしまいたい。人間関係、進路、勉強。悩みが多くて頭が痛くなりそう。もう何も考えたくない。お願い、しばらく、1人でいさせて。
無事に高校一年生が終わって、春休み。
帰宅部に所属している私は、朝七時くらいに目覚めるとすぐに定量の宿題を済ませ、あとは悠々自適に過ごします。
自分の部屋で一日中ごろごろしているのは、さいこーに気持ちがいいです。
私の両親は、一昨日から母方のおばあちゃん家へ行っています。
ここから一〇〇キロメートル以上も離れた田舎にあって、私はお留守番しています。
おばあちゃん家や田舎が嫌いというわけではなく、昔の記憶にある、往路での出来事が忘れられないからです。
私は幼い頃、おばあちゃん家に行く途中にある二つ目の道の駅で、迷子になったことがあります。
そこにはたくさんの人がいて、両親と離れていたこともあって、見知らぬ誰かに誘拐されるのではないかとびくびくしていました。
もちろん、そのようなことに巻き込まれることはなく、しばらく経って両親が私を見つけてくれました。
安心したことで大泣きしてしまったのを、いまでも覚えています。
事故に遭ったのは、そのあとのことでした。
……いえ。父が、事故を起こしてしまったのです。
追突事故、でした。
幼かった私には、その事実しかわかりません。
いまでも、両親には原因を教えてもらっていないのです。
憶測にはなりますが、お昼ご飯を食べた直後だったので、居眠り運転をしてしまったのではないでしょうか。
幸い、向こう方に負傷者は誰もいないようでした。
車の傷も大したことではなかったみたいで、あとのことは順調に進んだと聞いています。ここは、両親の会話を盗み聞きしました。
それでも私には、あのとき揺れた車の衝撃が、身に染みて恐怖となっているのです。
以降、私は、車に乗せてもらっていません。
どこか遠くへ出かけるときは、自転車や新幹線を利用しています。
フェリーは船酔い、飛行機は墜落が怖いので、移動手段に含めていません。えへへ。