「遠くの街へ」
いつの日だっただろうか。私は夢を見ていた。
小さくて素朴で、虹で彩られた街に行く夢。
そこには淡い色のステンドグラスでできた窓が輝く、いろんなお菓子を取り扱うお店があった。
なんとなく気になったので、「今日のおすすめはなんですか?」と店員さんに聞いてみると、「ソフトクリームとミルクシェイクです」と答えてもらったのでそれを買うことにした。
夢の中だから味を感じていたかどうかは覚えていないけれど、とても美味しかった。
「またここに来よう」そう思ったけれど、夢の中の街だからもう二度と行けないのかもしれない。
街の色彩も、お菓子の味も、二度と会えないこの寂しさも、いずれは夢とともに忘れてしまうのだろう。
いつか、また行けたらいいな。
2/29/2024, 3:59:27 AM